桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2012・9・29

2012年09月30日 | Weblog
夕べは治療して貰った奥歯が疼いたもんだから、5時過ぎにベッドインしたものの、6時近くまで眠れない。お酒を飲んでいたけと、誘眠剤を飲んで無理やり眠る。八時過ぎにメールを入れておいた歯科医のTさんから電話があったみたいだけど起きられない。それでも何とか9時過ぎには起きて連絡を取るが、不思議なことにその頃には痛みが消えていたので治療してもらう必要はなくなっていた。とはいえ、体全体のだるさ、疲れはとれない。ベッドの上で体をグーンと延ばしたり、長風呂に漬かって足を揉んだりする素人療法?じゃ無理かも知れない。食欲モあまりない。でも、こんな時に食事をさぼるのは禁物。ご飯を炊いて、若布とシーフードの味噌汁、いただきものの鮎の甘露煮、かぶとちりめんじゃこのサラダ、卵の黄身入とろろ芋などでご飯を二膳食べてから三時近くには店へ。今日から飛び飛びで開催される芥正彦氏主宰のシンポジウム「福島オデェセイ」の第一日目。大病が癒えてこうしてフクシマを手がかりに文明論を構築していこうとする氏の意欲に脱帽する。ただこっちの体調は最悪。本当はこのシンポジウムにも参加したかったけど、開演するまでに意識を失うように椅子に座り込んで眠り込んでしまったもんだから参加をあきらめる。だからといって店を開かない訳にはいかないし、現実に演出家のW君が三人で来てくれたり、映画プロデューサーのKさんが映画「つなぐ」のキャンペーンで博多にいったお土産を持ってきてくれたり、イベントに参加していた旧知の元日活の映画監督のNさんと久し振りに酒を酌み交わしたりして、何とか閉店時間の12時まで体調を維持。でも、その後はボロボロ。使い放しになっているイベントスペースを明日のイベントの為に整理整頓して掃除して、厨房で汚れた食器を洗って、酒の取り次ぎ店に明日の発注をして、ゴミを捨てて、店の電気を消してドアに鍵をかけたのは一時半過ぎ。ちょっと時間が掛かりすぎだと思うけど、体がどうにもスローモー。本当は肉体的にも精神的にも少し休みたい。でも、明日は昼と夜と二回のイベントがあるのにHKしかスタッフを確保できなかったのでお昼過ぎには店に行かなくてはならない。タクシーで眠るなんて滅多にないことなのに今日はシートベルトをしっかりつけて眠ってしまっていた。★コレドのホームページのアドレスがhttp://www.nogizakacoredo.jpに変わりました。どうぞよろしく。

2012・9・28

2012年09月29日 | Weblog
先月はNGだったので二カ月ぶりに母と五反田のいつもの立ち食い寿司屋に行く。まだランチタイム中でいつもの様にお好みをオーダーしづらく、桶でお仕着せを食べるのは興が冷める。店を出て近所の紅茶専門店へ。席についてケーキセットを頼もうとした時、「桃井さんっ」と女性の声がするもんだから振り返ると、そこには広尾時代からウチのスペースで何本かの芝居(俺の作演出も二本)に出ていて、その後、かなり意欲的な映画や芝居に出演する様になり、最近では半年前大好評を博した「C」と言う朝ドラでレギュラー出演していた女優のGの姿があった。俺も母も有名人には慣れっこになっているのだけど、俺にとっては身内みたいな女優が出世した姿で、母にしてみれば大ファンだったドラマの登場人物が目の前にいることでちょっとあがってしまったりして、なんだかとてもおかしい。おまけにGは知らない間に結婚して、且つ妊娠してたりして、一緒にいた旦那さんを紹介してくれる。普通若い女性が俺の知らない間にそんなことになっていたらひどく嫉妬する俺なのに、不思議なことにGに関しては心から祝福したい気持が沸いてきて、帰りに秘かにお祝い用のケーキまでプレゼントしてしまった。Gよ、知り合ってのは君が21の頃だから、もう知り合って15年近くになるね。あまり恵まれた女優人生じゃなかったのに、君は持ち前の粘り越しと大胆さ朝ドラのレギュラーまでやれるようになって、そして挙げ句はCMディレクターと結婚、出産かよ。なんかこの十数年の君を見ていたらホントによくやったよくやったとイイコイイコしたくなってしまったよ。人生って捨てたもんじゃとシミジミ思いながらGと母に別れて奥歯の治療で茅場町のT歯科クリニックへ。5時半に店。気分はGのこともあって最高だったのに、体調は優れず8時過ぎまで閑古鳥が鳴いていたので控室で休養。9時頃から段々とお客さんが集いだしたが、今日のスタッフTさんは九時半に用事があって早退。そう言う日に限って皮肉にもお客さんはそれからも増えていき、極めつけはもう一人のスタッフO君が引き揚げ、カウンターにもカリブ好きのSさんしかいなくなって、そろそろ閉店だなと思っていたら大手広告代理店H堂が面々が突如十数人で来店して送別会の三次会が始まってしまう。そしてそこに投資フアンドに勤めるFちゃんと遅れてMさんも来店してくれて、みんなが引き揚げたのが3時過ぎで、後片付けが終わって店を出たのが4時過ぎ。ちょっと疲れた。

