とりあえず一所懸命

鉄道の旅や季節の花、古い街並みなどを紹介するブログに変更しました。今までの映画や障害児教育にも触れられたらと思います。

沖縄平和ツアー⑤

2007-01-03 12:20:25 | 写真日記
 沖縄最後の日になりました。最終日はそれぞれ自由行動になっています。カヌーに乗ったり、レンタカーでみんなで観光など様々な企画が用意されていましたが、写真を撮るという目的で完全に一人だけの行動を選びました。

 朝食もそそくさと済ませて、まずモノレールで空港に向かいました。荷物をコインロッカーに預けてから身軽に行動しようということです。モノレールは一日乗車券というものを購入しました。600円と格安でした。

  

 まず向かったのは首里城です。那覇市内観光の定番で外さない方がいいかもと思いました。今回は思い切りゆっくり回ろうと思っていました。首里駅で降りると、タクシーの運転手が声をかけてきます。「首里城の案内しますよ」モノレールができてからタクシーのおじさんたちはかなり苦戦しているそうです。もちろん誘いを断って歩き始めました。しばらく行くと本屋さんがあり、ガイドマップでもあればと立ち寄りました。そこで「修学旅行生のための沖縄案内」「ぴあマップ沖縄」の2冊を購入しました。「修学旅行…」という本はわかりやすく書いてありますが、やっぱり重たい部分もある本です。まだ懲りていない…。

 歩を進めると面白い看板が目につきました。詩人山之口貘の詩の一節です。山之口さんは沖縄出身の詩人で高田渡氏の「生活の柄」という曲で知った詩人です。生活感にあふれた詩を書く人で、放浪の詩人とも言われています。詩集も何冊かもっていて、好きな詩もあるのですが、著作権の問題があるのでここでは紹介できません。



 しばらく歩くと首里城が見えてきました。首里城と言えば守礼門ですが、お決まりのお姉さんたちが待ちかまえています。写真撮りませんか?女性は貸衣装まで用意されているそうです。

 

門をくぐるとすぐに園比屋武御嶽石門が見えてきます。何の変哲もないただの石門です。でも、みんな立ち止まって写真を撮っていきます。しかもポーズまで取っています。これが、世界遺産効果というものでしょうか。世界遺産の指定を受けていなければここまで大切にしてもらえないだろうなと思います。ただ、ほとんどが再建されたもので元のものは屋根の部分だけだということを誰が知っているのでしょう。



歓会門のあたりは古い感じを出しています。でも、ほとんどが戦災で破壊されていて復元されてきた城なのです。おそらく以前のものは石垣の下一段のでこぼこの石組みだけだと思います。整然と並んでいる石組は復元組でしょう。毎回来るたびに立派になっていくのがここの特徴でもあります。

  

 中国様式の建物を見ると。15Cに誕生した琉球王国も中国と日本の間で揺れ動いてきた歴史を感じます。江戸初期に薩摩軍によって侵略された歴史は忘れられない歴史だと思います。

 

 正殿へ向かっていると、レンタカー組の若者たちにばったり出会ってしまいました。「何だ!一人がいいと言ったのに、ツアーと同じことしてるんですか?」と言わんばかりの視線に、反論もできずにまた一人回っていきました。

 

 首里駅に向かって歩いていると、一台の車が近寄ってきました。見るとツアー仲間の画伯氏です。画伯氏は郷土史家で元県会議員の宮良氏の車で案内されていました。「石畳に行くんだけど乗りますか?」と誘われて、ご同行させてもらうことにしました。この選択は正解でした。石畳の風景は実に良いものでした。

 石畳は国王が首里城からまっすぐ下りてくるために整備された道です。現在の石畳の始まる前に小さな橋があってこの橋がなかなかステキでした。

 

 石畳を上ろうとすると、左手に民族資料館という看板が目に入りました。「石畳 瑞盛館」です。画伯氏と一緒に入ることにしました。ここは、レストランも兼ねているので昼食も取ることにしました。
 
 豆腐づくりに用いられていた石臼がはめ込まれたヒンプンをはじめ貝の化石が残る琉球石灰岩で作られたアーチなど写真に撮りたいと思うものがたくさんありました。


 
 かつてこの場所は、新垣酒造所の泡盛工場があったところで県内では唯一ここにだけと言われている泡盛を蒸留する際に使用した冷却池などが残っており敷地そのものが資料館になっています。

 
 
 画伯氏が舟のスケッチを始めたので、先に食堂に入り始めることにしました。
始めるというのはやっぱりオリオンビールのことです。沖縄で飲むオリオンビールは何でこんなにおいしいのでしょう。
 この日頼んだのはイナムルチ定食です。イナムルチとは、豚の三枚肉、椎茸、かまぼこ、こんにゃくなど入った具だくさんの沖縄風豚汁です。甘口の白みそで仕立てています。定食には他にカーサジューシーとミミガーさしみ石畳まんじゅうがついていました。ジューシーとは沖縄風炊き込みご飯のことです。よもぎ入りのジューシーを、芭蕉の葉で包んで香り高く仕上げています。ミミガー(豚の耳)はピーナッツバターと味噌で合えたものです。クラゲのようにコリコリとした食感がクセになります。石畳まんじゅうはこの店のオリジナルだそうで紅芋、もち粉、はったい粉、泡盛などを原料だそうです。甘さ控えめでおいしかったです。なにより月桃の葉でくるんであってその香りがとても良かったのが印象的でした。調子に乗ってビール2本も飲んでしまいました。このビールが後で尾をひいてしまいます。

 

 店を後にして石畳を上っていきます。なかなかの風景が続いていきます。画伯氏が立ち止まって絵を描いている間にいろんな風景を写真に撮って歩いていました。

 

 坂道に座っているといろんな人が通りかかります。親子連れの人たちには「シャッター押しましょうか?」と声をかけたり、小さなお子さん連れの人たちとはあいさつをかわしたり、少しだけ優しくなれるそんな街でした。

   

 もう少し登っていくと、赤木の大木があるということで見にいくことにしました。首里城の近くにもあって、沖縄固有の木だそうです・樹齢300年ということで那覇の歴史をみてきたんだという思いで、見上げました。

 

 そのあたりからさっきのビールが効いてきたのか心臓バクバクしてきました。いつでもこういうことになるのに懲りません。坂道を登り切ったところが首里城です。画伯氏は首里城をスケッチするというので、ここで別行動とし、牧志公設市場方面へと向かいました。    

  




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1 コメント

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Unknown (タムタム)
2007-01-04 00:39:34
沖縄に行くたびにいろんな郷土料理を食べましたが、イナムルチ定食というのは食べたことないです。沖縄では食べ歩きも楽しみのひとつですね。オリオンビールも好きです。
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