桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2007・10・30

2007年10月31日 | Weblog
3時に店へ。2日のパーティで上映する映像を編集してくれたプロデューサーのSちゃんとカメラマンのWさんと、完成した映像と当日のカメラポジションのチェック。体の具合が悪いのに、俺の為に無償奉仕してくれるSちゃんに感謝。途中、当日司会をやって貰うことになっていた女優のKから他の仕事が入って司会が出来なくなったとの連絡。そりゃ他の仕事の方を優先したくなる気持ちは分かる。分かるけど、Kはこの世界で絶対やってはいけないことをやってしまった。この件についての風評が業界に飛び交うことの怖さを知らないのだろうか?そのことでホームグラウンドとして芝居をしたりしてきたウチのスペースと俺との関係が切れることを覚悟して決断したのか?この一年半、彼女の女優としての成長を傍らで見てきただけに、その愚かさに呆れると同時に勿体ないと云う気持ちになる。慌ててピンチヒッターを探す。何人かに断られた末、何とか俳優のOに引き受けて貰えてホッとする。そのまま6時に開店。早い時間に演出家のSちゃんが俺たちとTちゃん夫婦に結婚祝を持ってきてくれる。遅くなって美人OLのJちゃんと自主映画監督のHKが花束を持ってお祝いにきてくれる。みんなが俺たちの為に動いてくれたり、お祝いしてくれてホント涙が出る思いだ。その涙が怒りを消す。

2007・10・29

2007年10月30日 | Weblog
鯖の味噌煮、湯豆腐、ジャコの佃煮、棒ナスの漬け物、納豆などで食事した後、Mと二人で近所の六本木ヒルズへパーティの為の買い物に出向く。金はない。でも、かかる物はかかる。限度額をオーバーするのではないかと思う程、カードが大活躍する。いつか舞い込む請求書が怖い。5時に茅場町の寺田歯科。かなりハードな治療中に、疲れていたのか眠ってしまって先生に呆れられる。治療が予定より早く終ったので途中銀座で降りて、今月一杯で店じまいすると通知のあったMさんの店Oに寄ろうしたが、先週で既に閉店とのこと。仕方なく以前Oさんの店に通っていた頃、よく立ち寄って名物のドライカレーを食べた焼鳥屋で腹拵えしようと思ったら、カウンターにテレビAのIさんの姿。自分の店以外でこうしてIさんと酒を飲むのは何年かぶり。思いも寄らぬ偶然に感謝。それでも7時前にはIさんと別れて店へ。今日のイベント、劇団ギルド公演『眠れ愛しのリリィ』を見た後、カウンターでマネージャーのMさんが連れてきたお笑い番組のディレクターKさんたちと話す。このKさん、若いのに、いや若いからか、お笑いに対する意欲が漲っていて、話していて気持ちいい。遅い時間、パーティの飲食を仕切ってくれる元店長でTちゃんの旦那のMが打合せに顔を見せる。Mは広尾時代に働いていた男性スタッフたちを集めて、何とか乗り切ろうとしている。もうこうなったらMに任せるしかない。

2007・10・28

2007年10月29日 | Weblog
お昼に今年20歳となる息子と月島で待ち合わせしてランチ。結婚することを息子に知らせる前に公にしてしまったことを詫びるが、彼にとって「不肖の父親」が何をしようが余り関心はない様子で、話題は大学のゼミのこと、クラブのことになってしまう。それは当然だろうし、俺も助かる。バイトに行くまでの時間が余ったので久しぶりに二人でボーリングする。離婚後、しばらくの間、二週間に一度は会ってボーリングするのが習慣になっていた時があったけど、その頃はまだ彼も小学生だったし、ハンデ50をつけても俺に勝てなかったのに、今日はハンデなしで俺に圧勝。「お父さんも衰えたね」と言われたことが悔しいやら嬉しいやら。一月に一度は定期戦やろうと約束して別れる。その後、デパートに寄ってパーティの服を探す予定だったのだが、精神的にも肉体的にもひどく疲れて、帰宅。他にも出かける用事があったけど、全てキャンセルしてソファで仮眠。結局、起きた後も疲労感から抜けきらず、何も出来ないまま一日が終ってしまう。最近になって、一つのことをやると、もう他に何も出来なくなる傾向が出てきたのだけど、これって、加齢のなせるワザなのか?

