エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

深落葉

2016年11月10日 | ポエム
深落葉・・・冬隣だからこそ感じ取れるのである。
落葉が吹き寄せられる。
径の端は、落葉の塒である。
昨日、東京は木枯らし1号が吹いた「風寒」であった。



径もそうだけれど、大樹の根元も落葉の褥である。
間もなく、冬本番となる。

今月七日の立冬以降、急激な寒さに見舞われている。
秋が誠に短いのだけれど、秋不可視を詠む前に冬に入ってしまった。







「踏みしだくといふ幼さ深落葉」







深落葉は、人の足首に優しい。
春先、人はバネをもって街に出るけれど・・・。
冬隣には、バネは不要である。

深落葉は、人を優しい気持ちにしてくれるのだ。
深落葉は、人を無条件で無邪気にしてくれるのである。



     荒 野人