いま神宮外苑の銀杏並木が見ごろを迎えている。
善男善女がわんさと押しかけて、けだし人を見る気配である。
人が多く集まるところは「傍若無人」になるのは古今東西何処も同じである。
信号を無視して車道で写真を撮る・・・などは当たり前であるのだ。
ぼくはこの晩秋、初めて来たのである。
見上げると黄色。
視線の全てにおいて紅葉が押し寄せてくる。
いてふのかほり
そのかほりは
たとえば
きみのにほい
ぼくのうでがぼくのかたに
ふれたときの
ときめき
そのかほりは
たとえば
きみのてのひらのぬくもり
きみが
ぼくのうでに
フッとふれたときの
あたたかさ
だ
いてふのかほりにつつまれたとき
ぼくは
きみのすべてをうばってしまいたい
そのしょうどうをおさえるのは
きみが
たいせつだから
きみを
まもりたいからなのだ
いてふなみきが
きみとのあいだを
うめてくれるように
ぼくはいのったのだった
いてふのかほり
きみのにほい
りゅうれいとしたくうき
きみがかんどうする
いてふのいろに
いてふのおちばに
ぼくはなってしまいたい
とおもうのだ
あくまでも天を突く梢の黄色。
東京の天も捨てたものじゃない。
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荒野人
善男善女がわんさと押しかけて、けだし人を見る気配である。
人が多く集まるところは「傍若無人」になるのは古今東西何処も同じである。
信号を無視して車道で写真を撮る・・・などは当たり前であるのだ。
ぼくはこの晩秋、初めて来たのである。
見上げると黄色。
視線の全てにおいて紅葉が押し寄せてくる。
いてふのかほり
そのかほりは
たとえば
きみのにほい
ぼくのうでがぼくのかたに
ふれたときの
ときめき
そのかほりは
たとえば
きみのてのひらのぬくもり
きみが
ぼくのうでに
フッとふれたときの
あたたかさ
だ
いてふのかほりにつつまれたとき
ぼくは
きみのすべてをうばってしまいたい
そのしょうどうをおさえるのは
きみが
たいせつだから
きみを
まもりたいからなのだ
いてふなみきが
きみとのあいだを
うめてくれるように
ぼくはいのったのだった
いてふのかほり
きみのにほい
りゅうれいとしたくうき
きみがかんどうする
いてふのいろに
いてふのおちばに
ぼくはなってしまいたい
とおもうのだ
あくまでも天を突く梢の黄色。
東京の天も捨てたものじゃない。
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