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とりあえず一所懸命

鉄道の旅や季節の花、古い街並みなどを紹介するブログに変更しました。今までの映画や障害児教育にも触れられたらと思います。

映画「夢売るふたり」R15を観ました

2012-09-08 21:35:10 | 映画

映画「夢売るふたり」R15を観てきました。

9月8日(土)公開ということでまたまた公開初日にみてきました。

監督西川美和 キャスト松たか子、阿部サダヲ、田中麗奈、笑福亭鶴瓶ときたら観ないわけにはいかないでしょう。

西川美和監督は「蛇イチゴ」「ゆれる」「ディア・ドクター」と、ずっと男性の心理を描いてきました。

その描き方がなんとも不思議な描き方をしてきているので、興味をもってきていました。

今回は、阿部サダヲを起用ということで、ちょっとコミカルな感じになるのかと思っていたら、意外とヒューマンな作品になっていたので少し新鮮でした。

今日公開ということであまりつっこんだことを書くのはよくないのかもしれないけど、書きたい衝動もどこかにあります。

もし、これから観る人のじゃまになったらごめんなさいということにします。

ストーリーをごくごくかいつまむと…

小料理店を営む貫也と里子の夫婦は、5周年を迎えたその日に火事で店を失ってしまいます。

自分たちの店を持つという夢を諦めきれない2人は、資金繰りのため結婚詐欺を画策します。

里子が標的を見つけ、貫也が実行に移すという手口で結婚願望の強いOL、男運の悪い風俗嬢らを次々にだましていきます。

でも、順調に進んでいた計画は徐々にほころびを見せ始め、夫婦の間にも微妙なずれが生じていくという話です。

二人で必死に支えてきて5周年の店が火事になってしまい、自暴自棄になってしまう夫と、再起をめざしてラーメン屋のパートに出かける妻、里子(松たか子)。

その妻を見ることでますますいらだっていく夫、貫也(阿部サダヲ)

