夏みたいな空気感の夕暮れ時・・・
水まきした後の畑にしゃがみこんで、
真っ黒な土の中から今年も日々成長している野菜たちを、
幸せな気持ちで飽きず眺める。
毎年繰り返される庭の木々たちの、
力強い命のエネルギーを不思議な思いで見つめたりもする。
もういなくなってしまった家族たちの元気だった姿が、
そんなときになぜか、切なく思い浮かぶ。
夏のような一日が終わりに近づくとき
2階の居間にいると、
階段を上がってくる足音が聞こえるような気がする。
愛艇での濃い時間を過ごして、帰ってきたときの勢いのいい夫の足音。
美味しいおかずをお裾分けしてくれるために、ゆっくり上がってくる優しい義母の足音。。。
夜勤の長男が夕方出かけた後、
独りで過ごす私の時間は、
なんの制約も重みもなく なんの期待も目標もなく、とてつもなく自由だ。
老いた両親が平和に過ごし平和に眠りにつけることを、
大好きな人たちが幸せに満ち足りて過ごしていることを、
願い祈るという、
それだけの、
ひそかな思いがあるだけの。
これから私はどこへ向かうんだろう、と、ときめきと共に未来へ飛ばした若かりし日の思いは、
すでに満たされて
穏やかに着地している。
くたびれはてた時間がつい数日前にあったことが夢だったように、
暑さで意識を失いかけ痙攣している母と、オロオロするだけの父を前に、
独り奮闘して母を回復させることができた昨日の自分すらが、
遠い昔のことだったように・・・・
すべてが重みをなくして静かに過去へと流れてゆく。
もう一度、
未来の自分に問いかけてみようかな・・・・
私はどんなふうに、この先を生きてゆくの?と
おまけ。
週末の至福のひとときを
切り取ってここへ。
相変わらず、蕗が元気です。庭や裏への通路に
散り始めたツツジの下にも・・・
煮物にきんぴら、バター醤油炒めにポン酢漬け、蕗ごはんに蕗のお味噌汁・・・
毎日のように蕗の恵みをいただいております。
実家では・・・
今日は買い物を一緒にして、
アスパラのバラ肉巻き、ウドの酢味噌和え、ほうれん草のお浸し、
サーモンのお刺身、かすべとすり身団子の煮物などを作りましたが、
下処理した我が家の蕗も持って行き、オーソドックスな煮物も一品。
変わったものより、いつもの味が、父母は好きなよう。
最近母は、「主婦という意識が薄いの」と自分で言います。
朝、お味噌汁や卵のおかずはなんとか作り続けていますが、
それ以外は私が作ったものや、父が温めて盛り付けたものを食べることが、ほとんどになってしまったからでしょうか。
もっとゆったり、一緒に台所に立てると良いのですが・・・・私にも余裕が足りません。
今日も買い物から帰って、デイサービスに行くため早めの昼食を食べる前までの45分間くらいで、
昼食と数日分のおかずを作るので、
母にやってもらうのが面倒になり、
我が物顔でさっさと一人でやってしまった私・・・
認知症進行中の母には、台所は最後の砦かもしれないのに。
ちょっと反省・・・
さて、蕗に戻りましょう。。
最近「蕗の葉」を食べるのがマイブーム。
いつも実家に着くと、父が開口一番「お昼は何を作ってくれるんだ?」と楽しみにしてくれてるのですが、
今日思いついたのは、、、
蕗の葉の、茹でてあく抜きしたのを、ブレンダーでペーストにして、
豆乳も投入して、
蕗の葉入り白玉だんごをちょっと長めに作り・・・
麺類みたいに、美味し~いおだしのおつゆで煮て食べたのでした。
これが美味しい!滑らかもちもちだし、いくら煮込んでもお餅みたいにどろどろ溶けないし。
3人とも完食。我ながら、よい閃きでありました
蕗の葉には、抗酸化作用があり脳の血管障害を予防してくれるほか、たくさんの効能があるようです。
去年までは、葉っぱの方は、ちょっぴり煮物に入れたりする程度で棄てていましたが、
今年は適度に食べようと思います。
下は、25年ものの義母の梅干しとお味噌を使って作った「蕗の葉の梅味噌炒め煮」。
上の、サバ缶と蕗の炒め煮は、ヤフーのおっかさんブログで教えてもらって初挑戦。
生姜を入れて煮ました。美味しかった~!
