平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

江~姫たちの戦国~第11回「猿の人質」

2011年03月28日 | 大河ドラマ・時代劇
 ううむ……。
 要は、<好色オヤジが若い女の子に悪さを仕掛ける>って話ですよね。
 今どき時代劇でもこんなことしない。
 時代劇ならまだ許せるんですよ。パターン化、パロディ化しているし、時間にしても短い時間。
 それがリアルにネチネチと描かれると、気分が悪くなる。
 こんな好色オヤジを「愛嬌がある」と言って笑う京極龍子(鈴木砂羽)も逆に不気味だ。
 作家は、秀吉(岸谷五朗)をどう描きたいんだろう?
 <好色であること、権力を求めることは人間的だ>とでも言いたいのだろうか?
 そのこと自体は否定しないが、あまりにも描き方が稚拙で下品。
 何しろ鼻の下が伸びるんですからね。
 いくらスウィート大河ドラマでもこれは見たくなかった。

 その他のマズい点。

・江(上野樹里)が全く成長していない。
 「サル!」と言って乗り込んでいって終わり。
 ここには何の深みもない変化もない。
 上野樹里さん、演出の方、何歳で役作りをしているのかわかりませんが、そろそろ演技を変えたらどうでしょう?
・三姉妹の人間関係が同じ。
 江と初(水川あさみ)が喧嘩して、茶々(宮沢りえ)が諫めるというパターンの繰り返し。
 もう飽きました。
・市(鈴木保奈美)が亡霊で登場!?
 「何でもあり」なんですね、この作品は。
 亡霊で出ることに、物語上の必然があればいんだけど。
 よもやピンチの時に登場して姉妹を助けるみたいなご都合主義はしないでしょうね。
・もうひとつ亡霊の市。
 茶々は、江が「あちらの世界でまた会えますか」と言ったことで、母は安心してあの世に旅立つことが出来た、と語ったが、全然成仏出来ていないじゃん。
 細かくてどうでもいいことですが、45分の1話の中にこんな矛盾した話を入れてほしくはありません。

 今回、三姉妹のドラマがいよいよ本格的に始まると思って期待していたんですけどね。
 <三姉妹が協力し合って乱世を生き抜いていく女のいくさ>
 これって、すごくいいドラマになると思った。
 しかし、今回の様では…………。


 最後に<ありのままの現実を有り難いと思って生きていくこと>は、仏教の考え方。
・美味しくお茶を飲めることは有り難い。→お茶が飲めない人だっているんですから。
・三人姉妹であることが有り難い。→もし、ひとりだったらもっとつらく心細かったはず。
・母が亡くなったことが有り難い。→母の死により学べることがあったから。
 この様に、物事の価値観って相対的なんですね。
 だから、現実を悲観するのではなく、肯定して前向きに生きていきましょうというのが仏教の考え方。
 最近、僕は仏教関係の本を多く読んでおりまして。

・生きているだけでも有り難いし、素晴らしい。

 今回は、このことをもっと全面に出して描かれればよかったのに。


コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする