桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2006・12・30

2006年12月31日 | Weblog
ただただ掃除三昧?の一日。ダンポールを積み上げ、いらない物を詰め込んでいって足の踏み場もない倉庫を、2時過ぎから片づけ始める。終ったら厨房と控室の掃除に取りかかろうと思っていたのだけど、なかなか終らない。何とか決着がついたのが6時過ぎ。Tちゃんたちもカウンターの中の掃除に4時からかかっていたけど、こっちも何とか終ったのが7時過ぎ。一時間程遅れて営業開始。お客さんは図書館勤務のMさんと元広尾の雑貨店店主のKさん、それに近所に住むRさんたちだけだったので、応対はTちゃんたちに任せて俺は控室の掃除にかかる。けど、営業しながらの掃除は難しい。結局中途半端のまま終る。厨房はまだ。大晦日は他にすることがあって、もうどうにもならない。まぁ、正月明けにやればいいと居直って、12時過ぎ、Kさんたちと忘年会の為、街に出る。今日は肉体労働しすぎで、還暦間際にはちょっとハードだった筈なのに、日本酒をかなり飲んだ筈なのに、何故か酔わない。どうしたんだろ?5時近く就寝。

2006・12・29

2006年12月30日 | Weblog
遂にやったぜ!400万!……え、何がって?月売上が遂に400万の大台に初めて達したのですよ!広尾時代からどう足掻いても到達できなかった400万の大台!確かに12月と云う飲食店の稼ぎ時とはいえ、去年は330万だったし、一昨年なんて270万だったし、この九年間を見てみても去年の九月に達成した372万と云う売上が最高だったのですから、遂に!と云う感慨。それに今年後半は七月270万、八月210万、九月200万、十月230万、十一月260万と売上が低空飛行を続け、俺の役員報酬は三カ月も出ない状態だったのですから、この嬉しさを皆に伝えたくて、本当はこんな日記に書くべきことではないのでしょうが、自然と指がキィボートを叩いてしまっているのです。まぁ、今日は仕事治めだし、そう売上が行くことは期待してなかったのですが、昨日までの売上と今日来店してくれた脚本家のHさんたちの売上を合計して、後2万円で大台と云うことになった時、カウンターには常連のFさんと人妻Iちゃんと信託銀行勤務のU君の三人。三人で最低一万は行くし、後一万円だとカウンターの中のTちゃんとジェスチャーでカウントダウンしていたら、それを知ったFさんがお祝いだとシャンパンを取ってくれて、遂に大台達成と相成った次第。時に午後11時5分。まるでホストクラブ状態でみんなしてシャンパンで乾杯(あ、ホストクラブは1日の売上が400万行くんだっけ)。いやぁ、Fさん初め、今月ウチの店で売上に貢献してくれた皆さんに感謝、感謝。後今年は二日あるし、どれだけ売上が伸ばせるか?なんて北叟笑みたくもなります。尤も店の銀行通帳に400万がある訳ではないのは云うまでもなく、それどころか今日現在100万も残ってないし、来年早々税金その他でドッと出費が重なるのでそう喜んでばかりはいられないのですがね。でも、とにかく記録は記録ですから。今日一日位はしゃいでも罰は当たらないよね。

2006・12・28

2006年12月29日 | Weblog
夕べ食器を洗いすぎたのか、今朝起きてみたら手首に腱鞘炎的痛み。日記をパソコンを打つのが辛い。少し手を休めればいいとは分かっていたけど、今日は5時半からD通の若手社員20人のパーティがあり、且つMちゃんが本調子でなく8時に出て来ることになっているので、どうしても俺が働かなくてはならず、痛風用に冷蔵庫に保存してあったボレタレン50を挿入して部屋を出る。手首の痛みと疲労でパーティ用の買い物をするのがしんどい。でも、昨日、Tちゃんが励ましてくれた様に今日のパーティが終れば一段落なのだと自分に言い聞かせて準備を続ける。パーティの料理を全て出し終えたのは7時過ぎ。もうそこで今年の仕事を全部終えた気持ちになってしまった俺は、後片付けは出勤してきたMちゃんに任せ、カウンターに座った近所のK出版社のSさん、O君、その後に来店したAN嬢、女優のKさんと一緒に酒を飲みだしてしまった。そして、もうお客さんは来ないだろうと、この処働き詰めだったTちゃんを10時に帰し、こっちも11時になったら上がろうと思って飲んでいたら、近所の映像制作会社の若手7人が、続いて設計事務所のM君、Tさんたち、更にIさんたちが続々と来店。普通なら酔いが一変に覚めるところなのだけど、どうも体がだるくて、頭がボーとしている。途中、立っているのが辛くなる。3時近く閉店して表に出てみたら、いつもは感じない寒けが襲う。どうやら緊張感が抜けた途端、風邪をひいたみたいだ。明日の昼に会う予定になっている18歳の息子に、熱が出たから延期してくれとメールして寝る。