2012・9・27

2012年09月28日 | Weblog
カップルで来た中年男女の内、女性の方がフードのリストを細かく見て、一々説明を求めて来たので、一応説明してからお客様のご期待に添えるのはトリッパともう一つマグロとアボガドのわさび醤油和えだと答えて、だったらお願いしますと言われたので厨房で他のお客さんから出ているオーダーと一緒に作り出す。俺は厨房に殆どいたのでそのカップルがどんな雰囲気でいたのか与り知らない。でも、しばらくして出て行くと、女性がこのトリッパ美味しいのでテイクアウトできますかと聞いて来る。勿論ですと答えて俺はちょうどオーダーされた他の料理を作ることもあってまた厨房に入った‥‥で、問題はここからだ。テイクアウトしたいというトリッパを一人前ジップロックに詰めてスーパーの袋にくるんで差し上げようとしたら、さっき注文して美味しい美味しいと言って食べて挙げ句テイクアウト用に追加注文したトリッパがまだ半分も残っているのだ。もうお帰りになる様子だし、だったら残りを今用意したテイクアウト用のトリッパに足しておきましょうかと聞くと、女性は「いえ、結構です」と答え、男性は「遠慮せずに詰めて貰えよ」と別々の答えをする。これだけだと、女性が遠慮しているとしか思えない。でも、その後男性が会計を済ませてトイレに行っている間に女性は本当に新しく注文しただけのトリッパで結構ですから。残したのは捨てて下さいと懇願する様に言うのだった‥‥何故そんな懇願するまでに女性は頼んだのか?その答えは当事者が読んでいるかも知れないのでここには書けない。そして桃井は残したトリッパをどうしたか?どうでもいいことだけど、男女の機微がちょっと窺い知れるこの答を知りたい方は今夜あたり如何ですか?