初めは夫目線で描いていた映画が、浮気がばれるシーンから妻の目線が加わってきます。

夫がもらってきた(借りてきた)大金が二人の人生を変えていきます。

里子自身が標的を見つけ、里子の立てたあらすじに沿って演じることで結婚詐欺を繰り返していきます。

つまり、妻公認の浮気(不倫)という関係をもつわけです。

最初は店を再建するために仕方なくやっていて、納得していたけど、どこか二人の間に微妙な食い違いが生じてきます。

それを阿部サダヲ目線で描いたり、松たか子目線で見せたりそこらへんが西川美和監督らしいところだと思います。

妻公認の浮気を認めているものの、どこか女(妻)としての存在を見せる場面をいくつか見せます。

松たか子も体当たりの演技をしていて女優魂を見せています。

映画「告白」の時にも松たか子の長台詞に感服しましたが、今回もなかなかの演技だと思います。

阿部サダヲさんを風呂場で問責するシーンはちょっと怖いものがあります。

松たか子の演技ではいくつか気になるシーンがあります。

夫が外で他の女性と関係している時に、自分でズボンの中に手を入、ドアフォンの音で途中でやめて手をティッシュで拭くシーンや

そのティッシュで鼻をかむなどのシーン

トイレから出て来て、生理用ナプキンをつけてさっと下着をはくシーンなど

何の意味があるんだろうと思いました。

松たか子が演じるから余計そう思うのかもしれません。

悪いことをしているのにこの夫婦は、実にさわやかに生活しているのです。

そういうふうに日常の生活をいつものように変わりなく自然に生きているということを見せるためなのかとも思いましたがちょっと違和感が…

自転車の二人乗りだったり、店の中の二人の働く姿など実にさわやかに描くところが、二人の心情を考えるといろんな思いが…。

そういう映画なのかもしれません。

だまされる側の女優の目線に立ってしまう人もいるかもしれません。

この映画も何を感じるかは見る側の権利とでも言うような作り方なのかもしれません。

松たか子、阿部サダヲの起用ということで持つ先入観を裏切る映画だと思います。

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DVD「カルテット」を観ました。

2012-09-06 22:08:42 | 映画
 
まとめて借りたDVD第3弾です。
 
これまた、超王道です。
 
バイオリニストをめざす少年を主人公に、崩壊寸前だった家族がカルテットを結成することで絆を深めていくヒューマンドラマという設定です。
 
私はこのようなドラマが昔からどこか苦手です。まして、クラシックを家族で演奏するような家庭の話です。
 
現実からあまりにもかけ離れたような家庭の話です。
 
でも、制作に至ったエピソードを聞くと少し興味が沸いてきていました。
 
千葉県浦安市の市制施行30周年を記念して製作した映画だったのですが、撮影開始直前に起きた東日本大震災によって
 
浦安市の大部分が液状化被害を受け、制作が危ぶまれたこともあったそうです。
 
でも、市民を含めて700人以上がエキストラとして参加するなど、復興を願う人々の協力によって完成にこぎつけたと聞いています。
 
主人公の永江開役には、新人の高杉真宙(たかすぎまひろ)。
 
才能豊かな弟に劣等感を抱く姉・永江美咲役には、剛力彩芽という若いコンビで描かれています。
 
ストーリーをごくごく簡単に触れると……

音大出身の両親(細川茂樹、鶴田真由)のもと、子どもたちは音楽的才能を期待されます。

姉(剛力彩芽)は、弟(高杉真宙)の才能に両親の気持ちが向かうのを見て、音楽の道をあきらめ、目的のない高校生活を送っています。

ところが、父がリストラにあい、家事を行い、母が市場で働くようになって家庭は危うい方向へと向かい始めます。

弟は、バイオリンのレッスンを続けるものの、家庭の状況が気になってなかなか集中できなくなっています。

様々な葛藤のすえ、家族全員が音楽でひとつになろうとカルテットを組み、コンサートを開く、そしてバラバラになっていた家族の絆を取り戻そうとするのです。

大きなオーケストラに誘われた弟は、家族のカルテットと将来をかけたオーケストラの演奏のどちらを取るか心が揺れに揺れるのですが……。

この作品は浦安市の市制30周年を記念して製作され、浦安市の景観、コンサート会場、市民の何か訴えかけてくるものがあります。

そして、現在様々なところで問題になっているであろう家族の問題にも、音楽という人にとって、かけがえのないものでひとつの解決にあたる、いい作品になっていました。

主演の高杉真宙と姉役の剛力彩芽のフレッシュな演技が光っていたように思います。

音楽と、家族と、周囲で見守ってくれる人達の温かさを感じる映画だと思います。

ただ、自分としては2回目はもう観ないかもしれないという気持ちはどこかにあることだけは正直に言っておきたいと思います。


 

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DVD「ウタヒメ」を観ました。

2012-09-05 21:44:45 | 映画

5枚続けて借りた1枚です。

映画館の予告で観ていたのですが、なかなか観ることができなかった作品です。

ディープ・パープルの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」が流れるということで、ちょっと観てもいいかなと思っていました。

