桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2005・9・29

2005年09月30日 | Weblog
最近、ちょっとした嬉しい悲鳴。イベントがあると、シアタースペースが使えない為にカウンターが普通のお客さんで溢れてしまう。今日も『おのまさしシアター』が行われている時に、カウンターにはAN嬢、広尾時代の常連だった広告代理店S社のSさんたち三人、近所の美人姉妹の姉Aさん、同じくMちゃん、脚本家のHさんご夫妻、妹のファンのIさんとその友人、S財団のRさん、それだけでもギューギューでAN嬢には席を代わって貰ったりしたのに、そこに来月行うショートフイルムフェスティバルの実行委員Mさんたち四人が来店したもんだから、もうパンク。Rさんが席を代わってくれたけど、しばらくは若者に立って貰っていた。みんな、閑散として落ち着いた店でのんびりお喋りしようと思ってきてくれたのに、申し訳ない気持になる。イベントが終了後、観客は出演者もふくめて飲食のオーダーはなく、帰ってしまったので、即刻席を作って対応するが、何だか矛盾を感じてしまう。一段落した後、LちゃんとTちゃんに作って来た『Lchan Night』のチラシを見せて、店内に掲示する。いよいよ『Lちゃんの夜』がスタートする。

2005・9・28

2005年09月29日 | Weblog
とんでもないことを始めることになってしまった。仮に『Lchan'Night』とそれを呼ぶ。『Lchan』とは『Lちゃん』、そうあのLちゃんである。彼女の趣味と云うか生きがいはカラオケ。毎日店に来る前に30分でも時間が出来たらカラオケボックスに飛び込む。そして店が終ると友達と深夜のカラオケボックスに行くか、ウチの店のイベントスペースで一人マイクを握るのが日課だ。この間も仕事が終った後、一人マイクを握って熱唱しているもんだから、こっちはなかなか帰れず、ついつい苛立って、そんなに歌が好きならみんなに聴かせるイベントでもやったらと皮肉まじりに云ったら、「やる!やる!本当にやってもいいの?」とマジに受け取られてしまった。その瞳があんまり輝いていたもんだから「冗談だよ」とは言えなくなってしまい、彼女の歌と過激なトークをお聞かせするパーティを開くことになってしまった。それが『Lchan'Night』……第一回目は(Lちゃんは第二回もやるつもりらしい)11月2日、祭日の前日です。何でもテーマ?は『好きになった人』と云うことで八曲も歌うらしく、今リハに明け暮れる毎日。詳細はホームページに掲載するので、奇特な方は聴いてやって下さい。

2005・9・27

2005年09月28日 | Weblog
起きた途端、クシャミを連発。ちょっと嫌な気がした。一時過ぎから作家のOさんと店で来年公演する予定の芝居の打ち合わせ。その最中、クシャミが止まらなくなり、鼻水が垂れ放しになった。アレレ、もしかして?アレルギー?たまらず鞄の中に常備している薬を飲む。でも、効果はない。夕方、一旦帰宅。薬は睡魔だけを誘発したのか、欲も得もなく眠る。たっぷり三時間。起きて店へ出向く。TテレビのOプロデューサーとKさん、看護婦のIさんと連れ、演出家のNさん、AN嬢、脚本家のNさんと作家教室の生徒さんたち。それぞれと話している内にまたクシャミが止まらなくなる。また薬を飲む。しばらくして体中がだるくなる。喉が痛くなる。動きたくなくなる。二時になって、いつもなら「もう少し飲んでもいい?」とNさんに聞かれたら「じゃ、後一杯だけ」なんて答えて、それが三時過ぎまで続くのだが、今日は「もう終わり」と素っ気ない。帰り、お腹の減ったLちゃんといつものラーメン屋。ニンニクとモロヘイヤの入った特製しょうゆラーメンが殆ど味がしない。こりゃ風邪かも知れない。部屋に入って歯を磨いたらベッドに直行。数分後には意識不明。

2005・9・26

2005年09月27日 | Weblog
今日は劇団ギルドの定期公演『誰?』。店はLちゃんとTちゃんに任せて部屋で10月から11月にかけてのイベントの準備をしていたら、7時前にLちゃんから電話。この時間で俳優事務所のAさん、同じくSさん、Mさん、プロデューサーのIさん、Tさん、Mさん、近所のMちゃん、AN嬢、更に三人の予約があってカウンターは満杯だと云う。急いで店へ。シアターの有料観客数は7人だと云うのに、何たる皮肉。この間に来店したSさんたちは断らざるえなかったし、芝居が終ってイベントスペースが空くまでに更にお客さんがこないことを祈る(それは杞憂だったが)なんて贅沢なことをしてしまった。結局、その後は閉店までにお客さんはN女子大のKさん、制作会社のTさん、出版社のKさんの三人のみで、トータルで売上は大したことなく終ってしまったが、こんな贅沢がたまにはあってもいい。

2005・9・25

2005年09月26日 | Weblog
店は数カ月ぶりの連休だが、1時過ぎには店へ出向き、西沢利明さんの一人芝居『白鳥の歌』のリハーサルに立ち会う。一昨日草薙幸二郎さんとの『動物園物語』を終えたばかりだと云うのに、西沢さんのエネルギッシュさには圧倒されてしまう。四時過ぎ終了。五時からLちゃんと11月に行うイベントの打ち合わせ。途中、営業してないのに近所のMちゃんが顔を覗かしたので、一緒に飲むことになる。帰宅後、しなくてはならないことが山積みになっているのに、酔ってしまってソファでダウン。喉が乾いて2時過ぎに起きるが、水を飲んだら今度はベッドでダウン。9時過ぎまで起きなかった。何と10時間近く寝たことになる。こんなこと何年ぶりだろう。いつもは朝眠ると午前中に起きてもう眠れなくなるが、人間はやっぱり『夜眠る動物』と云うことか?

2005・9・24

2005年09月25日 | Weblog
祝日と日曜日にはさまれて開店休業が予想される土曜日。それに九月に入ってからの日祭日、一日しか休みがなかったし、思い切って今日を振替休日にした。台風接近もあって部屋から出ないで、大阪のTさんから送って来た新井英一のCD『パリ』『ジャパン』『生きる』を聞き続ける。ジャパニーズブルース!……いや、新井英一は在日だし、コリアンジャパニーズブルースか?とにかく感動の一言。二回繰り返して聴く。夕方、Lちゃんと11月に行われるイベントの打ち合わせを兼ねて食事した後、また新井英一を聴く。あることを知りたくて昭和35年頃からの年表を漠然と眺める。眺めながらも聴いている。久しぶりに湯船に浸かる。お湯に身を横たえながらも聴いている。珈琲を何杯も飲む。風雨が強くなる。その中に新井英一の声が流れる。いつの間にか朝が訪れている。

2005・9・23

2005年09月24日 | Weblog
目覚まし時計は電池切れだった。電池を替えたら動きだしたので安心して11時に目覚ましをセット。今日もまた、『オミミミ』公演の為、11時半に店へ出向く。1時過ぎにTちゃんとバトンタッチして西沢利明さんと草薙幸二郎さんが演じる『動物園物語』を見に電車を乗り継いで横浜の新興住宅街へ。二人の役者魂には圧倒されるばかりだ。西沢さんは今月からウチのシアターで『西沢利明ひとり芝居・白鳥の歌』が始まったばかりで、次の公演が来月の3日に迫っている。草薙さんは草薙さんで、先週ウチのシアターで一人芝居『恋』を終えたばかりだ。それなのに、オルビーの膨大な台詞を数日のリハで覚え、それもちゃんとした劇場ではなく、新興住宅街にあるお寺の本堂で、観客が30人しかいない中、多分ノーギャラで、楽しそうに演じている。お二人共、オン年70歳前後。この二人のパワーに圧倒されない人がいたら、そいつはもう死んでいると言い切りたい。圧倒されない若い役者は即刻役者を辞めろと言い切りたい程だ。五時過ぎ店へ。Tちゃんとまたバトンタッチしてソワレは料理も出るのでLちゃんと二人で担当。普通営業はしてなかったけど、11月に公演予定の『リテイク2・幽霊を待っている、幽霊が待っている』のプロデューサーMさんが来店。ソワレ終了後、明日は店も振替休業するのでニンニクをたっぷり食べたくなり、三人で麻布十番まで焼き肉を食べに行くことに衆議一決。57歳の俺と、40数歳のMさんと、18歳のLちゃんと、タクシー代まで割り勘。そのことが何だか面白い。