2006・12・27

2006年12月28日 | Weblog
今日もMちゃんは無理と連絡があり、助っ人に急遽頼んだJ子ちゃんも8時にしか店入り出来ないことが分かっていたので、7時からの映画評論家Uさんたち7人の集まりと8時からの映画監督Hさん主催の30人のパーティの準備を、Tちゃんと二人でやる。料理が全て同じなら訳はないのだけど、Uさんたちにはすき焼7人前を含めてスペシャル料理を出すことになっていたので、パーティ分と合わせて13種類の料理の下拵えをする。因みにUさんたちの為に用意したのは、前菜として枝豆、カマンベールチーズと生ハムのカナッペ、アボガドのサラダ、生牡蠣とタコのマリネ風、明太子のパスタ、そしてすき焼。一時間の間があったので、Uさんたちの料理を先行し、その間にパーティ料理も用意して行き、何とか9時過ぎまでには全ての料理を出し切る。ホッとしたのも束の間、どんどん下げられて来るお皿の処理が待っていた。取り皿が足りなくなったこともあって、お皿を洗っては拭く作業を延々と?(自分にはそう感じられる)続ける。お蔭で、その間に来店してくれたTテレビのOさんたち、脚本家志望のHちゃん、近所のシルバーモデルMさん、元女優でマネージャーのMさん、女優のKさん、映画制作会社勤務のYちゃんたちとは殆どお喋り出来ず終い(それどころか、今日はカウンターとイベントホールが12時過ぎまで満杯状態だったので、脚本家のHさんたち10人のグループ他何組ものお客さんを断ることになってしまった)漸く全ての後片付けが終ったのが1時。でも、Oさんたちがタクシーがなかなか拾えず戻って来たりして、3時までこっちもお酒を飲みながら待機。店を閉めた後、最後まで残ったMさんとTちゃんと近くのラーメン屋へ。明日さえ乗り切れば楽になりますよと云うTちゃんの言葉に励まされる。

2006・12・26

2006年12月27日 | Weblog
年末、飲食店は暇じゃ困る。だから人並みにウチの店が忙しいのは嬉しいことなんだけど、それに比例して店を開くまでにやらなくてはならないことがどんどん増えて行って、目の前に突きつけられたことを処理するのが精一杯で、色々なことが明日延ばしになって行く。年賀状はもう諦めた。出資者への経営報告も今年はもう無理。イベントの企画も口だけ。けど、コレド通信だけは何とか今年中に出そうと今日もパソコンに向かっていたら、夕方、Mちゃんから風邪でダウンしてしまって今日は休ませて下さいと電話があったもんだから、またまたコレド通信の執筆は断念して、嵐みたいな天気の中、途中で買い物してずぶ濡れになりながら5時半に店へ入る。6時半から近所の大手タレント事務所Kの7人の予約。すき焼7人前含めて料理を数品作っている内、有名俳優のTさんたち、女友達のS、劇団EのYさん、OLのJ子さん、法律事務所勤務のNさんたちなどがカウンターを埋める。そして遅い時間になって、昨日約束していた生牡蠣のオリーブオイル漬けを食べに日比谷の映画興行会社の総支配人Tさんが部下四人と来店。合計で32個の牡蠣を「消費」してくれた。他にもYさんやJ子さんも生牡蠣4個入りのスペシャルパスタを食べてくれたし、今日一日で40個が「消費」出来た。もう後の牡蠣はオリーブオイルの中でゆっくりと休んでくれ。美味さが増した頃に俺がゆっくり食べる。3時近く、最後まで残った放送作家のIちゃんたちが帰って閉店。Mちゃんからは途中メールがあって、まだ熱があるとかで明日も無理そう。J子ちゃんに臨時に手伝って貰う約束をしたけど、明日もパーティだし、バタバタした一日になりそう。