個人的にはバンドものはとても好きなのです。

高校時代にはバンドというものに属していた時代もありますが生来人とつるむのが苦手で、

いつも一人で演奏していることが多いのでバンドというものには憧れています。

唯一、プロのパーカッショニストに時々ヘルプしてもらっているくらいです。

ストーリーを簡単に言うと、アラフォーのバンド結成物語になります。

この手の映画の王道を言っていて、それぞれにはいろんな背負っているものがあり、

その背負っているものを描きながらそれを超えるためにバンドがあり、仲間がいるというストーリーです。

嫌な言い方をすればくさい話です。でも、王道は王道で安心して観ることができるのです。

また、登場人物が魅力的なのでそういう意味からも引きつけられる話です。

あらすじをかいつまんで言うと、郊外のマイホームで暮らす45歳の美恵子(黒木瞳)は、何不自由ない専業主婦をしている風。

優等生的な性格で、非の打ち所のない奥様だけど、その内面はフラストレーションでいっぱいです。

夫(西村雅彦)は美恵子に無関心な上、配置転換でローン返済も危うくなり時々実家にひきこもっている。

姑から「もっといいご縁があったのにねえ」と嫌みを言われ、高校生の娘、沙耶子(栗咲寛子)も不登校のひきこもり状態。

家族のためにとがんばればがんばるほどカラ回りしてしまう。

自分を変えようとコンビニでパートをし始める。

そんな時、、乳がん検査を受けに行った病院で偶然出会ったのがかつての職場の後輩40歳のマイペース女、かおり(木村多江)です。

男にだらしないバツイチのかおりは、ネットで知り合った男に大金を騙し取られた様子です。

見るに見かねてお金を貸してしまった美恵子は、近所のコンビニ「フォーリバース」でパート勤めを始めることにする。

コンビニで働く美恵子が出会うのは、大柄な万引き常習主婦雪見(山崎静代)です。
 
事情を聞くと社宅暮らしで、意地悪でウワサ好きの奥様連中に悩まされ、友達がいない。そのさびしさから、ついつい万引きをしてしまったという。
 
同情した美恵子とかおりは、なぜかその夜、雪見とカラオケで意気投合する。
 
そのとき、隣の部屋から聞こえてきたのが、ディープ・パープルの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」です。
 
高校時代に記憶が蘇る。「演奏できたら気持ちいいんだろうなぁ」とつぶやく美恵子にみんなその気になる。
 
元夫からの慰謝料で楽器を調達してきたかおりの勢いにもう止まれなくなる。
 
ギターは美恵子、キーボードはかおり、ドラムは雪見。ベースはどうする? といことになる。
 
コンビニに「バンドやろうぜ 35歳以上、女性」と貼り紙をした3人の前に登場したのが、
 
バリバリのパンクファッションと濃厚メイクの謎の女、新子(真矢みき)です。
 
猛特訓がスタートし、バイトの高校生からのチャリティ・コンサートに出ないかという誘いがかかります。
 
その高校は娘が不登校になっている高校。
 
楽しく音楽に熱中する4人。このままでいかにのが王道の所以です。
 
夫とケンカをした雪見が、再び万引きをして捕まってしまいます。
 
雪見を迎えに行った帰り道、4人のお互いに対する不満が大爆発し、傷つけ合バンドは空中分解に……。ここも王道たる所以

でも、家庭での問題と向き合った美恵子は、家族を「取り戻したい」と切望し、そのためにはコンサートに出ることが必要だと感じます。
 
意を決して3人に宣言します。かくして、バンドが再開します。
 
いよいよコンサート当日を迎えますが、またまたとんでもないアクシデントが……!
 
次々に王道が待っていて、ストーリー自体も先が読めてしまうのですが、そこはそこ……
 
途中中だるみもあって、眠くなってしまうのですが、王道ムービーにそんなことは言ってはいけません。
 
見終わった感想から言うと、女優はやっぱりすごいということです。
 
黒木瞳さんはさすが、元宝塚ということで歌がうまい。ギターを弾く動作も様になっています。
 
ミュージカルをみているようでした。
 
日本一不幸が似合う女優と言われ続けた木村多江さんは見事にはじけて軽い女を演じきっています。
 
真矢みきさんは、けばい化粧とメタル系の衣装で何ともコミカルな味を出しています。
 
中指を突き立てて「サンキュー」も良い味出しています。
 
山崎静代(静ちゃん)はフラガールの時も卓越した演技を見せていましたが、この映画でも抜群の存在感をアピールしています。
 
フィナーレの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」はやっぱりご機嫌です。
 
この曲がかかるだけでいろんな思いがかけめぐるので、最後は良い映画だったと思わされてしまうのが、音楽の魔力なのかもしれません。
 
 
 
