桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2006・3・30

2006年03月31日 | Weblog
2時に5月に行われる『EROGANCE・春』と云う朗読イベントの打ち合わせの為、西麻布で演出家のAさんと女優のKさんと会う。EROGANCEとはEROTICISMとELEGANCEを掛け合わせた造語とのこと。ウチのイベントスペースで繰り広げられるエロチックな雅びの世界が楽しみだ。5時過ぎ一旦部屋に戻り、炒飯と中華ソープと昨日の残りのレバー炒めで軽い食事。一日のばしになっている決算報告書を始め幾つかの宿題にかかろうとするが、寝不足も手伝って捗らないでいる内に店から今日も女優のTさんが一人で来ていると呼出し電話があって宿題は断念。時間と集中力がホントに欲しい!このままじゃ宿題だけが一日ずつ増えて行って、しまいには窒息死してしまう。店はTさんの他にもヘアメイクのNちゃん、舞台女優のHちゃん、常連の演出家Sちゃん、人妻Iさん、マネージャーのMさん、某国営放送局のSさん、来月イベントをやるRさん、近所のK出版社のMさんなど。しばらくして名古屋のCテレビのKさんがレコード会社の面々と、女性誌『S』の編集部のMちゃんとNさん、制作会社のSちゃんが上司のYさんと来店して、まぁまぁの賑わい。今月は大きなパーティが幾つかあったこともあって、昨日で大台の300万は超えたが、後二日でどれだけ上積み出来るか?なんて皮算用をしていたら、いつの間にかカウンターはMちゃん、Nさん、Sちゃんと女性三人だけ。そこにLちゃんも混じってエロエロトークが始まっていた。女性が四人に男は俺一人じゃ勝ち目はなく、みんなのエロエロトークを黙って拝聴するしかない。こういうのって結構ギャクセクハラだ。三時過ぎ閉店。Lちゃんとファミレスへ出向き、来月からのライブの打ち合わせ兼で食事。花粉症の薬がやたら効いて眠たい。

2006・3・29

2006年03月30日 | Weblog
34歳になる息子から来た一通のメールから一日が始まった。色々経緯があって俺はまだ息子の奥さんや娘に会ってないのだけど、そのメールは今度の日曜日、父(息子にとってみれば祖父)の墓参りに行くので俺に同伴しないかと云う誘いだった。幾つか予定もあり、店もあったけど、どうにか調整して、承諾のメール。日曜日、俺はおじいちゃんをやる。そんなホノボノとした気分になっていたのに、午後は息子より十歳以上も年下のS(ふと気づくと孫と15位しか年が離れてない)を部屋に誘って食事。鶏レバーの塩焼き、もやしと椎茸の炒め物、筋子の大根おろし和え、玉子焼き、納豆、もずくとメニューは健康的だけど、気持は爛れている。四時に店。六時半からの40人のパーティの準備。この位の人数になると、一品目で人数分作る訳いかないので、品数を多くして賄う。今日は十品目。ただただ包丁を動かし続ける三時間。パーティにダブって、カウンターには常連の演出家Sちゃん、Fさん、TテレビのYさんたち、映画監督のH、プロデューサーのT、脚本家のK、パーティが九時に終った後のスペースには、映画評論家のKさんと監督のSさんたち8人、続いてSさんたち3人、遅くなってテレビAのKプロデューサーと外資系証券会社のRちゃん、制作会社の経理担当者Iさんたち、大手音楽版権会社の取締役Tさん、司会者のBちゃんなどで賑わう。パーティも入れてだけど売上が30数万行ってホッとする。この分なら俺の給料が出るかも知れない。二時ちょうど閉店したので、LちゃんのリクエストでTちゃんのアルコール解禁を祝ってお客さんの会社が開店した六本木の店へ。でも、流石に疲れている。いつの間にか眠っている。朝方、何故か四年前に別れたYが夢に現われて飛び起きた。去年メールをくれたまま返事も出さずにいたけど、あいつも今年で32、まだ結婚してないのか、いや結婚しててもいい、たまらなくYに会いたくなる。そんなことを思いつつ再び眠りに入って、一日が終る。

