アメリカでは離婚も後ろ暗いものではなく、多彩な家族形態が生まれています。
しかしそのアメリカで、思春期・青年期のうつをはじめ、ボーダーや各種の心の問題が多発しているといいます。
家族が分解することは、やはり子供にとって目に見えない傷を残すでしょう。
むろん離婚をするなとは言えませんし、不仲な夫婦が顔を付き合わせているのが子供に良い影響を及ぼすはずもありません。
けれども理念としての父性や母性は、人間がよって来たる故郷のようなものではないでしょうか。
私たちは境界例や心の課題を前にして、家族のあり方を改めて問いなおされるのかもしれません。
ただし、不行き届きな家庭の子供が皆ボーダーになるわけでもありません。
皆が子育てなどに杞憂をすることはないでしょう。
私たちはただ当たり前の、自然な愛情を育んでいければいいのだと思います。
(続く)