数々の難問を持ちながら、ボーダーの人は極めて魅惑的で、芸術面などに卓越した天分を発揮することも少なくありません。
尾崎豊,太宰治,マリリン=モンロー,ダイアナ元妃などがボーダーだったと言われていますね。
全員が自殺もしくは破局的な事故(事件?)で命を落としていますが、彼らは月並みな尺度には納まらないエネルギーを持ちあぐんでいました。
(余談ながら、マリリン=モンロー,ダイアナ元妃と同じく、心子は奇しくも享年36歳でした。)
体制への反抗,自分探しの煩悶,愛情への欲求と畏怖,外面の華やかさと内面の虚しさ,他者の苦しみに対する共感と犠牲。
彼らはそれらに自他を巻き込みながら、疾風の如く生き去っていきました。
世の中の様々な境界線(枠組み)を踏み越え、人々に波紋を投げかけて、そして自らは破滅していくという、トリックスター的な人物だったと言えるかもしれません。
ボーダーであるがゆえの創造性と破壊性を示しているのです。
ボーダーの人のなかには、事業などで成功を収める人もいます。
でも一般にボーダーの人は、対人関係や社会性,継続的な姿勢などを保ちにくいため、もし秀でた能力に恵まれていたとしても、それに比べ往々にして低い地位に甘んじていたりします。
心子もまたそうだったと言えると思います。
(続く)