桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2006・6・29

2006年06月30日 | Weblog
午後、茅場町の寺田歯科に歯の定期検診に行く。一カ月半前の検診ではよく磨いてあると誉められたのに、今日は「開口一番」、全然磨かれてない、歯垢や歯石が一杯じゃないの、と非難される。これでキスなんかしたら女の子に一辺に嫌われるわよと云う美人歯科医の言葉はズキンと俺の歯に響く。でも、磨いていました、朝晩二回、それに家で食事した後は必ず……と言い訳する内に、磨かれてない理由に思い当たる。この一カ月半、朝の時間がバタバタ忙しくてバスタブに入ることが少なかったことが原因に違いない。バスタブにお湯を入れて身を横たえていると、手持ち無沙汰なもんだから歯磨きでもしようかと云う気になって、結構長い時間、それも念入りに手を動かしている。それがシャワーを浴びるだけだと、途中か浴びた後ササッと磨くだけになってしまったのだ。歯が汚れていることで、この一カ月半の俺の生活を反省。美人歯科医と美人歯科衛生士二人がかりで俺の歯を念入りにきれいにして貰って店へ。イベントスペースには高校の同窓生I君主催の送別会、ベテラン脚本家Sさんたち、カウンターには仕事が忙しくて最近アンジェリーナになれないとぼやくAN嬢、人妻Iちゃん、映画カメラマンのYさんたち、広尾の雑貨店のKさん、今月のコレド通信で「常連客列伝」に登場して貰ったマネージャーのMさん、近所の美人姉妹Aさんなど。最後はいつもの様に酔っぱらったMさんが、ラーメンが食べたいと叫ぶのでLちゃんと一緒に近所のラーメン屋に。この人、よく見ると本当に美人。それなのに大声で笑い、餃子を大口を開けてぱくつき、大きな音を立ててラーメンをすすり、意図的に美人であることから逃げている。ねぇ、Mさん、時々は美人っぽくいてよ。これじゃ、二人きりになってもキスを迫れないだろ?

2006・6・28

2006年06月29日 | Weblog
午後『ハナミズキの有る家』のリハを終えた後、六本木でプロデューサーのN氏と秋のイベントの打合せをしていたら、女友達のSから「ご飯食べたい」電話。こう云う直球を投げられるのに俺は弱い。N氏との打合せを早々に切り上げて西麻布で鰻を食べる。このSとの関係は俺の交遊関係の中でも、ちょっと変っていて、食べることだけでつながっている。彼女から今日みたいな「ご飯食べたい」電話がかかって来る時もあるが、俺も誰かとご飯が食べたい時にはSに電話する。それも明日とか来週じゃなくて、今すぐご飯食べたいから出て来いよみたいな電話。Sは今年30のいい女だし、普通なら予定が一杯詰まっていてもおかしくないのに、俺の呼出しに100%応じてくれる。そこがミソだ。明日とか来週とかでは予定をつけてくれる女も一杯いるけど、今日の今日、それも2時間後にご飯食べようと誘って100%OKしてくれる女は、恋人でもない限りいないだろう。俺にとってSはそれだけでVIPになる。嫌な話だけど、俺は人とつきあう時、相手に「見返り」を求める。俺がこれだけ相手にしてあげるんだから、相手からも何か貰いたい。勿論それが仕事だったり、男女関係だったり、具体的なこともあるにはあるけど、「母性愛」を満足させてくれたり、知的好奇心を満足させてくれたりなんて、相手は何も与えているつもりはないのに、こっちが勝手に貰った気持になる抽象的なことでもいい。とにかく何か貰わないと(少なくとも何か貰えそうだと錯覚させてくれないと)嫌なのだ。もうこいつからは何も貰えそうにないと判断すると、その時点で相手に対する執着がなくなる。Sはいつでもどんな時でも100%(クリスマスイブだって)ご飯を食べてくれると云う「見返り」を俺にくれることで六年もつきあっている。そのSを同伴して八時過ぎに店へ。最初は演出家のSちゃんしかいなかったけど、土曜日にイベントをやるWさんたち、高校の時の同窓生Kたち、エステシャンのMちゃん、制作会社のプロデューサーMたち、S出版社のSと続いて、更にイベントスペースには女性脚本家Sさんが教室の生徒さんたち八人と来店してくれたりして、久々に店は活気を呈する。鰻屋で冷酒をたっぷり飲んで来た俺は、かなりの酩酊状態で、みんなに絡んだり、女性脚本家のSさんといちゃついたりと狼藉の限り?お客さんから文句が出るかと思いきや、今日みたいに酔っている方が楽しいとの声。まぁ、確かにカウンターの隅で白けた顔して坐っている俺より、酒場的かも知れない。

