桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2012・4・29

2012年04月30日 | Weblog
夕べは4時過ぎに寝たのに、今日は7時起き。連休初日だけど、午後一番でイベントがあるので11時すぎまでには店にいかなくてはならないのだ。ゆっくり風呂に入って、ミネストローネの缶詰を開け、目玉吹きとソーセージとサラダ、チーズトーストで簡単な食事をした段階でまだ九時前。十時すぎにバスに乗るまでにはたっぷりと時間があると思ってこの日記を書き始めたのだけど、このパソコンの使い方がまだ慣れてなくて、というかよく分からないことが多くて、途中で万が一に備えてコピーしておかなくちゃと思ってはいるのだけど、一度覚えた筈のコピーのやりかたがわからず、でも自動保存されて復元される機能がついているから大丈夫だと30分近く打ち続けていたら、「後退キィー」にタッチする筈の右の小指がとなりになる「取消キィ」をタッチしてしまい、画面から何十行もの文章が一瞬にして消える悪夢。でも、ここは自動保存されているから大丈夫と余裕のよっちゃんで復元しようとしたら、よく分からないけど、最初の二行しか復元しない。おいおい、後の何十行はどこに消えてしまったんだ?と喚いてみても意味がない。きっと俺が何か余計なことをしてしまったか大事なことをやらなかったかだ。悔やんでみても絶望してみても遅い。ここは気持ちを建て直してバスの時間ぎりぎりまで打ち直す。睡眠時間3時間なのにこの無意味な作業で完全に疲れ切った俺は当然バスの中はベッド。耳から聞こえてくるポルトガル語のテープが子守歌代わりだ。12時に美人スタッフのYさんが昨日に引き続いて出勤。いやが上にも張り切らざるをえない。でも、戦争状態だった昨日(観客が60人以上且つオーダー数が開演前の一時間にフードも入れて120。つまり30秒に1オーダーをこなす計算)に比べれば、観客も36人程度だったし、フードのオーダーは殆どでなかったし、楽勝気分。開演してから終演までの2時間あまり、連休の初日だし、Yさんとデイトしている気持ちになろうと、すき焼きにビール飲みながらのお喋りタイムを満喫した。それにしてもこのYさん、最初はただの美人どしか思っていなかったけど、こうして「デイト」を重ねている内に「美人」を超えた捉えどころのない魅力の持ち主だど気づかされる。その捉えどころのなさを引き出す演出家と出会えることが彼女のこれからの女優人生を決定する‥‥なんて偉そうなことをいえる資格も能力もない俺は、昨日送られてきた季刊映画芸術の春号が松坂桃季やARATAたち若手俳優の映画俳優論の特集だったので、まァ持ってって読んでみなとその雑誌をプレゼントすることがせめて俺の出来ること。四時過ぎイベント終了。7時には撤収も終わったので店の残り物のポルトガル風玉子焼きやタラモさらだを持って母の処へ。今日は分量的にもたいしたことなく、内容的にも残りものだとわかったので倹約家の母にしてみれば安堵した様子。日銭商売だと連休中はお金がはいらないんだし、使わないようにしないと駄目ですよというのか玄関で見送ってくれた時の母の注意。その言葉が身に沁みたのか,途中焼鳥屋の赤提灯の前で一瞬立ち止まったけど、ここは母の声が聞こえてきてかろうじて通りすぎ、部屋に帰ると友人の山崎ハコさんから送られてきたニューアルバム『縁』をエンドレスで聴いて色々な欲望から逃れる。そのアルバムの中の一曲「新月」にある歌詞「淋しくないのと聞かれたら/やさしい笑顔で『はい』答えたいい」とフレーズがいい。二番ではそれが「悲しくないのと聞かれたら/やすらぐ笑顔で『はい』答えたい」になり、ラストでは「幸せですかと聞かれたら/あふれる笑顔で『はい』答えたい」になる。ただ『はい』がいい。歌の中ではハコさんが微妙にちがう『はい』を使い分けている。ぜひ聞いてみて下さい。その発売記念をかねて5月18日に六本木のスイートべイジルで彼女のバースディライブガある。近所だし行きたいのだけど、19時半スタートじゃどうしようもない。うーん、店でファドの代わりに彼女のアルバムをかけて我慢するか?●ゴールデンウィークは暦通り営業します●COREDOプロデュース(一)『冬のサボテン』(作・鄭義信、演出・松本祐子[文学座]、出演・松角洋平、金成均、宮本崇弘、小野智敬)5/23(水)~5/27(日)前売り3000円当日3500円●COREDOプロデュース(二)津森久美子ファドライブ『リスボンの夜vol3』ポルトガルギター演奏・西村輝彦、6/24(日)開場13時開演14時・料金3000円 ~両イベントともご予約お問い合わせはコレドシアター03ー3470ー2252まで。

