桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2005・4・29

2005年04月30日 | Weblog
今日からゴールデンウィーク。店は暦通りに営業するから今日は休んで明日は営業して明後日の日曜日は休んで明々後日は営業して翌日の3日から5日までは休んで6日7日は営業してその翌日は日曜日で又休んで……もうバカバカしくなる。どうせなら10日間全部休んでしまうか、10日間全部営業してしまうかしたくなるけど、たった一人のスタッフLちゃんの労働条件や売上のことを考えると、どっちの度胸もない。来年のGWは……(まだ店がもっていればの話だけど)どっちかにしようと思う。11時過ぎに起きて珈琲を飲みながらダラダラ朝刊を読んで過ごす。テレビ欄をじっくり見る。これをみよう、あれをみようと計画を練る。見たいと思う映画や芝居が一杯あるのだけど、ありすぎて何を見ていいか選べない。それに部屋から出たくない。で、テレビでいいやと思ってしまう。買い物にも行きたくないので、朝食兼の昼食は冷蔵庫の整理も兼ねて野菜スープと炒飯、休み明けに出す予定のコレド通信の宛て名チェックをしながらワイドショー、水戸黄門も見たりして五時頃から各局の夕方のニュース番組をサーフィン、七時からは声優が変わったドラえもん(どくさいスイッチって副題のついた物語はシュール!感動!)続いてクレヨンしんちゃんを見ながら残りご飯でおにぎりを作って食べる。途中からNHKスペシャル「脱線はなぜ起きたか」十時から報道ステーション。ここでも脱線事故の検証。途中から「タイガー&ドラゴン」を見て、タモリ倶楽部を何年かぶりに見て、「R30」で清水ミチコに笑って、夜食に焼きそばを食べながらCBSドキュメントでアメリカの銃規制について、朝まで生テレビで中国問題を考え、通販番組を子守歌にソファで一日を終える。まぁ、そんな日があってもいいか。

2005・4・28

2005年04月29日 | Weblog
午後銀行に行った時に、家賃など個人的なものも含めて八件の振込をしなくてはいけなかったのに、まだ月末じゃないと思い込んで売上を入金するだけで帰ってきてしまった。でも、明日からは連休らしく銀行が次に営業するのは5月2日の火曜日らしい。ウーン、GWか……売上が低調な店にとっては魔の季節だ。去年も一週間近くあったけど、今年は下手すると10日間。店としてはカレンダー通り営業するけど、連休の谷間は期待出来ない。本当なら日曜祭日に申込みのありそうなイベントの予約も、こう休みが長いと集客に不安を覚えるのか一件もない。今頃から五月末の金繰りが不安になる。でも、物は考え方。毎日時間に追われて溜まってしまった仕事の処理も出来るし、店の営業展開を考えるいい機会だと思い込むことにする。店は開店直後にイベントの予約客が二組。どちらも秋の開催。スペースの使い方を含めて予算など打ち合わせ。その間に法律事務所に勤めるNさん、九時過ぎに最近月一度のペースできてくれるNさんとKさんが来店、続いて出資者でもあるTさん、九時半に近くのライターズスクールの人たち9人が来店、皆フードの注文が相次いだ(オムライスを一気に七つなど)ものだから、パニック。気づいた時にはお皿が全部なくなっていた。汚れた皿を洗い終わって店を閉めたのが二時過ぎ。鍵をかけて階段を上りかけたら常連のHさんたち。タクシーが拾えないらしく、一緒に近くの居酒屋へ。こう云う時って勘定を向こうに押しつける訳にはいかなくて困るんだよね。

2005・4・27

2005年04月28日 | Weblog
父が死んだのは去年の4月18日。キリスト教では一周忌はやらないとのことなので、特別な行事をすることもなく過ごしてしまった。鎌倉へ墓参りをしようと思うのだけど、先週の土日はイベントで行けずに気になっていたので、母の家に出向いて父の遺影に黙祷。土産にもって行ったシュークリームを母と一緒に食う。82の母と57の息子がシュークリームを頬張る不気味な昼下がり。広尾でワインの仕入れとグラスを買った後、五時過ぎ店へ。今日は七時過ぎに近くのN出版社のAさんたち三人が来店した後、九時近くに美人姉妹の姉Aさんが自分の会社の社長さんと、続いて妹のファンのTさんが、十時頃に広尾時代からの常連で国際弁護士のSさんがKさんと。更に麻布十番の化粧品会社の役員でエステシャンのMちゃんやN出版社の別グループSさんたち4人が続いたものの12時頃には皆帰ってもはやこれまでかと思ったら、TテレビのOプロデューサーが部下の女性5人連れで来店。一時過ぎに近くのSミュージックのSさんとWさんが。Lちゃんは帰ってしまったので四時近くまで一人で応対。こう書くと何となく大勢お客さんがきている感じだけど、客単価が低かったのか売上は七万円に届かず。結構疲れて一人部屋で月見うどんをすする。

