エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

白い山茶花

2016年11月24日 | ポエム
山茶花の八重。
山茶花の白の八重は「美しい」とか云いようが無い。



出会う度に、美しい女性に例えたくなる。
そうした思いに捕われる、のである。



山茶花が兼題となっているのだけれど、なかなか詠めない。
山茶花を俳句に留めるのは、難しいのである。







「山茶花や白き乳房を含みおり」







雨上がりの午前中、白の八重山茶花に出会ったのである。
たまたま、であった。
数本の木があって、古くなった自転車をその小さな公園の脇に置いて写真を撮った。



雨に濡れたままの山茶花の花弁は、透通るようであった。
﨟長けた、嫋やかな女性のように佇んでいるのだ。



誰もが虜になってしまう。
その妖しげな美しさは「妖気」すら湛えている。
この季節しか出会えない、山茶花の白である。




       荒 野人