葉っぱの梅味噌は、白いごはんにも、冷や奴にも、お茶漬けにも、そのままおつまみにでも、
結構美味しいのです。
お隣のおうちは、手入れの行き届いた、雑草なんて全くないお庭やきれいな畑があり、
蕗ぼうぼうな上、いろんな植物が混在している我が家はちょっと恥ずかしいのですが、
「食料」になってくれる蕗さんたち、やっぱりこのままにしておきます・・・。
小さな畑のサラダ野菜たちも、順調に育ってくれていて、
今年も楽しみ楽しみ・・という食いしん坊みやびの巻でした
おまけ。
実家の前の町内会の花壇。父がお世話しています。
そして(まだ前記事から頭が切り替わっていない)今週末は、
一人坐禅断食を、1年ぶりにすることができました。
3日間7食抜きで、16回×25分の坐禅を続ける断食なので、
出かける用事があるとできないのですが、今回は上手く時間が作れました
(なぜ断食をするのかなど、詳しくは「断食」カテゴリー過去記事に・・・書いてあったかな???)
一日目は夕方までは、普通の生活をしながら食事を抜くだけ。
午前中は実家へ行き、ちょっとだけお手伝い。
あ、その前に、我が家のまわりに暴発している「蕗」を今年初収穫。
二階の窓から撮った蕗たち。今年も元気です~。
裏までの通路にびっしりなので、
プロパンガスを交換に来て下さる方には大変ご迷惑をおかけしていますが・・・
もう少ししたら通路を刈り取ります。一昨日は「にら」の周囲で光を遮っていたのだけ収穫。
茹でて皮を剥いて
煮物にして、実家へ持っていきました。
そして早々に退散。
だって、予想通り、坐禅断食のことをいくら説明しても理解はしてくれず、
「そんなこと体に悪いに決まっている」「このおやつ食べなさい~」「一緒にお昼食べていかないなんてさびしい」と、
二人で総攻撃なのですもの。
さて、その日の夕方から、坐禅を組み始めました。
実は数日前から左股関節と腰が結構痛く、座るとズキリと痛みが走っていたのでしたが、
お布団の上でやったのでなんとか大丈夫。
数を数えながら呼吸をする「数息法」
「ひと~つ~」の「ひと~」で静かにゆっくり息を吐き、「つ~」でゆっくり吸う。
それを「ひとつ~ふたつ~」と「とう」まで数えたら、また初めからというのが基本です。
または、一秒くらいずつ「いちにいさん・・・」とひたすら数えていく。
性に合っているのは、25分間なので一秒ずつ1500まで数え続ける仕方。これは我流かも。
こっちの方が途中で集中が途切れにくいのです、私の場合。
でも、何も考えずに数だけに集中、というのはとても難しく、いろんな事が浮かんでは消えていきます。
ただ、いろいろ浮かんで考えてしまっている裏側では、「数えること」もちゃんと続いているのです。
そうやって半眼で坐禅を組んでいると、すーっと心が鎮まっていきます。
2日目には、「合掌行」もします。
手のひらを合わせたまま、おでこより上に、20分間上げ続けるというものです。
1、2分で肩が痛くなってきます。でもそれに耐えられるのは、
「般若心経」を唱え続けるから。昔は暗記していましたが、今は書いてあるものを読まなきゃ無理。
1回読むと約2分。10回で20分。読むことに集中できれば、痛みやしびれは薄れ、時には感じなくなります。
筋力が落ちている私ですが、重労働したときのように汗だくになりながらも、
なんとか貫徹。
これはかなり達成感があります。
ご褒美は生ジュース。リンゴと人参で作ります。
そうやって今朝まで16回の坐禅終了。
バイタルチェックもしながら、無事完了できました。
今朝は、一点の曇りもない青空。私の心も。
体調は絶好調。
いつものようにベートーベンの「田園」を流し、
明けのお食事。
今年もやっぱり、最初の大根の煮汁を口に含んだ瞬間、
「わぁ~!ははは・・・」と笑っていました。もう~世界一甘美な飲み物!
まだ畑はほとんどしていないので、今回の我が家の野菜は
耕す前から自分で顔を出して育っちゃっているサンチュさんと、
連休に蒔いた「二十日大根」の間引き菜と、冬を越したチャイブだけでした。
でもどの野菜も、とっても美味しい!