2012・4・28

2012年04月29日 | Weblog
今日のイベントに来てくれていたお客さんにピザかなにか持っていって、一言ふた言営業トークをかましていたら、その女性客から突然、桃井さんは歯磨きをつけて歯を磨かないんですかと聞いてくる。一瞬何のことだかわからず、一応つけますけどと答えたら、でも、一昨日の日記ではバスタブの中で磨くとしかかいてありませんでしたけど。え、あなた、俺の日記よんでいるの?ええ、ここに来るとになってホームページをみたことから日記を読み始めて今ではすっかりはまってしまってと見ず知らずしらずの若くて可愛い女性にいわれて、そりャ64歳もうすぐ初期高齢者としてばドギマギもいいところ。ここはその女性と親しくなる絶好のチャンスとばかりトークをかぶせようとした矢先、彼女が「Yさんとはこれからどうなるんですか」という質問。え、Yさんって?勿論社長秘書のYさんですよ。なんだか待ち待ち日記を読んでいるとその人に会いたくなってきちゃって。今日はいらっしゃらないんですか?ええ、今日は彼女の会社は土曜日で休みだし、これからゴールデンウィークが終わるまでこないと思います。じゃ、それまで会えないなんて寂しいですね?と同情されてしまって、一昔前なら、だったら君がその寂しさを埋めてくれないかななんて下手な台詞を吐いただろうに、予想外の会話にそんな余裕はない。とんでもないことになっている。ちょっとしたきっかけで始めてしまった俺とYさんのバーチャル的「恋物語」。それも俺の一方的恋慕の物語が見ず知らずの人に面白がられているなんて想像もしなかった。見ず知らずの人だってそうだから、二人を知る常連客の人たちはこの日記を読んで桃井を何とかしてあげたいと思ったりするみたいだ。昨日なんてS大学のS教授とテレビKの関連会社社長のKさんが二人してYさんを「口説いて」いた。うーん、こうなるとまさに二人はバーチャルの登場人物だ。ブログの中でのキャラクターが勝手に動きだしている。多分こうして今日書いていることも、愛しき思いを遂げられないもうすぐ初期高齢者の独白として同情されるんだろうなと思うと、自分でもどこまでが本心で、どこまでがフィクションか分からなくなってしまう。でも、「虚実皮膜」という近松門左衛門の言葉がある。事実と虚構の中間に芸術の真実があるという意味だ。「芸術」ではないけれど、それに中間というよりは殆ど事実領域に属しているけど、この恋物語、時々虚構(思い込みとか幻想妄想)との間をいったりきたりしている。その「皮膜」がYさんの心を揺さぶる日はあるのだろうかと純情めいて書いてはいるけど、遅い時間にきて二時すぎまでいた美人研修医のAちゃんに猥褻な気持ちを抱いてしまったりしている桃井章の純情は信じられない。●ゴールデンウィークは暦通り営業します●COREDOプロデュース(一)『冬のサボテン』(作・鄭義信、演出・松本祐子[文学座]、出演・松角洋平、金成均、宮本崇弘、小野智敬)5/23(水)~5/27(日)前売り3000円当日3500円●COREDOプロデュース(二)津森久美子ファドライブ『リスボンの夜vol3』ポルトガルギター演奏・西村輝彦、6/24(日)開場13時開演14時・料金3000円 ~両イベントともご予約お問い合わせはコレドシアター03ー3470ー2252まで。

