桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2006・12・6

2006年12月07日 | Weblog
ウチのカウンターで哲学者デカルトについて皆が熱っぽく語り合うなんて想像もしなかった。と云っても「方法序説」云々なんて難しい話ではなく、デカルトの頭蓋骨についての話。きっかけは、広告代理店H堂のFさんがT大生の頃にN大芸術学部近くに下宿していたなんて、本当にどうでもいい話からだ。そこから出身大学の話になって、何と七人いたお客の内、四人がT大出で、一人は関西の国立K大出。学歴コンプレックスの俺は、それだけで圧倒されていたが、その中の一人が官僚養成大学T大の中で、自分の出た文学部なんて落ちこぼれの集まりだなんて発言から、皆が文学部出身だと云うことが分かって、その内専攻学科の話になると、T大出のKさんとK大出のHさんが同じ哲学科と云うことが分かって、共通する恩師の話からデカルトの話に辿り着いたのだけど、それまではちょっとうんざりしていた非国立大出のCMプロデューサーのOさんや脚本家のTさんも、Kさんがロケ中にフランスの博物館でデカルトの頭蓋骨を見たと云う話をしてからは、その話題に加わったもんだから、カウンターは哲学サロン?と化した。ホント、店って面白い。カウンターに並ぶお客さんによって、店の雰囲気が変わる。今日は哲学サロンだったけど、明日は女子大生パプになるかも知れないのだ。どっちがいいって云うんじゃない。マスターの俺はどっちも楽しめなくてはいけない。いや、どっちも楽しめる。それが桃井章だ。