2005・9・22

2005年09月23日 | Weblog
昨日部屋に帰ったのは6時半。目覚ましをかけて寝ようとしたら時計が壊れているのに気づいた。11時半には店へ行かなくちゃいけないのに(と云うことは10時半起き)、目覚ましなしで起きる不安を想像してくれ。とにかく寝たのか寝なかったのか分からない状態で飛び起きて店へ。今日明日と行われる『オミミミ』公演のリハ準備をして部屋に戻り、食事と雑用を済ませた後、四時に赤坂PホテルでA氏と会って、ある企画について打ち合わせ。そのまま飲みだして、一緒に店に戻ってからもA氏と飲み続けた為、ほろ酔い状態で営業を続ける。お客さんはA氏が呼び出した俳優のHさん、今日の芝居を見に来たAN『嬢』、G省のSさん、広尾時代常連だったKさんたち、イベントスペースを見に来たHちゃんとその連れ、TテレビのOさんYさんたち四人組、近所の中古車ディーラーのSさんと格闘家のIさん、通りがかりの女性二人組、最後は大手広告代理店DのMさんOさんEさんがS女子大生二人と。若い男性客には臆してしまう俺も、彼らとは何故かフランクに話せる。寝不足とほろ酔い状態にかかわらずLちゃんと一緒に三時過ぎまでトーク全開。店が終った後、Lちゃんと近所のファミレスへ。気づいてみたら今日はまだ一食しか食べてなかった。

2005・9・21

2005年09月22日 | Weblog
午後紀尾井町小ホールに元男闘呼組の高橋和也が出演しているリーディング劇『中也が愛した女』を見に行く。普通の演劇にしてしまうと陳腐になってしまう設定なのに、リーディングと云う形式が不思議な魅力を放つ。終了後そのまま赤坂見附を経て乃木坂まで歩いて店へ。最初のお客さんの女優のAちゃんと編集者のHちゃんが来るまで、来年月曜コレドシアターで公演予定の一人芝居の台本を読む。AちゃんとHちゃんは不思議なコンビ。それぞれに恋人がいるのに、まるでレズの様につるんでいる。そこに『彼』と『彼女』の中間にいるANちゃんが隣に座ったもんだから奇妙なトライアングル。他にお客さんは出資者の一人でもあるTさん、脚本家志望のY君たち五人、遅くなって舞台を終った高橋君が事務所社長のBさんたち六人と、脚本家のH君N君たち。舞台が終って精神的に高揚している高橋君たちの議論は果てしなく続いて結局六時近くまで。

2005・9・20

2005年09月21日 | Weblog
イベントが目白押しの9月と対照的に10月は殆ど埋まっていないので、こっちの自主企画をどんどん立てる。昨日書いた『コレド ショートフイルム フェスティバル』もその一つ。九月末の〆切で参加作品を募集中。プロアマ不問。参加費無料のイベントだから応募希望者は申し込んで欲しい。それと今日急遽決めたのが、『昔シミキンと云うとんでもないTVプロデューサーがいた』と云う、とんでもなく長ったらしいタイトルのイベント。シミキンこと、清水欣也さんは元日本テレビのプロデューサー。あんなに華やかに活躍していたのに、いつ死んだのか、どんな死に方だったのか、誰も知らない内に周りから姿を消していたのだ。テレビのプロデューサーというのは、TV局に在籍中は権力の象徴の様に思われるが、作家や俳優と違って名前は残らず、一つの作品に彼や彼女の力がどの位及んでいたか知られないままに芸能史の中に埋もれてしまう。でも、作家にとっても俳優にとっても番組を作っている時は明らかに一番の敵であり、同士だったのだ。特にシミキンはとんでもなく扱いにくい敵で、同士だった。でも、それ故に、数々の名作が生まれた。『傷だらけの天使』『前略おふくろ様』『熱中時代』……彼がいなければ、これらの名作は絶対この世に誕生しなかった。イベントはこうしたシミキンのプロデューサーとしての軌跡に焦点をあてようというものだ。そして、彼がプロデュースしたあの幻の名作『ちょっとマイウェイ』全25話を10月14日から数回に分けて連続上映する。入場料は無料。ウチならではの、俺ならではの企画だ。