2012・4・27

2012年04月28日 | Weblog
今日もまた朝から天麩羅に挑戦。昨日はふつうの天麩羅だったけど、今日は難関のかき揚げだ。今までかき揚げは一度も成功したことがない。衣は昨日と同じでいい。多分問題は油の量と温度なんだろうと、いつもより大きめの鍋に新鮮な油をたっぷりいれて、温度を分けてかき揚げの具を油の中にいれてみる。でも、駄目。温度をいくら変えてもカラッと上がらない。上の部分はうまくいっても底の部分がかたまりになってしまう。くそっ、どうしたらうまくかき揚げがうまくあがるんだろうど試食しすぎてギトギトになった胃袋を抱えて五反田駅前で母と待ちあわせ。いつもの立ち食い寿司に入る。母と表で食事すると安心する。今日も俺が注文したイカ、赤貝、サバ、まぐろ、とり貝、たらばがに、たこ、甘エビ、ばか貝にわさびの茎の海苔巻き、にんにくの茎の漬け物の海苔巻きなどを俺と同じ量だけ食べた。人間、食欲がなくなったらお終いだ。その意味で母はまだまだ大丈夫だと立ったまま並んで寿司を頬張る息子は安心する。天麩羅、寿司ときて、次に桃井章の胃袋に入ったのはカレーライス。今日もまたボランティアで手伝いに来てくれたポルトガル人女性のCさんに何が食べたいかと聞いたら、桃井の作ったカレーと答えてくれたので、ひとりで食べさせる訳にもいかず、二人向かい合ってお喋りしながらカレーライフを食べたのだけど、お腹が一杯で苦しかったこともあるけど、彼女にいわせると食事する時は楽しくお喋りしながら食べなくてはいけないと、一杯話しかけて(英語で)くるもんだから、こっちも(英語で)精一杯(楽しそうに)受け答えて彼女の笑いを誘ったりしているのが、ちょっとつらい。まァ、ポルトガル語でないのがせめてもの救いか。それにしてもCさんにあってから俺の中でポルトガルに行きたいという気持ちが強まり続けている。今日もきてくれた社長秘書のYさんにゴールデンウィークは駄目でも夏休みにポルトガルにいかないかとみんなの前で公然と(冗談っぱく)誘ってみたら、私、夏はベルギーにいきますと軽く断られてしまった。でも、そこにちょうどいたS大学のS教授やテレビAの関連会社社長のKさんがベルギーとポルトガルは近いし、どこかで待ち合わせたらいいじゃないかと助け船を出してくれたけど、Yさんとしては気持ち的に乗り気じゃなく、桃井としては経済的に可能性が少なく、ヨーロッパを駆けめぐる恋物語はいつものように妄想幻想想像で終わって質う。因みにベルギーのブリュッセルとポルトガルのリスボンは近くない。飛行機で四時間はかかる。俺とYさんの間はその位は離れている。いや、その位しか離れていないのか?唐突だけど、かき揚げはなかなかうまくあがらない。●ゴールデンウィークは暦通り営業します。