 
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DVD「恋の罪」を観ました

2012-09-04 23:20:44 | 映画

いつも行く田舎の小さなTSUTAYA新作、準新作取り混ぜると5本で1050円になるので話題になったものや少し気になるものを5本借りてきました。

そのうちの1本が『恋の罪』です。監督が園子温だし、キネマ旬報でもベスト・テンに入っていたことも借りた理由です。

でも、なぜ今まで借りていなかったというと、あまりにもエロ満載だからです。

この作品は数々の賞を得ているし、第64回カンヌ国際映画祭・監督週間部門でワールドプレミア上映され、主役の水野は海外で注目されたそうです。

第44回シッチェス・カタロニア国際映画祭ORBITA部門 最優秀作品賞

 第33回ヨコハマ映画祭 監督賞 園子温、助演女優賞 神楽坂恵

 第85回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画監督賞 園子温

映画の主題は世の中を騒がせた90年代の「東電OL殺人事件」です。

オープニングで画面にテロップが表示されます。

「ラブホテルとはSEXをするためのホテルである」

さらに字幕は

「ラブホテル街は人々がSEXするための場所である」

「90年代、立ちんぼやデリヘルがそこに居た」と続きます。

その場所は、東京都渋谷区、円山町。

そこからすぐにからみのシーンで連続です。

ストーリーは、渋谷円山町の廃墟の安アパートで、マネキンと接合された猟奇的な死体が発見されます。

死体の身元は不明、壁には「城」という漢字が描かれています。

水野美紀扮する刑事が捜索します。その死体をめぐってのどろどろのドラマが始まります。主な登場人物は3人の女性です。

①既に「堕ちている」女・美津子(冨樫真)

②しだいに堕ちていく女・いずみ(神楽坂恵)

③堕ちる要素がある女・和子(水野美紀)

その3人とも性的倒錯を持っているか、それに向けて走り出しているかという設定です。

もうこれでもかという、倒錯的描写にいささか気分が悪くなるような…。

こういう映画を撮影する監督が、キネマ旬報の映画監督賞を取る時代です。

やっぱりどこかついていけないところがあります。

狂気の世界は日常の世界と隣り合わせと言いたいのかもしれません。

あるいは、仮面を被った常識人も一皮むければ…ということかもしれません。

「あいのむきだし」の時もコメディーとして見れば許せましたが、ストーリー事態は矛盾だらけだと思います。

決してお勧めできるような映画だとは思えません。

ただ、心理学的なテーマか精神病理的なテーマをもって見るなら興味深いかもしれません。

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映画「あなたへ」再考~2回目を観に行きました(映画を観ていない人は読まない方が…)

2012-09-02 22:09:40 | 映画

映画「あなたへ」の公開の日にブログをアップしました。

さすがに公開初日だったので、あまり書かないようにしたのですが、1週間たったので少し踏み込んで書いてみようと思います。

まだ映画を観ていない方は読まないほうがいいかもしれません。

1回目を見て、小説を読んでからもう一度映画館に行きました。

1回目を観て疑問に思っていたことが少しずつですが、理解できるようになりました。

1つはメディアということです。

kの映画の場合は、まさに映画撮り下ろしで、後から小説が説明するという形です。

小説と映画の違いというのは、映画でなくては伝えられない何かを描いているのだと思います。

小説の中では登場人物の心理描写や、人生の背景になるものも文章で描かれます。

私たちは自分の頭の中で映像化してよりリアルな形で理解していきます。

だから、小説の中で描いている人物像は全て、監督の演出と出演者の演技や存在で語られていくのだと思います。

それを読み取るのが観客の理解なのだと思います。

この映画の降旗監督は全てをそぎ落とした、ロードムービーとして「あなたへ」を描いているのだと思います。

キネマ旬報の9月上旬号で高倉健がインタビューの中で言っている降旗監督についての感想に以下の文章があります。

「言わないとわからないやつには、わかってもらわなくてもいいと思っているんじゃないかな。そんなこと、いちいちわかるように説明していたら映画なんか撮っていられない」

全くそういうことだと思います。

それは、散骨が終わった時に大滝秀治さんが「久しぶりに美しい海を見た」という台詞に全てがつまっているのだと思います。

薄香の海は様々な過去がある大変な所で、決して美しい海じゃない。

人々の様々な思いを全て詰めたうえでの「久しぶりに美しい海を見た」という芝居がこの映画の良さを引き出しているのだと思います。

ビートたけしさんの登場シーンも奇妙な光景です。湧水を汲んでいるビートたけしが「私は量が多いんで、よかったらお先にどうぞ」と譲ります。

初対面の人にすぐに譲り合ったり、話しかけるということはないと思います。

まして相手は高倉健です。風体にビビって譲るということはあるかもしれませんが(笑)