2006・6・27

2006年06月28日 | Weblog
Lちゃんと店が終った後食事をしなくなってからどの位経つだろう。ある雑誌で有名カメラマンがLちゃんをモデルにする企画が本決まりになってから彼女は健気にもダイエットを続けているからだ。それ以前はと云うと異常と言えば異常、育ち盛りだったのだから仕方ないけど、深夜ファミレスに出向くと、ステーキ定食+ホットケーキなんて組み合わせをぺろりと平らげていたのだから隔日の感がある。今日もコンビニでパック詰めのひじきを買い求め、明日は何とかこれだけで凌ぐと宣言するLちゃんは別人の様に見えて来る。いや、確かにダイエットをしてから俺にとってもうLちゃんは別の人になってしまった。一緒に食事する機会が減ってしまうことは本当に恐ろしいことだ。食事をする時には無駄な話を一杯する。それが大事なのだ。それで相手に対する理解や愛情が生まれたりする。俺の場合は作ってあげたり、相手の食べたいものを食べさせてあげると云うことで母性愛指数が上昇する。下手をすると三食一緒に食事し、汚い話だけど、きっとうんこも同じ臭いがする筈なんて笑っていた頃と比べて、Lちゃんとのお喋りする時間は激減し、それに比例して彼女に対する理解度や愛情度が薄れてきているのは仕方ないのかも知れない。まぁ、Lちゃんもいつまでも俺の理解や愛情を必要とはしないだろうし、このダイエット、俺からのチチ離れ宣言なのかも知れない。

2006・6・26

2006年06月27日 | Weblog
ちょっとした二日酔い。桃井簡易宿泊所にお泊まりした女優さん二人もお酒が抜けてなかったようなので、しじみの味噌汁、豆腐と京水菜と卵の雑炊と云う流動食で朝御飯。一時に置き放しになっている荷物を取りにいく二人と一緒に店へ。今日公演する劇団ギルドのスタッフとバトンタッチして、部屋に戻る。長風呂と仮眠で二日酔いを追放。『ハナミズギの有る家』の音響プランを練る。六時過ぎ再び店へ。ギルドの高谷氏に音響プランを説明。公演終了後、今度手伝って貰うギルドのスタッフ、N君とHさんを交えて顔合わせ兼の飲み会があり、今夜もまた飲んでしまう。お酒が抜けない日が続くなんて俺としては久しぶりだ。そして今夜も女優のSが残って芝居談義。四時過ぎまで話に夢中になっていたから、今夜も桃井簡易宿泊所に収容しようと思ったが、Sはあっさりタクシーで帰って行った。

