とりあえず一所懸命

鉄道の旅や季節の花、古い街並みなどを紹介するブログに変更しました。今までの映画や障害児教育にも触れられたらと思います。

セント・オブ・ウーマン

2006-08-14 23:52:30 | 映画
 実はこのDVDはジャックニコルソンのDVDをアマゾンに頼んだ時に「このDVDを注文した人は…」で紹介されていて、値段もすごく安かったので、ついでに注文したものでした。オスカーを取った作品なのに、ほとんどタイトルくらいしか知りませんでした。アメリカ映画にはうといのです。

 主人公の青年は、ボストンの名門ハイスクールの学生チャーリーです。奨学金制度を活用しているまじめな、貧しい学生という設定になっています。

 図書館の仕事(バイトなのか、義務的活動なのか不明)の後で、悪友たちの校長へのいたずらの準備の現場を目撃してしまう。

 次の日激怒した校長に呼び出された彼は、校長から魅力的な提案をされます。犯人の告発と引き換えに、ハーバード大学への推薦状という取り引きを持ちかけられます。彼は迷ったあげく、保留します。校長は復活祭の休暇後の全校集会の日まで猶予期間を彼に与えます。

 ここで、一気に場面は変化します。チャーリーは、休暇の間、目の不自由な退役軍人スレード大佐の介護のアルバイトをすることになります。スレード大佐は英雄だったけど、ある事故で引退し、姪の世話になっているという設定です。姪の親子は旅行に出かける間の介護を頼まれます。

 ところが、彼は姪親子が出かけるとすぐに別の計画を持ち出します。チャーリーもそのまま巻き込まれていきます。彼はある計画を彼に話します。「ニューヨークの高級ホテルに泊り、旨いものを食い、いいワインを飲む。懐かしい兄貴の顔を見てそして素晴らしい女を抱く。その後、ウォルドルフの大きなベッドに横たわって頭を撃ち抜く」人生に絶望し、人生の幕を降ろす計画なのです。

 強引なスレードに押切られチャーリーも仕方なくニューヨーク行きの計画に乗せられます。口が悪さはぴかいちで軍隊口調のプライドの高いスレードに、うんざりという顔をしながら、だんだん親しくなっていくところがアメリカ映画らしいとこるです。スレードも校長との取り引きに応じようとしないチャーリーに、好感を持つようになってきます。

 スレードは兄の家を訪ねていくが、やなはり歓迎されない。食事は一緒に取るが、やはい問題を起こして立ち去るように言われる。

 ホテルに帰って自殺しようとするスレードをチャーリーは何度も止めようとする。

 この映画で印象に残るシーンの一つに目の不自由なスレードがタンゴを踊るシーンがあります。ホールの大きさをチャーリーに尋ねてから踊り始めます。寸分狂わない踊りに圧倒されてしまいます。

 それだけでなくタンゴを誘われてとまどう女性に「タンゴは人生と違い間違わない。簡単なところが素晴らしい。足が絡まっても踊り続ければいい」このせりふは決まってました。もっともアルパチーノか言うからいいんだろうけど。

 絶望したスレードを誘って街に連れ出す。フェラーリのディーラーに試乗を申し込んで街に繰り出す。途中からスレードに運転させる。スレードは持ち前の怖さ知らずのいつ死んでもいいという気持ちからスピードをあげていく。この場面はドキドキしてしまいます。

 部屋に帰ってきたスレードはチャーリーにお使いを頼んで、その間に軍服の正装に着替えて自殺の準備を始める。チャーリーは必死で止めます。その時に「足が絡まっても踊り続ければいい…」のせりふを使います。

 そして最後の学生集会のシーン。チャーリーに罰を与えようとする校長の糾弾にスレードは弁護に立ちます。「潰された魂には義足はつかない…チャーリーは人生の岐路に立たされた。そして正しい道を選んだ。真の人間を形成する信念の道だ」とスレードは訴えます。

 この場面は一番感動する場面です。少し大げさな感じもするけど、頑固者の人嫌いのスレードが、学生集会に乗込み訴えたかったのは何か?そんなことを考えさせられる映画です。ぜひ観ることをおすすめします。


セント・オブ・ウーマン / 夢の香り

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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