2006年12月に発売された日本を代表するインプロヴィゼーション・ジャズ・ギタリスト、故高柳昌行さんの著書 『汎音楽論集』 (月曜社刊)です。本体価格3600円+税。真っ黒な表紙がなんとも印象的な一冊。
1950年代から死去する直前の1991年までに残した、同時代の音楽状況を破壊転覆させずにはいられなかった痛烈な批判意識に満ちた音楽論を年代順に集成。類をみないメッタ切りレコードレビューも必読!
目次
■評論・インタヴュー:Duty Dog の作曲について/ハーブ・エリスのソロはたいしたことない!!/強烈な自己批判を/新世紀音楽研究所を設立/アブストラクト・ジャズ研究発表会/コルトレーンを聴いて/ジャズ・ギターの可能性と今後の課題/ガボール・サボ/ふるわなかったローリンド・アルメイダ/ラヴィ・シャンカールの来日に想う/エレクトリック・ギター演奏による「二一世紀へのエチュード」/根付の国のジャズ ミュージシァンを中心に、再考か、転職か、音楽以前の問題へ一ディレッタントよりの提起/ラリー・コーイエルもロックをやればつまらんよ!!/’71内外ジャズ界を回顧する/フリー・フォーム組曲ライナー・ノーツ 音楽状況に対する、ひっかく程の批判と、ニュー・ディレクション・フォー・ジ・アーツの生成について/反論 九月号「問題作を試聴する」に対して/西条英介氏の「反論」への反論 音楽家が演奏以外にしゃべり、書くことは同義である。/’73ジャズ・ディスク大賞/エレクトロニクスは自然が内包するエネルギーなのだ/LENNIE TRISTANO 二〇年先を思索する音楽家/アート・アンサンブル・オブ・シカゴ/銀巴里の伝説化なんてつまらない/CHARLlE CHRlSTIAN はモダン・ジャズの原点であった……/狂体への憧憬/ステージが始まるまでトレーンは吹き続けていた/ジム・ホール/ジャズライフ創刊アンケート/善は滅びる……か?/ジャズ・ギターは、今のところジム・ホールで終っている/ADVISED FOR PICK GUITAR ギター・メカニズムのためのプラスα、または音楽事象へのコラム/汚物抄 臭いものの蓋は引き剥がし、閉じた楽耳は開かねばならない/ジャズ・ノート、批判と断想 シリアスなインプロバイザーをめ指すギタリストヘ、多少のアドバイス/ジャンゴについて/輸入音楽を疑う時期がきたようだ/『ロンリー・ウーマン』をめぐって/パーカー= ビ・バップは越えられるか?/「音楽」との遠い距離/現代音楽とジャズ/アルバート・アイラーこそ、革新者だ。コルトレーンなんて歌謡曲なんだ。/ジャズ教則本あれこれ
■ディスク・レヴュー:チャーリー・ヘイドンの世界 リベレイション・ミュージック・オーケストラ/ブラックストーンの伝承 ウディ・ショウ/マイ・ゴールズ・ビヨンド ジョン・マクローリン/チャーリー・パーカー・メモリアル・コンサート/アラバマに星落ちて ビリー・ホリデイ/ライブ-イヴィル マイルス・デヴィス/ファースト・ライト フレディ・ハバード/フェニックス ガトー・バルビエリ/ウェザー・リポート・ライヴ・イン・卜ーキョー/ブラック・ユニティ ファラオ・サンダース/世界銀河 アリス・コルトレーン/レット・マイ・チルドレン・ヒア・ミュージック チャールス・ミンガス/クライシス(危機) オーネット・コールマン/アイ・シング・ザ・ボディ・エレクトリック/アッティカ・ブルース アーチー・シェップ/サハラ マッコイ・タイナー/ネクスト・アルバム ソニー・ロリンズ/リヴィング・タイム ビル・エヴァンス~ジョージ・ラッセル・オーケストラ/フォー・アルト アンソニー・ブラックストン/エクスペクテーションズ キース・ジャレット/ジョン・コルトレーン・ライブ・イン・パリ セシル・テイラー/アクションズ ドン・チェリーとペンデレツキー/火の鳥 マハビシュヌ・オーケストラ/クリスタル・サイレンス ゲイリー・バートン~チック・コリア/ライブ・イン・パリ ウェス・モンゴメリー・ソリチュード/黙示録 マハビシュヌ・オーケストラ/ミンガス ジョニ・ミッチェル/アフリカン・マーケットプレイス ダラー・ブランド
■高柳昌行 主要ディスコグラフィ
■高柳昌行 年譜
■あとがき