2006・6・25

2006年06月26日 | Weblog
朝の十時に店へ鍵を開けに行ったその足で、フラッと松本に行こうと思った。今日のイベントはそう観客が多くないし、TちゃんとMちゃん二人でやれる筈だ。夕方までアルプスを眺めながらぼんやりとした時間を過ごし、鯉でも食べて店が終るまでに帰ってくればいい、なんて思っていた。ところがその計画は簡単に頓挫する。俺がイベントの開始時間を一時間間違えていた為、TちゃんとMちゃんの出勤時間を早める必要が出てきたのだ。でも、まだ十一時前。朝方寝る彼女たちとは連絡がとれない。万が一どちらかが一時間早く出てこれないと云うことになったら、俺が代役を勤めなくてはならない、と云うことであずさ2号(3号か4号かも?)には乗ることが出来なかった。ホント、俺は旅に縁がない。仕方なく部屋に戻って、列車の中で食べるつもりで買ったサンドイッチで食事。不味い。一時過ぎTちゃんMちゃんと連絡が取れて二人共一時間早くきてくれることになり、ホッとした途端、九時起きだったこともあり、睡魔に襲われ、ベッドへ。夕方までダラダラと寝る。このまま今日は休んでしまいたかったけど、昔生活を一緒にしたことがあるAが店に行くとのメールが入っていたので7時過ぎ出勤。Aとは別れた際に色々トラブルがあって、弱みを握られているので、ご機嫌を損ねない為にはこっちも酔ってしまう必要があって(と云う言い訳をして)早い時間からウイスキーをロックでグイグイやる。今日のイベント(二人芝居)の女優Mたちも加わってAが帰った12時近くまで飲み続けた為、店を閉める頃にはもう意識が半分何処かに飛んでいたのだけど、夕べから焼き肉を食べたいと云う欲望だけは残っていたらしく、Tちゃんたちを引き連れて近所の焼き肉屋へ。それから何があってどうしたのか、今この日記を書いている部屋には二人の女優さんが眠っている。

2006・6・24

2006年06月25日 | Weblog
お昼、お米がないことに気づいて買いに行った帰り、今からご飯を炊くのが億劫になって、フラッと近所の定食屋に入る。ミックスフライ定食が出て来るのを待つ間、何気なくテレビに目をやる。太ったタレントIが食べ歩く番組。へぇ、まだ続いていたんだ?そういえば、一年前まではこの番組を見ながら一緒に暮らしていたRとご飯を食べていたっけ。でも、Rとは別れ、テレビはLちゃんにあげてしまったのでこの番組を見ながらご飯を食べることもなくなり、俺は今、定食屋で一人このテレビを見ながらミックスフライ定食を食っている……なんて、どうでもいい感慨。それにしてもこのミックスフライ定食は不味い。こんなことなら、ちょっと我慢してご飯を炊けばよかった。部屋に戻ってから久しぶりにコレド通信を書く。2月の末に出してから忙しかったことは事実だけど、書く時間をとろうと思えば取れた。でも、常連者列伝に取り上げるお客さんが見つからなかったのだ。この常連者列伝、案外好評なんだけど、取り上げる相手は仮にもお客さんだし、一方的に欠点を並べ立てて終る訳にはいかない。だからと言って、ヨイショばかりしていたら何だかお客さんに媚びるようで気持ち悪い。その微妙なバランスが取れて、且つ欠点を書かれることを許してくれる相手でないと駄目なのだ。それがなかなか見つからずに今に至ったんだけど、色々告知することもあるし、今月は何が何でも出さないといけなくなって、NさんとMさんを取り上げることにする。九時過ぎまでかかってNさんはまぁ何とか書けた。でも、Mさんはとりあえず書いたものの、イマイチなので再考することにして店へ。店は土曜日と云うこともあって、近所の美人姉妹の他はU君だけ。ウチの店の「京都人脈」の三人。残りの一人、女優Kの欠席裁判をしたりして時を過ごす。12時近くになって放送作家のFさんが教室の生徒たち6人を引き連れて来店。更に日比谷の映画館グループの総支配人Tさんたちが続いて、曲がりなりにもカウンターは満席。Fさんたちが引き上げた後、Tさんと共通の友人である映画監督のKのことで盛り上がって三時近くまで。何だか帰り道に急に焼き肉を食べたくなったけど、焼き肉だけは一人で食べる訳にはいかないし、その時間からは誰かを呼び出す訳にもいかず、諦める。たかが焼き肉を食べられなかったこと位で人恋しさが募りだす。誰もいない部屋に帰ると更にその気持が強くなる。こんな時だ。テレビがあったらよかったと思うのは。テレビには誰か人がいる。