2006・3・28

2006年03月29日 | Weblog
昼前、iの電話。彼との間に起きたトラブルについて相談を受ける。iが俺と関わった一カ月の間に二人の間に微妙な歪みが生じていたのは当然と言えば当然。修復する方法を真剣にアドバイスする俺って、何だかいい人っぽいと云うか馬鹿っぽいって云うか。雑用を済ませた後、五時に今年W大を卒業したYと西麻布で待ち合わせして卒業祝い。女優をやめて20歳で大学に入り、この四年間色々試行錯誤する彼女を傍で見てきただけに、何となく父親っぽく感慨深げになる。九時に店。TテレビのAさんから8人と云う予約を受けてはいたのだけど、それが16人になっていて、料理のオーダーが山ほど出たと聞いて焦る。今度からは予約の受け方を考えなければと反省。他に女性脚本家のSさん、一年半ぶりに来店してくれた女優のYさん、二日連続の俳優のTさん、妹のファンのAちゃんとTさん、設計事務所に勤めるMさん、放送作家のFさん、そして最後は銀座ママのSさんとHさん。Aちゃんと夜の街に消えて行ったLちゃんと別れて、部屋で月見うどんを食べて寝る。

2006・3・27

2006年03月28日 | Weblog
1時に店へ鍵を開けに行き、劇団ギルド+1の定期公演『誰?』のスタッフにバトンタッチして、茅場町にある寺田歯科クリニックへ。こっちは月に一度の定期検診。途中、地下鉄に乗って直前に受信したメールの返事を書いていたら、隣にいた女性が声を掛けて来る。「あなた、ちょっと非常識ですよ。私はペースメーカーをしているんですよ。だからこの優先席に座っているんですよ。それなのにその隣で携帯を使っているなんて、私の心臓に万が一のことがあったらどう責任を取ってくれるんですか?」そう言われて自分が座っているところが優先席であったことに気づき、且つそこでは携帯を使ってはいけないことを初めて知ったのだけど、勿論平謝りに頭を下げ続ける。だが、彼女は許してくれなかった。築地で彼女が下りるまでの十数分、俺を罵倒し続ける。「こんなに許せないと思ったことはありません。怒りで私の心臓は動悸が凄くなっています。あなたには社会的弱者に対する思いやりと云うものがないんですか」怒りは当然かも知れないけど、ちょっとしつこいと思い出す。やがてうるさいと思い出す。しまいには今ここで心臓発作が起きたら面白いのにとまで思い始める。社会的弱者に対する思いやりを要求するなら、罪を認めて反省している「犯罪者」に対しても寛容の心を持ちなよ、あんた。そうじゃないと、あんた、この一年以内に死ぬよなんて心の中で毒づく。定期検診を終えた後、一旦部屋に戻って夕べ貰った筋子、キャベツともやしとソーセージのソース炒め、キュウリの漬け物、韓国海苔、スクランブルエッグ、納豆と豆腐の味噌汁などで食事。仮眠とクロスの洗濯を十数枚して8時過ぎ店へ。公演終了後、元Nテレビのプロデューサーで今は映画関係の団体の副理事長をしているOさんが、今教えているシナリオ学校の生徒さんたちを連れて来店。お前も何か話せというので、同席して与太話を一席。生徒さんたちはそれでも感激して聞いてくれているので却って恐縮。
Oさんたちと入れ違いに当時Oさんが企画したドラマの主役の一人Tが来店。Tも残念がっていたけど、それを知ったらOさんはもっと残念がったに違いない。他にもいつもは着物姿なのに今日は洋装のKさん、AN嬢、不思議な魅力をいつもふりまいて俺をメロメロにさせるMさん、近所のMちゃん、某国営放送局のSさん、地唄舞の師範?Fさんたち、出資者の一人で高校の同級生のUたち、常連のFさん、SミュージックのIさん、昔の飲み屋仲間のAさんたちで、まあまあの賑わい。そして最後は2時に店を閉めようとしている時に映画『V』の原作者で、女のエロスを書かせたら追随を許さない女流作家のAが来店。女のエロスについて二人して喋り続ける。彼女の書くものだけじゃなく、その実物にもエロスを感じた夜明け。