食事の前に読む「五観の偈」の中の、最初の文が特に好きです。
「ひとつには、功の多少を計り、彼の来所を量る」
(今、目の前にもたらされたこの食べ物が、どれだけの天の恵みや人の苦労を経てここに在るのかを思って、いただきましょう。)
「食べ物」のところは他の言葉にも置き換えたくなります。たとえば「うつわ」とか「衣服」とか
そうして今回は頭痛も胃痛も低血糖も何にもなく、
痛かった腰さえほぼ治って、絶好調でらくらく3日間を終え、
明けた今日は、心も体も晴れ晴れでした。
すぐに元に戻りますけどね~
でも終わった後の爽快感、達成感、気持ちの良さがあるから、
またきっとすると思います。
※坐禅断食は、本来きちんとした指導者の下、志同じ人たちとつくり出す「好い気の場」で行うべきものなので、
私のような一人でするのは大変危険な行為ですので、どうかご承知おきください。
その後は実家へ。
母の日のプレゼントは、見えない母にも楽しめそうなオルゴール。
母は「あら、私なんかがもらっていいの?」なんて
「お母さんは私の母親なんだよ~だから、母の日のプレゼントだよ」と言うと、
複雑な表情でしたが
毎日入れる緑内障の目薬4本がちょうど入るし、
ショパンの「ノクターン」のオルゴールなので、
キレイな曲が好きな母は喜んでくれました。
父に、目薬の時間になったらこれを鳴らしてね~って頼んできました
その後は、軽やかな身と心で、北海道神宮へ感謝の参拝に行き、
もう終わっているだろう梅園に行ってみたら・・・
一本だけ紅梅が満開でした。タンポポの黄色も可愛かった。
そして、八重桜が9分咲き!
たわわに咲き誇っていました。
さて、また今週も、私らしく生きましょう。
皆様にも、好い日々でありますように・・・と、心から願っています。
ようやくパソコンに向かい・・・もう一週間も前になってしまった写真をアップします
自分の記録のためなので、お許しを~
5月6日連休最終日に友人と、毎年恒例となっている余市川桜並木へ。
もう3割ほどしか残っていない・・・名残の桜。
雪の残る山を背景に、川岸に並ぶ名残のソメイヨシノ。
今年も行けてよかった・・・
ほとんど花は終わっていたのに、今までで一番、桜の香りがいっぱい!
優しい芳香に、二人で、桜は終わりかけが香るのかなぁ~と言っていたのだけれど・・・
あとで自分の過去記事(2年前の5月4日)を読んだらこんなことが書いてありました。
「札幌よりも開花が遅くまだ7、8分咲きでしたが、
今年は今までになく、「香り」をいっぱい感じました。
桜の香り、こんなに感じたのは初めてかも。
満開より少し前が、香りを放つピークなのでしょうか?」
あらら??
もしかしたらソメイヨシノは咲き始めてから散り終わるまでずっと、
強い香りを放っているのでしょうか?
そして小樽では・・・
「いつも行っていたのは、どこのお寺だっけ~?」と二人で悩んだけれど、
そこでやっぱり宮美庵登場!過去記事ありがたし!
天上寺でした。
慈母観音像
小樽もいつもより満開が早かったような・・・
すでに一番よいときは過ぎていました。
が・・・!
はらはらと花吹雪・・・
私たちにも、見に来ていた他のかたたちの上にも、
おびただしい量の桜吹雪が降り注ぎ、
幸せ感いっぱいになったのでした。
今年の桜たち、ありがとう~
また来年も会いに行けますように
新しい時代が始まりましたね。
朝7時の北海道神宮。
参拝して、ご即位の記帳をしてきました。
そのまま帰るのが惜しくて少し境内を歩くと・・・、
桃源郷のような光景が・・・。
桜や梅や木蓮満開。
清い穏やかな空間に、野鳥のさえずりが響き、
梅の香りが漂う中にいると、
あぁ、ずっとここにいたいなぁという気持ちに。
ふと気づくと、
あら?帰らなくてはならない理由は、今朝の私には何にもない!
で、2時間あまり、歩いたり木のベンチで休んだりしながらゆっくりと一人のお花見🌸
帰り道は、
参拝やお花見の人のための露店がたくさん開いていました。
梅の代わりにジンギスカンの匂いがー
参拝客がすごーく増えていてびっくり。
令和の始まりが、一日中どんよりした空だったらちょっと残念だけれど、
神宮にいる間に青空と明るい光が・・・!
とっても嬉しくなりました。
新しい時代。
幸せに暮らせていることに感謝しながら、
たいせつに生きていこうと思います。
日本が世界が、皆さんの心が、
平和でありますようにー!