2012・9・26

2012年09月27日 | Weblog
昨日か一昨日は耳鼻咽喉科に行こうとして痛みの激しくなってきた痛風治療の為に整形外科に行ってしまって、今日こそは耳鼻咽喉科へと朝起きた時は決意していたのに、喉を診察される時に舌の奥を押さえつけれると猛烈な嘔吐感に襲われるのを想像すると何とか耳鼻科行きを避けようとする潜在意識が働いて、目薬が切れたことを理由に眼科に行ってしまう。喉も大事だけど眼も大事。逃げの論理だ。3時過ぎミッドタウンの富士フィルムフォトサロンで開催中の「昭和の記憶」写真展へ。土門拳初め錚々たるカメラマンが昭和初期から戦争戦後を経て高度成長期に差しかかるまでの日本を鮮やかに捉えている。ちょうどこの時期は母が祖母と東京に出てきて結婚出産を経て長男である俺が成人するまての時間に当たる。その意味では母に見せてあげたかった写真展だった。そんな感傷に浸った後は今日も鰯を求めて街を彷徨う。五反田、麻布十番、六本木に魚影なし。だからって写真展の地下の高級スーパーで売っている鰯は一尾380円。これを700円で出す訳にはいかないので、いわしは渋谷に限ると東急の下にある渋谷市場へ。やっぱりここにはいつも鰯はいてくれた。ただやっぱり小振りでいつもよりは高い。もう鰯の季節は終わったか。ついでにBカメラに寄ってイベントスペース用のDVDプレーヤーが壊れていたので買い求め,右手にいわし、左手にDVDプレーヤーを持って、六時半頃に店へ。もうこの時点で疲れている。でも今日はO君とHKがいるので雑用は二人に任せてカウンターに座り込んでしまう。そして早い時間に来店してくれた映像音楽ディレクターのS君やH君にラムを奢られて馬鹿話をしたり、俺は見に行くことが出来なかったけと芝居の公演が終わったばかりの劇団旅芸人のOさんと演出論俳優論をしている所へ、先日見て大感激した芝居「いんげん」の女性演出家のMさんが来店して俺の拙い演劇談議に加わってくれたりしたもんだから手酌でアルコール量が増していき、もう閉店間際に仕ビール一杯だけ飲ませてとF子ちゃんが入ってきた時にはもうかなりベロベロ。それなのに彼女に奢られてまた飲む。いや飲める。どんどんアルコールが強くなっていくのは体の変調と関係ありかなしか★コレドのホームページのアドレスがhttp://www.nogizakacoredo.jpに変わりました。どうぞよろしく。

2012・9・25

2012年09月26日 | Weblog
最近「漢字」にこだわることが多々ある。きっかけは通販の電話オペレーターに乃木坂の「乃」の字を教えようとしたのにどうにも教えられなくて最後はカタカナで「ノギザカ」と書いて下さいと言う馬鹿馬鹿しいやりとりをしたことに始まる。でも、その後で広辞苑を引いてみたら、古語などを除くと一般的に使う「の」と言う漢字は「乃」の他に「野」と「之」の三つしかないことが分かったりして以後漢字が気になりだしたもんだから、昨日Mさんが持って来たウチでやるイベントのチラシに印刷されている人名のある漢字が何処か違うのか分からないけど何か違う気がして、Mさんとあーでもないこーでもないと考えた末に部首が「木」ではなく「糸」であることを発見して大喜びした。そんな訳だから、今日訂正したチラシを持ってきたMさんの隣に座ると、最初は男女問題やセックスの話をしていたのに、彼女が中国文学専攻だったり司書だったこともあって、いつの間に漢字の話になって「せっけんって漢字書ける?」という妖しく艶っぽいテレビCMの話題になる。で、実際に何人の人が「せっけん」と漢字で書けるのか?偉そうにいう元脚本家の桃井は書けるのかという話題に移っていき、メモ用紙に書いてみることになったんだけど、カケナイ。「石けん」は誰でもかける。問題は「けん」である。漢字のイメージとしては左が「歯」みたいで、右が「倹」みたいだった気がするが、勿論「歯倹」なんて漢字はなく、随分粘ってギブアップ。HKに書き方検索をかけて貰ったら「石鹸」と判明する。「歯倹」からニンベンを取ればとちょっと似てる。でも、全然違う。それに俺とMさんは分からなかった癖して、ええっ、こんな簡単な漢字だったっけ?という感想。なんか「ロ」みたいな文字が一杯ならんでいたような気がするし、「鹸」は略字なんではないかと思ったMさんは,家に帰った後、漢和事典を調べて正確には「石鹼」と書くと電話してきた。さすが漢字マニアのMさん。たしかに「ロ」の字が二つだけど並んでいる。なんか漢字って絵として覚えられる。かなり面白い。お客さんは他に美人CMプロデューサーのRさん、悠々セカンドライフのSさん、外国系通信社に勤めるイチゲンの女性客二人、いつも妖しい魅力をふりまく歯科医のSちゃん、一週間ぶりに来店してくれたシングルモルトフアンのMさん、郷里香川の名物「醤油豆」をお土産に持ってきてくれイタリア家具会社に勤めるHさん、法律事務所勤務のNさん、近所にあるデザイン会社のKさん、同じくドキュメンタリー制作会社の四人組、そして明日高輪で早い時間から打ち合わせがあるのだけど、家が川口なので何処か近所のホテルを予約したいと11時半にきて2時近くまて最後一人になってもネットでホテルを探し続けた末に安いホテルがないのてやっぱり家へ帰るとタクシーで帰っていった社長秘書のYさん。俺は見兼ねて俺のマンションは高輪に近い五反田だし、鍵のかかる部屋が一部屋空いているのでウチに泊まったら?と誘ってみたけど、彼女は聞こえてないフリ。おいおい、もう誰もいないんだから聞こえてない訳ないだろ?と心の中で叫んでみても虚しい。★コレドのホームページのアドレスがhttp://www.nogizakacoredo.jpに変わりました。どうぞよろしく。