2006・3・26

2006年03月27日 | Weblog
夕べ寝ようとしていたら、Aが帰れなくなっちゃったから泊めてとかなり酔って部屋に来た。昼近くに起きたら、Aが「大変、遅刻しちゃう」と慌てている。今日はこれから婚約者とデイトらしい。「忘れ物はないのか」と見送る俺って何なんだろう?なんて思いながら遅い食事を取っていたら、今度はSが電話して来て「何してるの?」と聞くもんだから「ご飯を食べてる」と答えたら、「私も食べたい」と訪ねて来る。オカズの残りに鮭を焼いてあげて食べさせる。俺はお茶を飲みながらお喋り。店に行く時間になったので一緒に来るかと聞いたら、Sもこれから彼の家に行くと云う。「またご飯食べさせてね」と明るく手を振って地下鉄の階段に消えて行くSを見送って店へ。AともSとも昔男女関係だったけど、今はなに関係?仮眠施設の管理人と食堂のおばちゃんか?なんて自嘲しながら夕べのパーティの後片付けをしていたら、北海道知床から直送された筋子の醤油漬けの忘れ物を発見。冷蔵庫に入れておかなかったのでもう駄目かも知れないし、確か店にも1パックくれると言っていた覚えがあったので封を破って味見をしてみたら、まだまだ行けるどころかこれがとんでもなく美味。最初のお客さんAN嬢にもお裾分けしたら日本酒が飲みたいと云うので、自転車を走らせて日本酒を買って来る。日本酒と筋子、しばし至福の時。そこへ若い美人プロデューサーのKさんが先日のスペース使用料をわざわざ払いに来てくれたので、無理やり座らせて至福のお裾分け。Kさんも会社に戻らなくてはいけないと言いつつ、この至福からは逃れられずに10時過ぎまで逗留。こんな光景は、病み上がりで医者からアルコールを禁じられているTちゃんには目の毒だったかもしれない。我慢出来ずにマル禁をやぶってしまい、しばらくして気持ち悪くなってしまう。罪作りな筋子だ。でも、そのお蔭で仮眠施設の管理人と食堂のおばちゃんのモヤモヤはすっかり解消した。

2006・3・25

2006年03月26日 | Weblog
もうすぐ牡蠣の季節が終ると思うと、無性に食べたくなって、ごくシンプルにニンニクとオリーブオイルで炒め、そこに春キャベツを焦げ茶色に炒めたものを添えて食べる。他にホタルいかの酢味噌和え、納豆三つ葉ビーフンといかなごのくぎ煮。五時過ぎ店へ。今日は五年前に公開された映画『光の雨』のスタッフキャストの同窓会パーティ。監督の高橋伴明、原作者の立松和平、主演の萩原聖人など40人程のメンバーが集まる。こうして五年も経って集うなんて、当時の撮影が極寒の地でどれほど大変だったかが部外者にもしのばれる。7時に始まったパーティなのに終ったのが1時過ぎ。昔映画に関わっていた俺としてはとても正規の値段を取る訳には行かず大幅にディスカウント。まぁ、そんなことがあってもいい。カウンターにはいつも着物姿で現われる女優のKさんに加えて、今日がW大学の卒業式だったYちゃんが謝恩会を終えた後振り袖姿で来店。二人とも春を意識した桜色の着物に店内が華やぐ。そんな二人の姿を、普段から着物を着たい着たいと言っているLちゃんが羨ましげに涎を流さんばかりに見ている。保護者の俺としては、お前にも成人式に振り袖を作ってやるよなんてつい言ってしまったが、値段のことが脳裏を過り、悪寒が走った。

2006・3・24

2006年03月25日 | Weblog
昨日パーティの支払いがカードだったら、LちゃんとTちゃんのの給料の支払いに赤信号が出たところだったが、現金だったので今日めでたく二人の給料を用意することが出来た。俺の役員報酬は月末までの売上次第。どうなることか?部屋で昨日のパーティで汚れたクロスの洗濯や片づけなくてはいけない雑用をこなしていたら店から女優のTさんが呼んでいるのですぐ来てほしいとの電話。先日試写会でみた彼女主演の映画の感想もいわなくてはならないし、仕事を中断して出かけて行く。
しばらくは彼女と連れの仏人と映画談義。英語で話せと言われてカタコトで映画の感想を伝えるのは結構疲れる。札幌からこの店目当てに寄ってくれたMさんが入って来てくれるまでの長かったこと。ホッとしたのも束の間、金曜日らしくお客さんが続々と来店してくれて今度はバタバタと動きまわる。こっちも疲れるけど、英語で喋るよりマシ。と思っていたらその最中に妹がスタッフたちと現われて、今度は違う気をつかう。三時近く妹が帰るまでも結構長く感じたのは、英語と同じ様に普段兄妹ごっこをしてないからか?