2007・10・27

2007年10月28日 | Weblog
着る物がない。毎日店に出る時に着る物はとりあえずあるけど、11月2日、俺が主役のパーティに着る物がない。いや、何を着ていいのか分からない。Mの方はお客さんのTさん初め色々な人が心配してくれて、振り袖とかパーティドレスとか何着も着る物が揃ったと云うのに、俺のことは誰も心配してくれないし、元々フォーマルな服なんか持ってない。おまけに服を選ぶことが大嫌いときているもんだから今日に至るまで何の手立てもしてこなかったのだ。でも、後パーティまで一週間を切った今日、流石に何とかしなくちゃと、台風が近づく中、Mに付き添って貰って恵比寿の三越に出向いて、見て廻る。値段のこともあるけど、コンセプトと云うか、どんなモードの服にするか決めてないもんだから、決断することが出来ない。その内気持ち悪くなる。昔から服を選んでいると吐き気がして来るのだ。結局何も決まらないまま、決められないまま一端部屋に帰って休む。9時過ぎ店へ。台風でお客さんがいなかったら早く閉めようと思っていたのに、国際弁護士のSさんたち、シルバーモデルのMさん、モルトファンのU君、近所の制作会社Dの女性スタッフたちが来てくれる。モデルのMさんに服のことを相談したり、ちょうど着ていたジャケットを借りて着てみたりする。でも、駄目。何を着たらいいか分からない。

2007・10・26

2007年10月27日 | Weblog
女性川柳作家Kさん主宰の川柳の会に30人近くが集う。こうした催しには出来るだけの便宜を図りたかったので、特別なオーダーシステムを提案してしまったのだけど、30人に個々にドリンクとフードを3オーダーずつされ、おまけにカウンターにもお客さんがいたりすると、パニック状態になってしまって、とても3人では廻しきれない。次回までには何とか方策を考えないと、困ったことになる。この会に参加していたHさんと何年ぶりかにゆっくり話す。広尾時代、高校生の娘を連れてきて、自分がデイトしたい為に娘を俺に預けて帰ってしまうなんてことをやらかすとんでもない母親なんだけど、根はいい女。そんな彼女が人生色々あって、しばらく俺と顔を合わすことが出来ないと勝手に思い込んでいた時期があったのだけど、漸くその問題も解決して今夜はカウンターで俺と並んでグラスを傾ける。一時期はどうなることだろうと心配していたのだけど、人生って奴は流れる様に流れる。それにしても今日は疲れた。台風の影響か、12時過ぎにはお客さんがいなくなって、Mと二人黙々とペペロンチーノを食べる。

2007・10・25

2007年10月26日 | Weblog
午後、様々な事情で延び延びになっていたコレド通信の発送作業。Mと一緒に紙を折ったり、封筒の糊付けをしたり、まるで夫婦で内職だ。四時前に店へ。二人で「週刊女性」の取材を受ける。テーマは「二十歳の恋人」。ナルホド、俺たちは自分たちの知らない内にトレンドをやっていたのかと納得。こうしてマスコミに出ると、自分たちの喋ったことがうまく伝わらないこともあり、誤解を受けることもあるだろうと思いつつも、ウチみたいにキャラクターで商売する店にとっては面白がられてナンボだと居直って喋りまくる。確かに二人は面白がられている。最近までB庁のキャリア官僚で、今は評論家として活躍しているTさんが元の部下数人を引き連れて来て、二人のことを面白おかしく紹介してくれる。近くの出版社のOさんは「週刊新潮」に載った二人の記事が会社内で評判になっているとわざわざ言いに来てくれる。しばらくはこの「面白がられキャラ」で商売するしかない。

2007・10・24

2007年10月25日 | Weblog
喉の調子が数週間前からおかしいので、幾つかやることがあったのだけど、Mに「そんなことより体が大事でしょ!?」と強い口調で怒られて、渋々近くの病院へ出向くことになる。結果的には初診受付時間を過ぎていて診察を受けられなかったのだけど、病院嫌いの俺が出かけようと思っただけでも「結婚効果」だ。俺とMの結婚のことが掲載された週刊新潮が店頭に出たのか何人かの知人や他のメディアからも反響がある。どうせオジサンの雑誌だし、そんなに見る人もいないだろうとタカを括っていたのだけど、マスコミの力を改めて知る。俺とMが結婚することで色々な人に迷惑をかけたり、不愉快な思いをさせることになったけど、襲いかかる激流には身を任せるしかない。俺はこの激流に呑み込まれて何処に打ち上げられるのか?今までもそうだったけど、人生がこれまで以上に面白くなってきた。