2012・9・24

2012年09月25日 | Weblog
最近今まで経験したことのない部分が痛くなる。一昨日からは喉の奥だ。すぐ喉頭ガンを疑う。最悪のことを疑うと結果違うことが今まで多かったので一種のジンクスだ。またストレスから来る夏風邪だと診断されるかも知れないけど、今日病院へ行こうと思っていたら痛風の発作がひどくなって足がパンバンに腫れてしまったもんだから耳鼻咽喉科をやめにして整形外科へ。こっちもストレスが原因。俺にとって何がストレスになっているのか?分かっていればストレスじゃないか?などとぼやきながらスーパーでサンマを買って母の所へ。大根おろしをすり、サンマを焼いて、やまいもとオクラと卵の黄身のネバネバを作り、かぶの味噌汁で老老親子のランチ。デザートに安売りしていた西瓜。これでかなりのストレス解消。今日はこの後サントリー美術館で開催中の「お伽草子」を見るつもりになっていたので、二時には母の所を辞去(ちょっと大袈裟)。正直いうと、この美術館の入っているミッドタウンは毎日通り掛かるのし、今までも見たいと思った催し物は一杯あったけど、ここを通りかかる時はネギが入ったスーパーの袋を持っていたりすることが殆どで躊躇われたもんだから、入るのは今日が初めてなのだ。でも、今度の展示は何故かどうしても見たいと思っていたので、今日はスーパーでの買い物はなしにして、わざわざ出向いたのだけど、その予感は当たっていた。浦島伝説や一寸法師やものくさ太郎など俺たちがよく知っている昔話は、まさに昔話で、ものによっては一千年近くも昔から語り継がれてきたことが、現存する絵巻物と一緒に展示されているのを目にすると、遠い我々の祖先のイマジネーションの豊かさと創造力に圧倒されて、俺は不埒にも彼らに負けない作品を一作でも書いてから世を去りたいなんて思ったりして美術館を 出てきたのだけど、その後すぐに俺の頭を悩ませたのは、今日は五反田でも広尾でも六本木でも売ってなかった鰯が、このミッドタウンの高級スーパーには売っていたことは売っていたけど、価格は通常の三倍だということ。買うべきか買わざるべきかしばし悩んだけど、ポルトガル料理に鰯がなくてはサマにならないと二尾だけ買って店へ。五時半に文学座の照明エンジニアのGさんが来ることになっていたけど、スタッフがいる筈なので安心していたら五時をとっくに過ぎているのに店は鍵が開いてない。え?何故?一瞬意味が分からなかった。HKは遅刻ってこともかんがえられるけど、O君は買い物?とスタッフのローテンション表を見てみたら、O君は休みになっている。そう、休みなのか?ずっと芝居で休んだ後なので生活費が足りないだろうし、一日でも多く働きたい筈だと思いこんでローテンション表を見ないでいた俺が馬鹿。でも、だったらHKは?もうすぐ5時半だし、いくらなんでも遅すぎると電話してみると、てっきり今日が日曜日と間違えていたとの答弁される。うーん、鰯の次はスタッフ問題か。このコレドって店がみんなにとっては潰れてもなくなってもどうでもいいんだろうなと思ったら馬鹿馬鹿しくなって経営放棄したくなってしまった。そりゃ確かに今日みたいに何年か前に通ってくれたネイルアーティストのTさんや数カ月前にイチゲンで入ってきてくれて今日またみんなできてくれた近所の女性三人組Aさんたちとあえなくなるのは淋しいけど、どうせ赤字続きで税理士の先生からは一日でも早くやめないと俺の人生の致命傷になるって脅かされているんだ。改装して劇場だけにしてしまって飲食サービスをやめてしまえばスタッフはいらなくなるし、俺のストレスもなくなる。正体不明の病気もなくなるし、痛風の発作もでなくなる。そっちの方が賢明な気がしてきたけど、肝心のイベントがそんなにあるとも思えない。どうにもならないハムレットコレド。★コレドのホームページのアドレスがhttp://www.nogizakacoredo.jpに変わりました。どうぞよろしく。

