エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

神宮外苑のいてふ並木の見ごろ

2009年11月28日 | 日記
いま神宮外苑の銀杏並木が見ごろを迎えている。
善男善女がわんさと押しかけて、けだし人を見る気配である。

人が多く集まるところは「傍若無人」になるのは古今東西何処も同じである。

信号を無視して車道で写真を撮る・・・などは当たり前であるのだ。



ぼくはこの晩秋、初めて来たのである。

見上げると黄色。
視線の全てにおいて紅葉が押し寄せてくる。




          いてふのかほり


      そのかほりは
      たとえば
      きみのにほい
      ぼくのうでがぼくのかたに
      ふれたときの
      ときめき

      そのかほりは
      たとえば
      きみのてのひらのぬくもり
      きみが
      ぼくのうでに
      フッとふれたときの
      あたたかさ
      だ

      いてふのかほりにつつまれたとき
      ぼくは
      きみのすべてをうばってしまいたい
      そのしょうどうをおさえるのは
      きみが
      たいせつだから
      きみを
      まもりたいからなのだ

      いてふなみきが
      きみとのあいだを
      うめてくれるように
      ぼくはいのったのだった

      いてふのかほり
      きみのにほい
      りゅうれいとしたくうき
      きみがかんどうする
      いてふのいろに
      いてふのおちばに
      ぼくはなってしまいたい
      とおもうのだ





あくまでも天を突く梢の黄色。
東京の天も捨てたものじゃない。


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                     荒野人


      

月の雫を食す!

2009年11月28日 | グルメ
月の雫というお菓子がある。
特にこれといった特徴がある訳ではない。
甲州葡萄に砂糖をコーティングしただけのお菓子である。

しかしながら、このお菓子は凄いのである。
ぼくが物心付いた頃から、山梨県のお土産として売られていたのである。



このパッケージもぼくが知っている限り変わっていない。
写真の葡萄は「甲州葡萄」である。
唯一変わっているのは「武田信玄」の銅像が写っていることぐらいである。

とても懐かしく郷愁を誘うお菓子である。

箱の蓋を開けると、これまた「昔から変わらない」のである。



冒頭に申し上げたように「何の変哲も無い」お菓子である。
しかし歴史の長いお菓子である。

かつて山梨からのお土産は「月の雫」であった。
いまはすっかり「信玄餅」に変わってしまった。
甲州人としては寂しい限りである。

この「月の雫」は甲州葡萄が市場に出る期間だけのお菓子である。
生の葡萄を一粒使っているからである。

葡萄がなくなると、中には「葡萄液」が入ったお菓子になる。
味気ないのである。
確かそのネーミングは「ぶどうの雫」だったか?

「勝沼や馬子もぶどうを食いながら」  芭 蕉


葡萄の名産地、甲州の銘菓である。




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