2012・4・26

2012年04月27日 | Weblog
昨日から天麩羅にはまっている。料理好きの俺だけど、そしてとてもポピュラーな料理なのに、天麩羅だけは何故か苦手で、今まで何人かの同居人に作ったことは作ったけど、他の料理に比べると出来はイマイチで、やっぱり天麩羅はちゃんどした店で食べるに限るとあきらめていた。でも、ある時思った。このまま天麩羅をちゃんと作れないまま死んでしまっていいのか?と。いや、よくない、もともとはポルトガル料理だと言われる(TEMPERAが語源?)天麩羅を、せっかくポルトガルとポルトガル語にはまっている俺が作れないでいい筈はない。そういう訳で昨日は、小麦粉の溶き加減と油の温度を何通りか変えて挑戦すること二時間余り、漸く今までに作った中で最高の仕上がりの天麩羅を作ることに成功した。でも、悪戦苦闘して作った天麩羅をひとりで食べる虚しさ寂しさよ。そこで今日はリニューアルした天麩羅を母に食べて貰おうと朝電話したら夕方まて忙しいと断られてしまった。だったら今日ボランティアで来てくれる本場ポルトガルの女性のCさんに食べてもらおうと、昨日作りすぎた天麩羅を店へ持っていき、天ざるにして食べてもらった。「Muito bem(すごく美味しい)」と彼女が喜んだのはお世辞だったり国際友好だということは分かっている。でも、素直によろこんでしまう。二人して蕎麦湯まで飲んで開店。今日の一番手は昨日の日記に何の脈略もなく載せてしまったいつも妖しい魅力をふりまく歯科医のSちゃん、続いて関西の女性実業家のTさんと結婚出産後初めて来店してくれた元大手外資系証券会社のRさん、以前伝説の女性歌手ちあきなおみさんについて取材して一冊の単行本にまとめ、今度はそれが「ちあきなおみに会いたい。」という文庫本になったとわざわざ持ってきてくれたライターのIさんたち、この間は珍しく若い女性連れだったけど、今日はひとり飲みに戻ったNさん、そして今日のハイライトは社長秘書のYさんがその母上を同伴してくれたことだろう。Yさんも若く見えるけど、37歳と言う実年齢を知ってしまっていたので、その母上というと‥‥と勝手にお婆さんイメージを作っていたら、とんでもなく若い母上で、考えてみれば俺より年下で、妹と殆ど同年代だから別に不思議はないんだけど、妹も子供を生んでいたらYさんみたいな娘がいてもおかしくないのかとか、だったら俺は昨日も妹の娘みたいなYさんとどうでもいいお喋りをして妄想の世界に入っていたのかとか、想像と妄想と夢想が現実と頭の中で行ったり来たりしていたひととき。そんな世界に浸っていたらそこにまた彼女の会社の同僚のMさんたちも来店してくれて今日は俺的にはYさんワールド‥‥なんていい加減な〆をすると、お前の日記は昨日だってYさんワールドじゃないかという声が聞こえてくる。はい、事実です。別に恋愛関係にはなれないだろうけど、単なる酒場のマスターと客というだけじゃない、ちょっと面白い人間関係にはまっています。ということで最近はまった天麩羅とYさん。彼女に天麩羅を食べさせる日は来るのか?(だったらランチすればいいのに?と言う声は誰の声だ?)●ゴールデンウィークは暦通り営業します●COREDOプロデュース(一)『冬のサボテン』(作・鄭義信、演出・松本祐子[文学座]、出演・松角洋平、金成均、宮本崇弘、小野智敬)5/23(水)~5/27(日)前売り3000円当日3500円●COREDOプロデュース(二)津森久美子ファドライブ『リスボンの夜vol3』ポルトガルギター演奏・西村輝彦、6/24(日)開場13時開演14時・料金3000円