2012・9・23

2012年09月24日 | Weblog
今日の日記に昨日のことを書くのはなんだけど、昨日俺はSちゃんと一緒に歌手のKさんとウチでやるライブの打ち合わせをしながらも、その直前に見た映画「桐島、部活やめるってよ」(監督・吉田大八)について考えていた。面白い、チャーミング、最高だなんて陳腐な感想を述べるのは簡単だけど、何故何処か面白いのかチャーミングなのか最高なのか喋ろうとすると、いいだろ?面白いんだからチャーミングなんだから最高なんだからと居直ってしまうのだ。でも、いくらなんでももうすぐ65才の元映画人がそんな子供みたいな居直り方をして済ます訳にはいかないと思って、気になることをヒントにこの映画の面白さチャーミングさ最高さを考えてみる。まずは出演者がちょい役の教師三人?を除いて全員高校生だということ。舞台も確か映画館と公園などを除くと殆どが高校の中だということ。こう書くと青春映画としか思えないけど、この映画は絶対青春映画ではない。強いていえば大人が見る「高校生映画」か?だからといって懐古趣味的なものではなく、明らかに登場人物は現在の等身大の高校生。だったらリアルな青春映画と言ってもよさそうだけど、アンチ青春映画というか不条理映画というか、あまり言いすぎるとネタバレになりそうだからやめとくけど、この映画って少なくとも現役の高校生が見ても絶対分からないだろうと思ってしまう質の高さを持っている。それと原作ではどうなっているのか分からないけど、題名にもある「桐島」の意味。どう見たって同じ高校の学生なんだけど、この高校生の存在が大きな意味を持っている。このことこそ以上書くとネタバレになってしまうけど、映画を見ている内にベケットの「ゴドーを待ちながら」を思い出してしまった。ゴドーって誰だ?桐島って誰だ?ゴドーは来るのか来ないのか?そして桐島‥‥うーん、もうやめよう。でも、最後にもう一つ。この映画には主役がいるようでいない。このことが冒頭から約半分を占めるシークエンスを含めて大きな特徴で魅力なのかも知れない。ウーン、誰かこの映画について語りに店に来て下さい(と営業したりして)そして今日は午後からウチのスタッフのYさんが出演している文学座演技研究所の発表会「雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた」(作・清水邦夫、演出・小林勝也)を見に行く。妹が出ている芝居もそうだけど、Yさんにも身内意識が働いてしまって台詞をとちらないか踊りを間違えないかという余計なことが気になって芝居の内容に集中できない。でも、一言だけいうと、初演は淡島千景などベテラン女優が集まってやった芝居をまだ殆どが二十代の研究生がやるのはどう足搔いても無理があるのではないかと思ってしまったけど、この戯曲を何故発表会で取り上げたのかいつか誰かに聞いてみたい。お腹が一杯だと二時開演の芝居は寝てしまう可能性が大きいと思って何も食べずに出かけたので、二時間半以上の芝居が終わった後、バスに乗って五反田に帰ろうとしたけど、途中我慢できなくなって白金で降りて、行きつけのトンカツ屋「D」へ。ここのロースカツはホント美味い。★コレドのホームページのアドレスがhttp://www.nogizakacoredo.jpに変わりました。どうぞよろしく。