2005・4・26

2005年04月27日 | Weblog
午後に雷が鳴って、今日は駄目だともう諦めムード。案の定、十時過ぎに常連のMちゃんが来店するまでノーゲスト。しばらくして近所の女性二人、一時過ぎに最近常連になってくれたSさんNさんカップルが来店。その二人が三時近くに帰るまで粘ってみたけど、他にお客さんは現れず、結局今日の来店者は計五人きり。売上もたった一万五千円。31歳でいくつもの会社経営に携わるMちゃんとこの店の経営について色々相談に乗って貰ったが、妙案はなかなか見つからない。でも、諦めない。いや、諦める訳にはいかない。大勢の人々の支援で作った店だ。いつかこの店がブレークする日が来ることを信じて明日も頑張るしかない。

2005・4・25

2005年04月26日 | Weblog
劇団ギルドの定期公演『誰?』の日。今月からヒロインも変わって、ますます快調、と言いたいところだが、同じ芝居を去年の六月から続けていれば、当然集客が少なくなる。今日も招待客をいれて20名。劇団主宰者の高谷さんも辛いだろうけど、何とか頑張って欲しい。同じ芝居を小劇場で長い期間続けるなんて普通はありえないことだし、店としても応援したい。終演後、カウンターでは俳優事務所の社長Nさんと女優のRさんらが出演者や高谷さんを交えて芝居談義。そんな中、フラッと一人の若い女性が入って来た。この待ち待ち日記を偶然見て、面白そうな店だと思ってわざわざきてくれたと云う。嬉しくなってマンツーマンで話す。最近までモデルをしていたと云うYさんは、まだ21歳だと云うのに、大人的?な物の考え方をする女性。すっかり話が盛り上がり、スタッフのLちゃんが帰った後も話し続け、気がついたら三時過ぎ。今日会ったばかりの21歳の女性とお酒を飲みながらこんな楽しい時間を過ごせるなんて、やっぱり飲み屋っていい商売だ。Yさんは同棲している彼の朝御飯にとカウンターのゆで卵を一つ持ち帰った。

2005・4・24

2005年04月25日 | Weblog
日曜だけど、丸山智恵子さんプロデュースのライブの為、お昼に鍵開けの為、店へ。一旦部屋に戻って溜まった事務処理をした後、五時に再び店へ。今日はLちゃんはおやすみ。替わりにフードを担当するSさんにきてもらう。残念ながらフードのオーダーは余りなかったけど、Sさんの手際のよさに感心。安心して俺はドリンクを担当する。イベントでの久しぶりのドリンク担当。ドッと押し寄せられて混乱したらどうしよう、失敗したらLちゃんに笑われると最初は緊張気味。でも、幸か不幸かドリンクのオーダーも少なく、無事役目?を終える。十時過ぎ閉店。常連客Uさんの経営する西麻布の店に寄って12時過ぎ帰宅。

2005・4・23

2005年04月24日 | Weblog
今日は昔の知り合い大谷亮介さんたちのウクレレライブ。大谷亮介と言えば以前『東京壱組』と云う劇団を主宰し、作演出家兼俳優として活躍した人物。劇団は解散したけど、今も色々な舞台で作演出家や俳優として活躍している。そんな彼が演劇シーンを忘れて音楽仲間とウクレレ片手に懐かしの70年代80年代のメロディを楽しそうに奏でている光景は、微笑ましくもあり、羨ましくもあり、俺としてもそんなスペースを作った甲斐があったと思えるものだった。みんながウチのスペースを使って喜んでくれると本当に嬉しい。今月も社長としての給料が出ないかも知れないと云う心配も一瞬忘れてしまう……いや、そんなことをわざわざ云うことは忘れていないということで、イベント以外の普通のお客さんは、久々に来店してくれた女性脚本家のTさん、今年S女子大を卒業して社会人になったWさん、それに美人姉妹とその母上の5人だけ。最近土曜日は案外混んだりするので、期待していたんだけど、残念ッ!(古いッ)日曜日のライブに期待しよう。売上次第で俺の給料が出るか出ないか決まる。