2012・4・25

2012年04月26日 | Weblog
私は、最初に歯磨きをつけないで時間をかけて歯茎を中心に磨いてから、次に電動歯ブラシで磨いて、最後に歯磨きをつけて磨くの、と彼女は自分の歯磨きのやりかたについて喋る。俺は‥‥まずは朝、バスタブの中に入って本を読みだす。でも、途中で飽きたり疲れたりする。そんなとき、バスタブの近くに常備してある歯ブラシを手にとり、君と同じように歯茎を中心に奥歯から磨きだすんだ。今読んでいる章まで終わってしまおうと思って磨いている内に、気づかない内に次の章まで読んでしまったりしてね。歯間ブラシまていれると毎日30分近くは歯を磨いていることになるんじゃないかな。でも、本を読みながら歯磨きしてたらどっちも集中できなくていい加減にならない?私だったらどうでもいいテレビ見ながら歯を磨くわ。いや、どうでもいいテレビだと早く終わらせてしまおうとして磨く時間が短くなってしまうし、バスタブの中で本を読みながらの方が一杯磨けるよ。それでも月に一度定期検診して貰うT先生に磨き方が足りないと注意されることがあるんだ。深夜一時すぎ、ほかに誰もいない乃木坂の地下で64歳の俺と37歳の彼女がどうでもいい会話で時を過ごす。でも、珍しいわね。64歳でそんなに歯のケアをしているなんて。十年以上も前に客として店にきたT先生に言われたんだ。桃井さん、そんな汚い歯をしていたら女の子にキスして貰えなくなるわよってね。それからだね、月に一度T先生の処に通いだしたのは。最近は私生活の相談に乗って貰ったりしている、いつも妖しい魅力をふりまく歯科医のSちゃんと親しくして貰っているのに、T先生から離れられないのは、その「女の子にキスして貰えなくなるわよ」という脅迫めいた一言が大きい。(そんなに女の子とキスしたいの?)「え?」(そんなに女の子とキスしたいの?)幻聴だった。お固い彼女がそんなセリフを吐く筈がない。丸括弧の中の彼女の台詞はあくまで俺の妄想だ。そんなセリフを彼女が言ってくれたら俺のセリフの返し次第では次の展開に移れたかも知れない。でも、それは妄想だし、第一、バーカウンターが俺と彼女の間を隔てている。もう一杯どう?と俺はジンソニックを勧める。もう飲めない。ジンなしでソーダだけちょうだい。64才の俺と37才の彼女の短い夜が終わる。●ゴールデンウィークは暦通り営業します。

2012・4・24

2012年04月25日 | Weblog
身内の一人から電話であることについて苦情を言われ、そのことは絶対このブログに載せるなと釘を刺される。別の身内からも恥さらしのことは書くな、身内として恥ずかしいから出来たらブログをやめてほしいといわれる。今日来た女優の※※さんからも以前来店した時のブログの記述がイニシャルだったのに自分だと分かってしまって迷惑したと文句を言われる。★★さんからも私のことを脚色して書かないでとやんわり窘められる。ウーン、四面楚歌(ちょっと大袈裟)だ。確かに桃井章って人間はひとりで存在している訳ではないし、俺って人間の恥を(一般的な意味で)不特定多数の人々に宣伝しなくてもいいじゃないかという声も分からないではない。イニシャルトークでもわかる人には分かってしまう(様に書いている)し、お客さんが迷惑を被ったとしたら謝らなくてはならないし、店の営業的にも得なことではない。★★さんについて脚色して書くのは、かなりデフォルメしても彼女だったら受け入れてくれるだけの許容量と頭脳をもっていると判断したからだけど、ものには限度があるかもしれない。ウーン、どうする?ブログをやめるか?やめないまでも脚色もオチもない平凡な日記にしてしまうか?いやいや、それは無理だ。第一脚本家時代から自分の恥をネタにして生きてきたのだ。ロマンポルノなんか自分のセックスのやり方まで書いてきたのだ。そして俺の話や書くことは脚色なしには成立しない。事実をそのまま話しても相手にその真意が伝わらないし、面白くないのだ。そりゃ嘘はいけないけど、少しぐらいなら脚色してエンタテイメイトにしてしまいたい。うーん、でも、これって作家根性が強くなっているってことなのか?作家はやめたと公言したのに、やっぱり桃井章は作家に戻りたいのか?ウーン、困ったものだと今日はウーンウーンとばかり唸っている日記になってしまった。〇ゴールデンウィークは暦通り営業します

2012・4・23

2012年04月24日 | Weblog
今この日記を広尾の元コレドがあったビルの二階のイタリアンで打っている。本当は明日書く日記で元コレドに八年半ぶりに侵入したことを書くべきなんだろうけど、こうしてベランダにいて目の前にある大木を見ていると懐かしさがドトっと押し寄せてきて、昨日食べたものや来てくれたお客さんのことを書く気になれなくなって質ったのだ。喧嘩したイタリアンはない。真下にあったkさんの雑貨屋もない。でも、マックはまだある。仲良しだったKちゃんが勤めていた美容室はまたある。彼女にお茶でも飲まないかと電話してみたら今日は火曜日で美容室はおやすみですと断られてしまった。店のトイレに入ったらほとんど当時のままだ。ベランダは掃除が行き届いていて当時より格段に清潔だ。俺の足元に食べこぼしたパン屑を食べに雀が飛んでくる。当時も朝方になると雀の鳴き声が姦しかったことを思い出す。その雀の声を何人の女性客と聞いたことだろう。その何人かの女性はまだ乃木坂にも通ってくれているけど、何人かは音信不通になってしまっている。、それを含めて全てが懐かしい。懐かしくて懐かしくてたまらない。でも、それがどうしたというのだ?ここにいたこと、ここで見た風景、ここで知り合って親しくなった何人か女性‥‥みんなそれは過去の一齣。俺はいつまでもここにいてはいけない。