2012・9・22

2012年09月23日 | Weblog
秋分の日と日曜日と続くこの連休(コレドは日曜と祭日休業です)、俺には色々な意味合いで出向かなくてはいけないと言うか出向きたい所が五カ所あった。一つは昔からのお客さんだったAちゃんの結婚式の二次会が今日の四時から。一つはいつも妖しい魅力をふりまく歯科医のSちゃんに誘われた歌手のKさんが経営するバーの五周年パーティ。更にウチの常連であるOさんが作演出を手がける芝居の公演とウチのスタッフであるYさんが出演する劇団B座演劇研究所の新人発表会と、これまた常連の美人CMプロデューサーのRさんに絶対見てくれと言われ、俺も絶対みたいと思っている内にレイトショーで、それも夜中の12時過ぎにしかやらなくなってしまったのに、口コミで評判が沸騰したのか再び新宿と渋谷で昼間も上映することなったと知らせのあった映画「桐島、部活やめるってよ」の五つなんだけど。細かく時間割りを作ってみてもどうにもこの五つをクリアすることは出来ない。そこでまず「絶対度」の順番を作る。①はダブルキャストの為日曜日の昼しか出演しないYさんの発表会②はAちゃんの二次会③はOさんの芝居④は五周年パーティ⑤は「桐島‥‥」としてみて、日曜日の午後は①に決定して動かさないことにする。そして芝居が終わった後に⑤と予定してみる。そうなると土曜日は四時から②で夜から③で終わった後④に行けたら行くかと思っていたら、痛風の発作が昨日よりひどくなり、痛み止めをいれてもなかなか治らない。この段階で②と③を諦める決心をする。②はお祝いに行ってあげたいけど足を引きずって行くのもなんだし、彼女以外に知り合いがいないし、正直言うと気乗り薄だったのだ。そして③は以前から会場に不安を持っていた。何と公演を料理屋さんの座敷でやるので当然客は胡座か正座することになる。椅子の生活になれていて只でさえ胡座や正座が苦痛なのに痛風の発作が加わっては,どんなに芝居が面白くても優れていても絶対無理。そんな訳でOさんには悪かったけど、パスさせて貰った。Oさん、ごめん。今度椅子席の時には絶対見に行くと約束するから許してくれ。と言うことになると、予定が変更する。おまけにSちゃんから電話があってKさんがコレドでライブをしたがっているから絶対一緒に来てほしいと言われると、Sちゃんの魅力も魅力だけど、イベントスペース経営者としての欲望が先行して六時にSちゃんと新宿で待ち合わせしていくことになる。ということはそれまでの時間が空いた訳で、そして且つ渋谷東映で「桐島‥‥」が始まるのは四時で、上映時間は一時間五十分。ジャストだ。ぴったりだ。俺は今日念願だった映画「桐島、部活やめるってよ」を漸く見ることになる。そしてそれはそれはとんでもなく素晴らしい映画で、この映画について一杯書きたいことがあるのだけど、現在日曜日の12時過ぎ。そろそろ出かける支度をしないと2時から見ることになっているYさんの公演に間に合わなくなるのでまた明日。でも、最後にもう一度「桐島、部活やめるってよ」は何てチャーミングな映画なんだ!★コレドのホームページのアドレスがhttp://www.nogizakacoredo.jpに変わりました。どうぞよろしく。

2012・9・21

2012年09月22日 | Weblog
Tさんととても大事な話があったのでランチしながら話そうかと思ったら彼女は食事を殆ど食べないことに気づいて場所と時間を変更。11時にミッドタウンのスタバで会って一時間半程話す。普通ならそのままご飯でもとなるが、Tさん故にそうはならず、俺は稲荷寿司とスーパーで店の買い物ついでに明日が賞味期限と言うステーキ肉とクレソンを買って母の所へ。二人で230グラムのステーキと15個の稲荷とかんぴょう巻き一本。80ウン才の母と64才の息子の食事にしてはちょっと量が多いような気がしたが、あっと言う間にペロリ。二人とも健康だと自慢したい所だが、何だか胸に動悸を覚えて、本当だったらイベントスペースのDVDデッキが壊れてしまったので家電量販店に行くつもりだったのだが、とにかく横になりたくてタクシーで部屋に戻ってベッドにひっくり返る。安静にしていたら動悸は30分ほどで治まったけど、夜、お客さんにお酒を奢られて飲んでいたらまたドキドキと動悸が始まる。まるで百メートルを全力疾走した後みたいなこの感じって何なんだ?こんなこと初めてのことだし、ちょっと、いやかなり不安。おまけに痛風の発作で足は痛いし、涙目で鬱陶しいし、全身創痍の筈なのに気分はやけに躁で、早い時間にきた日本語勉強中の米国人Bとは臆することなくブロークン英語で話しまくるし、久し振りに顔を見せた脚本家志望のOLのKさんや11月に芝居をやるので契約書を持ってきた女優のNさん相手に喋ること喋ること、途中入ってきたイチゲンの客は呆れて帰ってしまうし、初めて一人で来てくれたN証券のIさんや映画プロデューサーのKさんは帰らなかったまでもかなり呆れていたに違いない。とは言っても途中で動悸が再発したりと行ったかなりの不安定さ。12時過ぎ閉店。後片付けして最終電車に乗ろうとしたら、今日もまたベンチでバッグを抱えて寝込む若い女性の姿。多分別人だろうが、昨日のことで懲りた俺は声をかけずに電車に乗り込んでしまう。案の定、ドアが閉まるまでにその女性は起き上がることなく、俺は走り出した電車の車窓から寝込んだままの彼女を見やる。彼女はあれからどうしただろう?俺には関係ないか?★コレドのホームページのアドレスがhttp://www.nogizakacoredo.jpに変わりました。どうぞよろしく。

