桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2006・12・25

2006年12月26日 | Weblog
今日は劇団ギルド『誰?』の今年最後の公演。主演の山口眞司さんは不動だが、相手役は三カ月おきに替えて、今日で遂に50回目の上演となる。それを記念して今日はキャストを替えての二つのバージョンを続けて演じてみせる試み。面白そうなので俺も見たいと思って7時過ぎに店に出かけてみたら、既にカウンターにテレビAのIさん、制作会社プロデューサーのTさん、元女優でマネージャーのMさん、広尾の元雑貨店店主のKさんたちが陣取っていたので、観劇は断念して皆と一緒に飲みだしてしまう。他にも高校の同窓生でK出版社のSたち、映像制作会社DのプロデューサーSさんと作家のYさん、同年配の有名脚本家Tさんと奥さん、プロデューサーのIさんたち、ウェディングコンサルタントのSさんたちで月曜日にしてはなかなかの賑わいでウキウキしていたかと云うと、俺の頭の中はある問題で占められていて、グルーミー。そう、それは昨日残ってしまった殻つき生牡蠣の「処遇」だ。まだ100個の殻つき生牡蠣が倉庫に眠っているのだ。Iさんが土手鍋を食べたいと云うのを小耳に挿んで、即座に出来ますよと作ってみたけど、6個しか減らない。そんな中救世主が現われた。昨日のこの日記を読んだ日比谷の映画興行会社の総支配人Tさんが電話して来て、生牡蠣が食べられるなら今行くけどと云う。今日に限っては出入り禁止にしている人間でも生牡蠣を沢山食べたいと云う人がいたら大歓迎してしまう気持ちでいたから、昔からいいお客さんでいるTさんがそう云って来てくれるなんて、大袈裟じゃなくヤッタぁと喚声を上げそうになった。そして部下3人と来店してくれたTさんは、食べること、食べること。と云っても、他のお客さんのオーダーも入ったから、こっちが牡蠣の殻を剥くのが追いつかず20個止まり。だったら明日も来るからとTさん。さすがに明日は生じゃ怖いのでマリネ風オリーブ漬けにする約束をする。Tさんは楽しみにしているよと帰って行き、俺も牡蠣の処遇が決定してホッとしたが、次の瞬間、帰るまでに牡蠣の殻を剥く必要があることに気づいて青ざめた。今更無理と電話する訳には行かず、閉店後誰もいない店内で牡蠣の殻を剥き続けて、ちょっとした海女さん気分。それでも四時過ぎまでかかって40個が限界。後30個、明日も海女さんやろう。