2012・4・22

2012年04月23日 | Weblog
夕方、母の所で小鯛とほうれん草と冥加のサラダ風カルパッチョ、店から賞味期限切れで持ち帰った鰯の中華餡掛け、それに蜆の味噌汁を作ってご飯を二膳食べた後、母が親戚からいただいた鎌倉名産のカステラ(何故か鎌倉には美味しいカステラがいくつかある)を四切も口に入れたというのに、雨降る中、30分歩いて部屋に戻った時にはもう口寂しく、胃袋が何かを求めていて、途中のコンビニでトイレットペーパーを買うついでに買ってしまったバターピーナツ、鮭トバ、おかきを「情熱大陸」や「アシタスイッチ」を見ながらコカコーラで全部胃袋に流し込んでしまう。やばい。かなりの欲求不満だ。勿論それは食欲ではない。だったら何欲かといわれると、決まっているだろ、性欲だよと答える元気はない。いや、全くないことはないけど、十代の頃のように体中を駆けめぐるようなものではない。64だから当然だ。でも、町を歩いていて手をつないたり腕を組んだりしているカップルを見るとひとく羨ましくなるのは64歳の性欲だ。エロエロ話や若い女性に囲まれている話ばかりここに書いているから誤解する人がいるだろうけど、この一年近く俺は女性とキスもしてないし、手を握ったこともない。確かに女性客とハグしたり握手して見送ることはあるけど、あれは性的接触ではないのは当たり前だ。だったらやればいいじゃないか?お前だったらいくらでも(言い過ぎ)女性と親しくなれるだろうという声が聞こえてくる。でも最後に打席に入ってからもう五年以上が立つ。その間はベンチからみんなのプレーを見ていただけだ。評論家やコーチみたいに色々コメント指導は出来たが、剛速球を実際にバットで打とうとはしてないのだ。どんな球が得意で、どんな球が苦手なのか分からなくなっている。変化球の打ち方を忘れている。いや、それよりなにより剛速球が怖くなっている。いくらヘルメットをかぶっていても、あんな剛速球に頭部を直撃されたら、この五年の間にすっかり弱ってしまった俺の頭蓋骨はこなごなになってしまうだろうと思うと、なかなか打席に入れないのだ。でも、そろそろ入ろう。このまま入らないでいたらベンチからも追放されてしまう。見逃し三振でもいいから打席に入ろう。空振りでもいいからバットを振ろう。まぐれでもバットに球が当たったら全速力で一塁に走ろう。ひょっとするとそれは野手のエラーを誘って疑似ランニングホームランになるかも知れないんだから。そしていつか剛速球に目がなれてきたら、満塁逆転さよならホームランを打てるかもしれない。それが俺の人生のフィナーレになったら最高だね、

