このカテゴリー境界性人格障害に関する僕なりの解説をしようと思います。
境界例の概念は、欧米の精神医学で第二次大戦前後に出てきた、まだ新しいものです。
現在でも専門家の間で見解は必ずしも統一されていません。
特に日本での研究は緒について間もありません。
ここに書く内容も僕が解釈していることに過ぎませんし、心子のケースに当てはまると思われるものを中心に書いているだけです。
その点をどうかご了承ください。
境界例は当初は、統合失調症(精神分裂病)と神経症のどちらにも分類できない、境界の症例とされていました。
以後いくつかの学説を経ながら、1970~80年代に「境界型人格障害」という形でまとめられるようになり、現在は、10種類ある「人格障害」のひとつに分類されています。
境界性人格障害の他に、「自己愛性人格障害」「演技性人格障害」「依存性人格障害」「強迫性人格障害」などがあります。
それらの中で、境界性人格障害は一番中核的なものです。
(続く)