2006・6・23

2006年06月24日 | Weblog
今日予定されていたイベントが急遽中止になったので、お昼前に店へ鍵を開けに行くこともなく、久しぶりにのんびりとした気分。このところ、イベントがない時も芝居のリハや打合せなどでお昼前に店に行くことが続いていた為、バタバタとした午前中を過ごしていたのだ。何日かぶりでバスタブにお湯をためて身を横たえる。やっぱりシャワーと違う。シャワーは「仕事」で、湯船に浸かるのは「趣味」か?ご飯は鮭の塩焼き、トマトとアスパラの和風ドリッシング和え、納豆、なすの古漬けを刻んで茗荷と鰹節で和えた物、絹豆腐のもずく和え、大根の味噌汁と云った純和風。けど、そんなのんびりとした時間は長くは続かなかった。『ハナミズキの有る家』の女優高山真樹さんから電話。一昨日のリハで計ってみたら一時間半以上になってしまう可能性があり、20分はカットする必要が出てきたのだけど、その台本のカットを台詞を覚える必要があるので今日中にやって欲しいとのこと。食事を終えた後、早速かかる。作家の荻原さんが折角書いた台詞を冷酷に切りすてる。元脚本家の俺としては辛い作業だ。でも、一人芝居で一時間半は長すぎる。何とか短くしなくてはと云う使命感で台本に向かうが、五時近くまでかかって15分切るのがやっと。目を瞑ってコンビニでコピーして高山さんにファクスする。8時にお店へ出向いたら、Lちゃんが着物姿でいる。午後から新橋演舞場に着物を着て芝居見物に出かけたらしい。そんな姿のLちゃんがカウンターの中にいると何だかここは銀座の店かと錯覚してしまう。お客さんも今日はLちゃんの着物を着付けて一緒に芝居に云った女優のKさんや、図書館勤務のMさん、静岡で劇団を主催しているAちゃん、今年N女子大を卒業したYたち、近所のAさんたちとオンナの人たちに囲まれて俺は幸せ気分。こう書いてきて、シアタースペースに十数人の男たちを引き連れてきてくれたJR東日本のNさんがいたことに気づいた。ごめん、Nさん。

2006・6・22

2006年06月23日 | Weblog
金土日月とイベントが続く筈だった。マチネもあるからスタッフ編成を考えると、どうしても老体の俺が一兵卒にならないと駄目だ。ところが老体は三週間後に迫った『ハナミズキの有る家』のことや、7月7日で広尾から通算して八周年になる記念イベントことや、秋からの西沢さんの連続公演のことなど、差し迫ってしなくてはならないことが山積みになっていて、この四日間をどう時間配分しようか、給料計算や月末のパーティメニューを作ったりしながらアレコレ頭を悩ます午後を過ごしていた。お蔭で食欲は全くなし。途中気分転換に買い物に出かけて買って来たカツオのタタキも冷蔵庫にしまったままだ。ところが夕方なって金土のイベントが突然中止になったと云う報告が入る。ええっ、前日キャンセルかよ!?もっと早く言ってくれればパーティの予約を入れることが出来たのに……こりゃ一日3万円のキャンセル料じゃワリが合わないぜ、なんて一人毒づきながらも内心ホッとしている俺がいる。お昼に鍵を開けに行かなくていい、マチネにつきあって一日を棒に振ることもなくなった……そう思ったら突然食欲が出てきて、キッチンに立つ。カツオのタタキに、京水菜と茗荷とネギと生姜と紫蘇を刻んでポン酢と混ぜ合わせ、そこにごま油で作ったニンニクチップを油ごと掛け廻したアツアツカツオサラダ。賞味期限の切れた卵を二つ割って韮と椎茸の炒め物、納豆冷や奴、三切れ残っていた豚バラ肉をネギと一緒に串をさして炙ったヤキトン風。そこにフルーツトマトのスライスと安売りしていたナスの漬け物まで添えて、食べた、食べた。食欲的には大満足して八時に店へ。今日は早朝にW杯のブラジル戦があるからお客さんは見込み薄だろうと予測したが、案の定、早い時間からきていたベテラン脚本家のSさんたち、人妻のIちゃん、T大助教授のHさんと韓国の大学教授のPさん、テレビAのプロデューサーのKさん、脚本家のMさんたちもサッカー話題で盛り上がった後、12時までには皆引き上げてしまった。その間、W杯には無関心の俺は、カウンターでみんなの話をBGMに芝居のことを考えている非国民。一時過ぎにこれまたサッカーには無関心のTさんがカレーライスを食べに寄ってくれて今日は終り。2時ちょうどに鍵を閉め、家路へ。テレビがあれば、いくら非国民の俺でもサッカーを見るかも知れないけど、幸か不幸かテレビがない。試合開始のホイッスルが鳴った頃、飲み屋の親父としては奇跡が起こらないことを祈りつつ(そんなことになったら飲み屋は閑古鳥が鳴く)、眠る。