2007・10・23

2007年10月24日 | Weblog
昨日、Mが午前中に出かけた為、朝食を夕べの残りのポテトサラダにハムサンドで済ませて、出かける時にいただき物の蕎麦そうめんを月見にして、明太子のお握りと一緒に食べたのに、店に出てしばらくするともうお腹が減って、土曜日のパーティの残りのロールキャベツにタコのマリネをご飯と食べ、途中でパスタを少し食べて、更には店が終った時にギョーザとラーメンを食べてしまうなんて、目茶苦茶な食欲になってしまい、やっぱり第一食をちゃんと食べなくてはと反省し、今朝はオーストラリア産のサーロインステーキを一枚500円で買って来て、ボール一杯のグリーン野菜のサラダ、こんがり焼いた油揚げの千切りに紫蘇と茗荷とネギと鰹節を混ぜ合わせたもの、納豆、玉子焼きなどでたっぷり食べる。すると不思議。夜になっても全くお腹が減らない。やっぱり俺は肉食動物だ。お客さんは昨日の月曜日もだったけど、今日も結婚のお祝いに来てくれたベテランスクリプターのSさん、女性脚本家のTさんとCMプロデューサーのOさん、近所の制作会社Dの面々、夕刊FのUさんたちなどで賑わって、ちょっとばかり店らしい。2時ちょうどに閉店。肉まんを買って帰って、Mと部屋で食べる。今日の食欲は正常だ。

2007・10・22

2007年10月23日 | Weblog
このブログで俺の結婚を知って、先輩脚本家のHさんが来てくれた。今年で67歳になるHさんは、俺以上に破天荒な生き方をしてきた人で、この人に桃井の人生は面白いと言われると何だか勲章を貰った気になってしまうから不思議だ。東京国際映画祭の帰りに寄ってくれたB庁のSさんは、鋭い映画評論家としても有名だが、俺の店にB庁の仕事で来ることがあって、その時は実に役人っぽく過剰なまでの気遣いをする。そんなBさんと話していると、どうしてあんな過激な評論が書けるのか不思議に思えて来る。S大手出版社のSさんと一緒に来た女性は、どうみても25、6歳だったもんだから、結婚の話題になった時に今年23歳になる知り合いの男を紹介しようとしたら、年上過ぎると断る。今どき2、3歳の年の差なんてと説得しようとしたら、16歳も離れてますと言われる。ええっ、と云うことは39歳!?俺だけじゃなくMも26、7歳だと思っていたと云うから、俺の目だけが狂っていた訳じゃない。どうして39歳の女性が25、6歳に見えるのか不思議。昨日結婚の報告メールをした36歳の息子から「おめでとう(年の差が)羨ましい」と返信のメールが届く。こうして素直に喜んでくれることが不思議と同時に飛び上がる程嬉しい。

2007・10・21

2007年10月22日 | Weblog
二日酔いじゃないんだけど、昨日ずっと立ち放しで働いていたのと、その後飲んで酔っぱらった疲れで、何だか今日は廃人同然で、一杯やることがあるのに、何をやっても集中出来ずに一日が暮れていく。でも、これだけは何とか今日中にやろうと思っていたのが、今年36歳になる息子へ結婚を報告するメール。彼には二度目の結婚の時も呼び出して報告しているし、又かと言われそうで、とてもじゃないけど、会ってなんか話せない。手紙も書きかけたけど、途中で放棄。メールじゃ何だか安っぽい気がしたけど、相手は今どきの人間だし、メールでも抵抗はないだろうとキィを叩く。そしてもう一人、二度目の結婚の時の今年20歳になる息子へもメールを送ろうとしたけど、36歳と20歳では理解力も違うし、別れてからの年数や接触の具合も違うので、同じ様にメールで報告と云う訳にはいかないと思って断念。だからってどうやって知らせたらいいのか分からない。一日中二人して部屋に籠もっていたので、九時過ぎに西麻布の街に出る。途中、焼鳥屋に入ってレバーを四本づつ。ビールと熱燗で。帰りにホブソンズでアイスクリームを買って、二人して舐めながら帰る。