2006・12・25

2006年12月26日 | Weblog
今日は劇団ギルド『誰?』の今年最後の公演。主演の山口眞司さんは不動だが、相手役は三カ月おきに替えて、今日で遂に50回目の上演となる。それを記念して今日はキャストを替えての二つのバージョンを続けて演じてみせる試み。面白そうなので俺も見たいと思って7時過ぎに店に出かけてみたら、既にカウンターにテレビAのIさん、制作会社プロデューサーのTさん、元女優でマネージャーのMさん、広尾の元雑貨店店主のKさんたちが陣取っていたので、観劇は断念して皆と一緒に飲みだしてしまう。他にも高校の同窓生でK出版社のSたち、映像制作会社DのプロデューサーSさんと作家のYさん、同年配の有名脚本家Tさんと奥さん、プロデューサーのIさんたち、ウェディングコンサルタントのSさんたちで月曜日にしてはなかなかの賑わいでウキウキしていたかと云うと、俺の頭の中はある問題で占められていて、グルーミー。そう、それは昨日残ってしまった殻つき生牡蠣の「処遇」だ。まだ100個の殻つき生牡蠣が倉庫に眠っているのだ。Iさんが土手鍋を食べたいと云うのを小耳に挿んで、即座に出来ますよと作ってみたけど、6個しか減らない。そんな中救世主が現われた。昨日のこの日記を読んだ日比谷の映画興行会社の総支配人Tさんが電話して来て、生牡蠣が食べられるなら今行くけどと云う。今日に限っては出入り禁止にしている人間でも生牡蠣を沢山食べたいと云う人がいたら大歓迎してしまう気持ちでいたから、昔からいいお客さんでいるTさんがそう云って来てくれるなんて、大袈裟じゃなくヤッタぁと喚声を上げそうになった。そして部下3人と来店してくれたTさんは、食べること、食べること。と云っても、他のお客さんのオーダーも入ったから、こっちが牡蠣の殻を剥くのが追いつかず20個止まり。だったら明日も来るからとTさん。さすがに明日は生じゃ怖いのでマリネ風オリーブ漬けにする約束をする。Tさんは楽しみにしているよと帰って行き、俺も牡蠣の処遇が決定してホッとしたが、次の瞬間、帰るまでに牡蠣の殻を剥く必要があることに気づいて青ざめた。今更無理と電話する訳には行かず、閉店後誰もいない店内で牡蠣の殻を剥き続けて、ちょっとした海女さん気分。それでも四時過ぎまでかかって40個が限界。後30個、明日も海女さんやろう。

2006・12・24

2006年12月25日 | Weblog
日曜日のクリスマスイブだ。それもノロウイルスで風評被害を受けている生牡蠣食べ放題のオイスターパーティだ。企画した時からそんなに参加希望者がいるとは思わなかった。案の定、一週間前の〆切までに申し込んでくれたのは、たった三人だけ。その命知らずの三人と俺とTちゃんの5人分、100個の殻つき生牡蠣をMちゃんの地元、広島にいるお祖母さんに送って貰うことにした。ところが何の手違いか、届いた牡蠣は150個以上、一人キャンセルが出たけど、直前になってドキュメンタリー制作会社のSさん、OLのJ子さんから参加したいと連絡があり、且つ飛び入りが一人あって、俺たちも入れて7人でクリスマスオイスターパーティは始まった。ウーン、7人で150個の生牡蠣か……一人22個見当……まぁ、食べて食べられないことはないか……なんて観測は超甘かった。参加申し込みの時は、25個は行けるかも知れないと豪語していたFさんも、大きめな牡蠣だったこともあってか、10個を過ぎたあたりでダウン。他の人たちも6~7個で終ったもんだから、50個弱の牡蠣しか消費出来ず、100個以上の殻つき生牡蠣が残ってしまったのだ。100個の殻つき生牡蠣だよ、100個の!さて、どうする?普通の食材なら翌日からお客さんに特別価格?で放出してしまうのだけど、モノが生牡蠣だし、何日間も安全に保存出来るとは思えない。それにこれが殻つきじゃなかったら、オリーブオイル漬けとか甘露煮とか色々保存方法を考えられるのだけど、その為には100個以上の牡蠣の殻を剥かなくてはならず、とてもそんな体力気力は今の俺にはない。だったらどうする?どうする?どうする?……結局思考放棄。冷蔵庫にいれるには量が量だし、とても無理だったし、せめて寒い場所に保存しておこうと倉庫に100個の牡蠣を放置したまま、店を立ち去ることになった。去年はLちゃんライブが有料入場者3人で失敗、今年はオイスターパーティが失敗、俺は牧師の曾孫だけど、クリスマスとはトコトン縁がない人間だ。