2012・4・21

2012年04月22日 | Weblog
とんでもなく奇妙な空間だった。銀座一丁目の画廊で催されていた旧知の女優Kさんのガラス展。レンガづくりの古色蒼然としたビルの階段を地下に下りると、物置っぽい小部屋が二つあって、そこにアートっぽくもなく商品でもないガラス工芸が、全く自己主張することなく展示されていて、その自己主張のなさが逆にアートになっている。そこで女優のKさんは作品の説明もすることなく、にこにこ微笑んでいる。いい。彼女の無邪気さ。いい。この時の流れ。偶然居合わせた俳優のAさんと作品を前にそんな話をする。30分ほどで穴倉と彼女に別れを告げて、赤坂の業者向け食品店でモツや蜂の巣や軟骨やレバーなど大量に仕入れして四時に店へ。同じ穴倉でも俺は穴倉でトリッパ(ポルトガル風モツ煮込み)を作る。煮込んでいる間に眠気に襲われる。このところ毎日だ。夕方から宵にかけてのこの時間、急激に眠くなる。きっといい女を前に口説こうとしていても眠たくなる。それほどだから無理せず控室で椅子に座ったまま眠ることにする。20分ほどしてスタッフのYさんからの電話で起こされるまで、ちょっと気持ちよく死んでいる。でも、それで元気回復。開店直後に高校時代の友人と来店してくれたいつも妖しい魅力を振りまく歯科医のSちゃん、悠々セカンドライフのSさん、それとYさんの友人達とも楽しくて、かなりエロいトークをすることができた。ほかにお客さんはいちげんの三人の男性客のみ。それも11時前にはみんな引き上げてしまったのでYさんとおしゃべりして過ごす。ちょっとした役得か?

2012・4・20

2012年04月21日 | Weblog
起きてまず風呂の水を抜く。なくなる間にコーヒーをいれる。そのあとで味噌汁の出汁をとる為に煮干しと昆布を水に浸す。その間に風呂の掃除をしてお湯を入れる。お湯がたまる間にコーヒーを飲みながら朝刊を読む。最近朝日新聞に対する不信感があることで生まれた野で講読を中止しようかと思っているのだけど、この朝のひとときが得難いために電話できないでいる。お湯が膝辺りまでたまったところで入る。いつもは読書タイムだけど、今日はこの後の予定が詰まっているので中止して、湯上がりの状態でこの日記にかかる。まだキィの間隔になれないのでミスタッチが多くて、昨日程度の文章で一時間以上もかかってしまう。いや、キィボードのせいにするのはよそう。時間がかかったのはYさんをデイトに誘いたいなんて記述を載せるべきかどうか一応悩んだからだ。でも、あんなふうに書いてしまっていくらなんでも不味いかな?Yさんも怒るかもしれないとウジウジ悩みながら母の家でご飯を作って一緒に食べる為に表に出る。春だ。若い女性のレース模様のスカートが微かな風にもヒラヒラ揺れて俺の情欲をそそる。でも、俺が下げているスーバーの袋の中には今日作る予定のチーズ豆腐、サーディンの蒸し焼き、醤油抜きの豚のしょうが焼きの材料、そしてジップロックにいレ他味噌汁の出汁。頭の中のウジウジと下半身のギラギラと母と食事するウキウキ度が同居している桃井章、64歳。誰か何とかしてほしいと心の中で叫んでみたものの、母との食事を終えた後、今日もまた東京法務局で会社の印鑑証明をとり、茅場町の政策金融金庫に融資の契約書を提出しに向かった頃にはちょっぴりだけど経営者の顔になっていた筈で、その続きで店でにバイトスタッフの面接をしたりする。六時に店はオープン。今日は毎月恒例の「乃木坂DE575」という川柳の句会。今日は参加者が9人だったけど、めいめいに焼きおにぎりやカナッペの乗った小皿を用意する。その用意をしていたら俺が自分について書いた日記の文章なんか気にしない気にしないとばかりに高笑いしながら(ホントはしてない。俺がそう見えただけ)Yさんがすき焼きを食べにきてくれる。うーん、彼女は大物かもしれない。でも、今日は大物さん以外にもポルトガル好きの知的な美女Tさん、更には色っぽい美女二人が続けて来店し、店内はハーレム状態。運良くそこに居合わせたTテレビのOさんはコレド開店以来の快挙とご満悦だった。そして今日はこの後も広告代理店D通I嬢が同僚十人ときてくれたり、遅い時間には法律事務所勤務Nさんと広告会社の法務担当者のSさんが来てくれたり、まぁまぁの週末か?でも、店を出て深夜スーパーで半額になっている食品を漁って部屋に帰り、録画してあった「相棒」の再放送を見ながら一人食べる週末はやはり哀しく、桃井章がやってはいけないことだ。