2006・6・21

2006年06月22日 | Weblog
パーティをやると料理が余る。棄てるのは勿体ないけど、冷蔵庫の貯蔵スペースとの兼ね合いもあって殆ど処分することになる。何とか貯蔵できた分は翌日俺の食生活を支える。今日も昼御飯は、『ハナミズキの有る家』のリハの前に、カウンターで一人夕べの残りのおでんとポテトサラダ。夜もまたおでん(具は違えたけど)とすき焼(肉僅か)の残り。ちょっと桃井的には悲惨な食生活。本当なら疲れをとる為にもガッチリとニンニクたっぷりの焼き肉とか厚い脂身のローストンカツとか食べたいところなんだけど、一緒に食べてくれる奴もいなかったし、その欲望に下半身(足)と上半身の末端(手)がついて行かなかった。駄目。口をきくのも億劫な程に疲れている。今朝は目覚ましをかけておいたのに、起きることが出来なかった。いつもなら目覚ましが鳴る前にトイレに行きたくなって起きてしまうのに、こんなことってしばらくぶりだ。これでマカを毎日飲んでいなかったら、きっとダウンしている筈。マカで思い出したけど、この数日、性的人間になってない。やばい。桃井らしくない。カウンターで久しぶりに来店したAN嬢や脚本家のHさんたちがLちゃんのことを素敵だとか魅力的だと誉めて、Lちゃんもかなりきわどくエロチックな話をしているのに、話に全くついていけない。58歳か……年齢を考えると別に不思議はないんだけど、こうして俺は性的ワールドから無縁になっていくのだろうか?

2006・6・20

2006年06月21日 | Weblog
予約の段階では50人位と云うことで受けたパーティだったのが、直前になって70人近くは参加しそうだと云うことになって、結果的には関係者をいれると80人近くにはなった名古屋のCテレビ東京支社プロデューサーKさんの本社栄転パーティ。入るきれるかどうかなんては考えていられない。入って貰うしかない。その為には出来るだけの椅子テーブルを会場から撤去することから準備は始まった。料理も2時からおでんを作り出したのを初端に、カレー、ポテトサラダ、チキンサラダの仕込みし、パーティが始まってからもすき焼、水餃子など十数種類の料理を、なくなったら作り、なくなったら作るの連続。料理がないと文句が出たら困ると云う過度の緊張で途中から心臓が動悸を打ち出す。おまけに厨房で五時間以上立ちっぱなしだったので、十時きっかりにパーティが終った時にはもうヘトヘトでカウンターに座り込んでしまった。でも、その引き換えにカウンターの一般のお客さんをいれた売上は40万以上を達成。このところ思わぬ出費が重なっていたので、この売上は大きい。最後のお客さんが帰ったのは三時半。後片付けを終えて店を出たのは4時過ぎ。部屋に帰ってメールのチェックをすると、お客さんから問い合わせのメールが入っていたが、パソコンに向かう気力はない。ベッドに夕刊を持って行ったが、一面を読み終わらない内に自分でもイビキをかいているのが分かった。