2012・9・20

2012年09月21日 | Weblog
後片付けを終えて千代田線最終電車に乗り込もうと、明治神宮前で乗り換える時に一番エスカレーターに近い位置にとまるいつものベンチに座ろうとしたら、ベンチ二人分を占領して若い女性がスカートを乱して寝込んでいる。こういう場合、どうするか?本当だったら触らぬ神に祟りなしでベンチから離れているのが正解なんだろうが、都合いいことに?痛風の発作が出ていてベンチに座ることに何の後ろめたさもないのだ。でも、そこは乱れたスカートの側ではなく、頭の側のベンチに座り込んで、出きるだけスカートに視線をやらないようにポルトガル語の勉強に集中しようとした。そしてそれは桃井には珍しく最終電車が滑り込んで来るまでスケベなしでいられたのだが、彼女はまだ起き上がろうとしない。さすがにそこは可哀相に思って出来るだけスカートには目をやらずに彼女に声をかけてあげた。最初はビクともしなかった彼女だったが、腕を取って揺すってあげると何とか起き上がって歩きだした。でも、千鳥足なんてもんじゃないからまるで俺にすがる様に電車に乗り込んだ。それでホッとしたのも束の間だった。ドアにもたれていた彼女はすぐさま滑り落ちるように床に座り込んでしまった。当然スカートは乱れる。車内の視線が彼女に集中しているのが分かる。いくらなんでもそれは可哀相だとは思ったが、俺がスカートの乱れを何とかしてあげる訳にはいかない。すると、近くにいた女性が手を差し伸べてくれようとしてくれたのでホッとしかけた時、その泥酔した彼女は噴水の様にゲロしだしたのだ。こうなると俺としてはスケベに見られることなんか構っていられなくて、ちょうどもっでいたスーパーの袋を彼女の口に充ててナイチンゲールをやりだす。でも、これは最終電車だ。彼女が表参道で乗り換えるのだったら下ろしてあげなくてはならないのだが、それ処じゃない。明治神宮前に近づいてもまだ嘔吐は続いている。俺はどうしていいか分からない(この項続く‥‥とここまでで11時にミッドタウンのスタバでTさんと会う約束をしているので飛び出して行ったけど、今帰ってきたので再び)いや、どうしていいか分からないというか、何もやらなくていいのだけど、チラッと覗いたスケベ心に動かされてナイチンゲールをやったばかりに、何かゲロを掃き続ける彼女に責任を持たなくてはいけないような気持と情勢になってしまったけど、責任を持ったりしたらどんなことになるか分からないし、ここはそれをグッと抑えて、明治神宮前に着くなり彼女が何処で乗り換えるのかなんか知ったことじゃないとホームに飛び下りたのだった。すると背後で「ケッ、あのオヤジ、放置プレイかよ」と言う声。気分が悪い。ムカムカする。だけど、その声にもゲロする女性をも無視して俺はエスカレーターを登って行く。さて、皆さんだったらどうする?★コレドのホームページのアドレスがhttp://www.nogizakacoredo.jpに変わりました。どうぞよろしく。