2006・3・23

2006年03月24日 | Weblog
パーティの準備の為、三時に店へ出たら、朝から弟の卒業式に出席したLちゃんがカウンターでウタタネをしていた。いつもは寝る時間に起きて出かけなくちゃいけなかったので、部屋に帰って寝たらもう起きられないと思い、店でウタタネしていたらしい。健気、健気とまずは褒めて、おだてて二人で7時からのパーティの準備に突入する。『霧の彼方へ』と云う終戦特番ドラマの芸術祭優秀賞受賞を祝う集い。参加予定人数が60人を超えるかも知れないと云うので、会場設定にひと苦労。料理の量も半端じゃない。ただ、この番組、局と制作会社のプロデューサー、脚本家、演出家とみんなウチの常連の為、気が楽なことは楽。それでも十一時近くに終った時には、ヘトヘトになっていた。早起きして欠伸がとまらないLちゃんを12時過ぎに帰して、俺も今夜は早く帰ろうと後片付けをしていたら、半年ぶりにモデルのYちゃんが友達3人を連れて来店。このYちゃん、モデルをしながら新聞配達をしているという変わり者。いつもは一人で来るので朝方まで結構楽しくお喋りするのだけど、今日は友達がいたので出来ず、ちょっと残念。しばらくして近所の宝石デザイナーAさんが来店。ホワイトディのお返しにシャンパンをプレゼントしたら、ひどく感激来してくれて恐縮する。パーティの後片付けはまだだったけど、明日まわしにすることにして帰宅。恋モードに終止符を打った筈なのに、いや打ったからなのか、気楽にiと電話でお喋りを続けて6時まで。空が白くなっていたのに二人とも気づかなかった。

2006・3・22

2006年03月23日 | Weblog
午後、女優のKさんに来て貰って、「月曜コレドシアター」のPR用ビデオのナレーション収録。日頃の誼でギャラはお車代程度でやって貰う。Tちゃんは今日もまだ体調が回復せず休みの為、そのまま買い物と仕込みにかかる。7時からTテレビの番組のスタッフ打ち上げ、14人。10時過ぎに俳優のTさんがフラッと寄ってくれるまでお客さんはそれだけ。団体客が引き上げると、待ってましたとばかりにTさんが持参したケーナを吹く。俺の耳にその音色は心地よく聞こえてくるが、目はガランとした店内を悲しげに見つめている。遅くなってAN嬢、Tさんが呼んだNテレビのNプロデューサーたち。最後は近所のMちゃんが「もう一杯お替わりしたら怒る?」と遠慮がちにオーダーを続けて四時まで。店を出たら、目の前にある乃木神社の桜が雨の中開花しようとしていた。

2006・3・21

2006年03月22日 | Weblog
今日のテーマは書類書き。秋に開催予定のショートフイルムフェスティバルに文化庁からの支援を受ける為に申請書類を出さなくてはいけなくて、その〆切が休みあけの水曜日必着と云うことは、今日がタイムリミット。たかが十数枚の書類と云う勿れ、日頃お役所の書類とは無縁の人生を送って来た俺にとっては、全書類にエンドマークをつけるのが遥か遠い先に思えてしまう。まぁ、今日は休日でTちゃんと二人きりだし、その気まずさから逃げる口実に書類書きを使えばいいやとのんびり構えていたら、そのTちゃんから体の具合が悪いので休みたいとの電話。Lちゃんは今日予てから楽しみにしていた芝居を見に行くことになっているし、となると俺一人?いくら休日でお客さんが少ないだろうけど、万が一ドッと団体客でも入ってきたらどうなるんだ?と思いつつ店へ。とにかくお客さんが一人でも来る前に書類を仕上げなくてはならない。来たらもう提出出来なくなる。そう思うと、俺にまだこんな力が残っていたのかと思う程の集中力で提出書類を書き上げることが出来た。書き上げて30分後に女優のKさんが来店。続いて近所のMちゃんがお姉さんと、更に銀座ママのSさんが珍しく早い時間に。芝居が終ったLちゃんも店に駆けつけてくれて、男は俺一人のハーレム状態。何とか書類を書き上げておけて、ホントよかった。