2005・4・22

2005年04月23日 | Weblog
誰か教えて下さい。昨日はカウンターに女性だけが7人も並んでいたのに、今日は男性だけが6人も並んでいたのはどうしてですか?誰か教えて下さい。昨日はすき焼が14オーダーされたのを含めてフードのオーダーが殺到して厨房に籠もりきりになったのに、今日はフードのオーダーがゼロで、俺が居場所をなくして店中をウロウロしていたのはどうしてですか?……全く水商売は分からない。昨日と今日を足して2で割れたらいいのにと思うのだけど、そうは問屋はおろさない。まァ、お蔭で体を休めることが出来て、昨日の疲れが取れたけどね(と強がるしかない)でもねェ、かなり暇だったし、Lちゃんに早めに上がってもらおうとしたのだけど、最初のお客さんが来たのが十時過ぎだったし、カウンターが埋まったのが12時となると、そうもいかなくなってしまう。ウーン、うまく行かないなァ。

2005・4・21

2005年04月22日 | Weblog
広尾時代にもあったけど、久々の女性デイ。六時前にIさん、Kさん、Sさんの女性プロデューサー三人組が女性脚本家のMさんと一緒に来たのを皮切りに、図書館勤務のMさん、続いて某局国際局勤務のNさんが友人と、それに近所の常連Aちゃんの合計七人がカウンターにズラリ。何処に目を向け、誰と話していいか分からず、料理のオーダーが重なったこともあって女性軍の応対はLちゃんに任せて厨房に籠もる。九時半からは某大手広告代理店の若手九人が仲間の結婚を祝う会。お腹を減らして行くと言われていたのですき焼を用意。今日は女性軍七人の内五人にもすき焼をオーダーされたので合計14人分のすき焼を作ったことになる。おまけにLちゃんまで深夜食にすき焼を食べたいと言い出したもんだから、俺の分まで含めて2人分、計16人分か?お蔭で俺の眼鏡はすき焼の油で曇り、髪の毛にはすき焼の匂いが染みつく。でも、嬉しい災難。嬉しいと言えば、Iさんたちに連れて来られたMさんは、修行時代に何十回となく書いた原稿を送ってきて俺がアドバイスをしていた人。俺のアドバイスは大して役に立たなかったかも知れないけど、今はれっきとした脚本家になり、Iさんに対しても堂々と話している姿は頼もしく、傍で見ていて自分のことのように嬉しい。それにしても疲れた。七時間以上立ちっぱなしだったし腰が痛い。

2005・4・20

2005年04月21日 | Weblog
予約を受ける時、「何日の何時からですね?」と復唱することにしている。そして事務所にあるカレンダーに○印をつける。それが何週間後だったりすると、自分の記憶よりそのカレンダーが頼りになるのは当然だ。昨日、何週間か前に予約してくれたOさんから人数が増えたとの電話があって、「じゃ明後日よろしく」と言われた。「畏まりました」と電話を切ってカレンダーを見たら、〇印は20日についている。あれ、明後日は21日。おい、どっちなんだ?慌ててOさんに聞きただそうとしたけど、勤務先の大手代理店の名刺しかなく、夜じゃ連絡が取れない。まさか予約した当人が明日と明後日を間違える訳ないし、俺が〇印をつけ間違いた可能性が大きい。でも、万が一予約が20日(今日)だとしたらと怯えて、無駄になってもいいからと早い時間から料理を仕込む。予約の時間は九時半。その時が一刻一刻と近づいて来る。料理はまぁ何とか出来た。そして時計は九時半を過ぎた。まだ誰も来ない。九時四十分になった。まだ来ない。九時四十五分……やっぱり今日じゃなかったんだと緊張が解かれる。それにしても明日他の予約をいれてなくてよかった。広尾時代、同じようなことでダブルブッキングして冷や汗をかいたことがあったけど、大人数のパーティなんかだと冷や汗じゃ済まなく、血の雨ものだ。そんな「サスペンス」が裏側にあったのに店は大賑わいだったらよかったんだけど、あったのは裏側の「サスペンス」だけ。十時過ぎにW大生のYちゃんが入って来るまでお客さんはゼロ。後、プロデューサーのTさんとKさん、そして見知らぬカップルの合計五人。その人々も終電で帰り、Lちゃんも帰って、二時までの間一人きりで過ごす。何だか勘違いのサスペンスだけに彩られた一日。