標記特別企画展の趣旨を同企画展案内記事より、以下に紹介します。
白樺派の志賀直哉、柳宗悦、武者小路実篤はそれぞれの人生のステップとしてこの我孫子で若き時代を過ごします。
志賀にとっては、止まっていた筆が再び動き出した「創作」の地。
柳にとっては、民藝運動という生涯をかけた運動のきっかけをつかむための「出会いと絆」の地。
武者小路にとっては、新しき村という新たな活動の構想を練った「思索」の地。
彼らが作り出した「我孫子・白樺派」ともいうべき文化空間は、志賀が1923(大正12)年京都へと旅立ち、その文化空間は消え去ってしまったかのように語られてきました。
しかし、実はその文化空間を引き継いだ一人の芸術家がいたのです。その人物こそ我孫子・白樺派を継ぐ者、原田京平です。
原田京平は、画家として、歌人として、我孫子を描き、我孫子を詠んだ芸術家です。
1895(明治28)年に静岡県で生まれ、1913(大正2)年18歳で上京し画家の道を歩み始めます。
我孫子に来たのは、1921(大正10)年10月。我孫子別荘地の先駆けである島田久兵衛が築いた島久別荘に移住しました。志賀が我孫子を去った1923(大正12)年3月以降は、志賀邸の留守居役として1928(昭和3)年3月まで志賀邸で暮らします。
約7年に及ぶ我孫子での生活、我孫子時代は、1936(昭和11)年に40歳の若さで亡くなるまでの芸術家人生を振り返ってみても特筆すべき時代であったといえるでしょう。
また我孫子は、妻で画家の睦との新婚時代を過ごした地であり、2人の娘を授かった地でもあります。
我孫子生まれの娘たちはそれぞれ染織家原田麻那、洋画家原田南として後々活躍していきます。我孫子ゆかりの芸術家原田京平。本企画展では、歴史の中に埋もれてしまった芸術家にスポットをあて、その生涯に迫ります。
開催期間 5月24日(日)まで
開催時間 9:30~17:00
※月曜日は休館(祝日の場合は開館し、翌日が休館)
開催場所 我孫子市白樺文学館
※所在地: 我孫子市緑2-11-8
TEL: 04-7169-8468
対 象 どなたでも
費 用 一般300円、高大生200円、小中学生以下無料
主 催 我孫子市白樺文学館
問い合せ 我孫子市白樺文学館
TEL:04-7169-8468