桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2006・12・7

2006年12月08日 | Weblog
俺のある日の日記が一人の人間を傷つけた。以下、その日の日記の全文をもう一度掲載する。
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2006・11・11
確かに朝から「働いて」いたことは「働いた」。店と部屋との間を行ったり来たりした。朝十時から今日のイベントのリハーサルの為に店の鍵を開けに行き、一旦部屋に戻ったものの一時半には再びのマチネ公演の為に店へ出向いて料理の準備をし、再び部屋に戻って六時にはソワレ公演の為に再再度店へ。マチネ30人、ソワレ40人の観客。1ドリンク制だったから総額13万の売上にはなった。でも、マチネソワレ通して料理のオーダーがソーセージ盛り合わせ一つだけ。ドリンクの追加オーダーも20程度。これじゃ「働いた」感じがしない。スペースのハコ貸しだけで飲食店をやった気がしない。それでもイベント以外に一般のお客さんが来てくれれば、その欲求不満も解消出来たのだけど、十一時近くまでノーゲスト。日比谷の映画興行会社のTさんが高校時代の同窓生二人と来てくれなかったら、とんでもなく居心地の悪い一日になったに違いない。三人に感謝。
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この日記を読んで傷ついたのは、当日のイベントの主催者、Sさんだ。自分たちは高い使用料を払ってコレドを使ったのに、飲食のオーダーがないからって文句を言われてはたまらない、こんな店は二度と使わないと、今日の深夜、Sさんは俺を電話で詰った。Sさん、気分を害したならごめんなさい。俺としてはあなたたちを非難するつもりは毛頭ありませんでしたし、今もありません。この日記をじっくり読んでくだされば分かるでしょうが、この日記の趣旨は、「働いた」とわざわざカギ括弧をつけていることから分かる様に、俺が料理人として一日店に張りついていたのに、全く仕事がなかったことを嘆いていることにあります。仕事をしにわざわざ出向いたのに、することもなく合計十時間近くも店の中にいるんですがら愚痴の一つも言いたくなって当然じゃないでしょうか?そんなことはSさんには関係ないと言われればそれまでですが、あくまでもこの日記の趣旨はそこにあります。一言一句もあなたたちを非難していません。でも、自分ではそんなつもりでなくても、読む人間を不快にしてしまったのは事実ですし、心から謝罪申し上げます。