「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

シネマ歌舞伎「野田版・鼠小僧」

2005年11月23日 21時12分46秒 | 映画

 銀座シネスイッチで、シネマ歌舞伎「野田版・鼠小僧」というのを観てきました。

 2003年に歌舞伎座で上演された、野田秀樹作・演出の歌舞伎「鼠小僧」を、デジタル撮影して映画館で上映するという、松竹110周年記念のイベントです。
 歌舞伎の舞台の臨場感をスクリーンで再現するものです。
 英語の字幕が付いていて、外国の人にも歌舞伎を親しみやすくするものでしょう。

 野田秀樹の脚本は独創的で、ユーモアもたっぷり、とても堪能しました。
 僕は歌舞伎はあまり観ないのですが、とても手慣れて壺を心得ていたように思います。
 一人二役の主演・中村勘三郎も大熱演でした。

 金にしか興味がない棺桶屋の三太が鼠小僧になるという、結構はちゃめちゃな話です。
 それを裁くのが、週3で間男している大岡越前というのも一品です。

 人間関係が次々と入り乱れ、正邪相摩し、顛末が予想できない展開でした。
 セオリーである勧善懲悪を破り、悪がのうのうとのさばりながらも、感銘を誘うラストは非常に卓抜したものでした。

 人に誘われての鑑賞でしたが、とても貴重なものを観られた思いです。

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