2006・12・23

2006年12月24日 | Weblog
5時から去年に引き続いてWさん主催の年末ライブイベント。去年も相当な人数を動員したけど、今年も負けずに81人。と云っても一つのバンドの演奏が終ると、そのメンバーの家族や友人たちが帰ったりしたから何とか収容できたけど、それでも会場から溢れんばかり。みんなが一緒になって音楽を楽しんでいる。そしてその人々が1ドリンク以外にも追加オーダーを続々としてくれて、フードも注文されてからでは追いつかないので色々作ってカウンターに並べておいたら瞬く間になくなって、終いには冷蔵庫冷凍庫の中が殆ど空っぽになる勢いだった。終って数えてみたら1ドリンクを入れて200近いオーダーをMちゃんと二人でこなしたことになる。そして一般のお客さんも祝日の土曜日にもかかわらず、劇団主催者のW君とその若手女優さんたち、TテレビのOプロデューサーたち、脚本家のIちゃんとその教室の生徒さんたち、二度目の来店となるOL二人組、プロデューサーのIさんたちと合計20人。12時を過ぎて来年還暦の俺がグロッキーになったのは当然だけど、まだ成人になったばかりのMちゃんも足元がおぼつかなくなっている。最後にIさんたちが帰ったのが1時過ぎ、もう後片付けをキチンとする能力は残っておらず、二人して無言のままシャッターをおろして店を後にする。

2006・12・22

2006年12月23日 | Weblog
今年の夏、俺が演出した『ハナミズキのある家』の女優Tさんと作家のOさんと、三人だけの忘年会をやることになり、俺の都合でお昼から店ですき焼パーティをやることになる。60前後の男女が肉やら野菜を持ち寄り、和気藹々とすき焼を楽しむなんて、日頃「若い女専科」の桃井としてはひどく新鮮。開店準備の始まる5時までお喋りが尽きなかったが、来年四月の再演を決めて解散。一旦部屋にこの日記を書きに戻って、6時半に再び店。7時から今年創立25周年を記念して連続上映会を催したドキュメンタージャパンの忘年会。この会社のメンバーは皆個性的(過ぎ)で面白くて、見ているだけで(話を聞いているだけで)飽きない(失礼)。幹事のSさんはトイレに来る度に、カウンターにお客さんが誰もいないのを気にして、この店大丈夫ですかと茶々を入れていたが、いつの間かカウンターは映画監督Hさんと作家のKさん、若手俳優のE君とA君。同じく映画監督のTさんと評論家のMさん、M新聞社のSさん、ベテラン脚本家のSさんたち、Tテレビ番宣部のLさんたち、同じテレビ局の演出家Mさんと女優のKさん、元女優で今は映画制作会社勤務のYちゃん、元広尾の雑貨店店主のKさんたちが入れ替わり立ち代わり。俺は昼から飲んで、夜も飲んで、1時過ぎには酔っぱらって、ウタタネ状態。Yちゃんが始発までいる気配がしていたので、強引に同じ方向のKさんにタクシーの同乗させて貰うよう頼んだりして、3時近くにバテバテ状態で部屋に辿りつく。もうゴール直前で一杯になってしまった馬みたいだ。ハァハァ息している。

2006・12・21

2006年12月22日 | Weblog
買い物して5時に店。7時からのパーティの準備にかかる。20人のパーティだから結構余裕で用意を終えたが、さすが年末の忘年会シーズン、その後も元B庁部長のTさんたち10数人の予約が入り、終了後、慌ただしくセッティング。更にカウンターには演出家のW君とその劇団の若手女優さんたち、AN嬢、マネージャーのMさん、常連のFさん、音楽配信会社のNさんたち3人、他に新規の女性客二人と、いつもの閑散としたコレドを知らない人は、ひどく繁盛している店に見えたに違いない。でも、12月位忙しくなくちゃ飲食店はやっていけない。理想を言えばいつもの月の倍の売上が欲しい位だ。そうして一年間の赤字をチャラにしていくのだ。今日から予約の入っている27日までパーティとイベントが続く。いつもの月売上の倍の500万は無理過ぎるとして400万の大台には限りなく近づきたいものだ。