でも、小説にあるように元受刑者で刑務官の高倉健と刑務所で会っていたら、それも自然かもしれません。

その後の二人の同行の旅も理解できるような気がします。

映画の中ではただ一言「どこかで会っていませんか?」の問いかけがあるだけで全てを理解しなくてはいけません。

小説になくて映画だけのシーンもいくつもあるのですが、高倉健が受刑者のエキストラとすれ違うシーンが印象的です。

受刑者たちは並んで「左左左右」と言いながら歩いて行きます。

それを高倉健が振り向いてじっと見ています。実に奇妙な光景です。これで何を語りたいのかわかりません。でも、印象的なのです。

高倉健が遠いところまでわざわざキャンピングカーで旅することもそうです。

映画の中だけの印象だと遺骨になった妻に対する愛情というように受け取られますが、

小説の中で「長崎が遠くて良かったです」という台詞があります。まさに遠くだから良かったということだと思います。

刑務官一筋で実直だけの男が、遅くに知り合った歌手の女性と暮らし始める。

妻は自分からの自由を彼に与えようとして、故郷の海の散骨を依頼する。

旅の途中で知り合う様々な人々との出合いから新たな自由や開放感を感じ始める。

まさに二重の自由を感じるのに「長崎が遠くて良かった」のかもしれません。

ビートたけしは小説ではまじめな高校教師の時に卒業が危ない女子高生からハニートラップをかけられて退職に追い込まれる教師です。

その事件をきっかけに家庭が崩壊し、覚醒剤や犯罪に手を染めることになる役です。

だから、映画の中でも種田山頭火の句集の文庫本を離さないのです。種田山頭火の句もマイナーなものを選んで語ります。

文学が好きな相当な良い教師だったのだと思います。

映画の中では下関で逮捕された時に警官役の浅野忠信が元教師という設定をさっと否定してしまうので、ちょっと混乱させられます。

ここも監督ならではのしかけなのかもしれません。

ただ、映画の中で唯一気に入らないのは田中裕子の描き方です。

風鈴をつるしている窓辺に行って、風鈴に息を吹きかけます。

手で触って音を出す人はいても息をふきかけるような中年女性はいないでしょう。

これに象徴されるように純真無垢の女性として描かれていきます。

亡くなった後に、遺書を送り届けて自分の散骨を夫に頼む人です。

もう少し描き方があったのではないかと思っています。

映画のラストシーンで余貴美子さんに頼まれた娘のウェディングドレスの写真を佐藤浩市に届けるシーンがあります。

実直一筋の法律を守るだけの生き方をしてきた刑務官が、保険金詐欺の事実を知っていて、

退職願まで出して余貴美子と佐藤浩市をつなぐ伝書鳩になるのはどういう心の動きなんだろうと考えてしまいます。

ここも観客次第なのでしょうか。

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映画「あなたへ」を観てきました

2012-08-25 21:25:30 | 映画

映画「あなたへ」を観てきました。

2012年8月25日封切りということで、封切りの日に観に行くのは久しぶりのことです。

高倉健主演ということもあり、ハートウォームな仕上がりのロードムービーという前宣伝もあってのことです。

映画館に入ると、中年夫婦の数が今までになく多いことに驚きます。

みなさん夫婦愛をもう一度確認するためにご観覧なのかな?と思いました。

本日封切りと言うことであまり踏み込んだことは書けないなと思っています。

ストーリーをごくごくかいつまんで報告すると以下のようになると思います。

富山刑務所に勤めていた一人の男倉島英二(高倉健)が、数日前に最愛の妻(田中裕子)を癌で亡くします。

妻は男に二通の遺言状を託します。

一通は故郷に散骨してほしいことが書いてあり、もう一通は長崎県の平戸にある小さな漁港にある郵便局留となっています。

男は妻と一緒に楽しむはずだったハンドメイドのキャンピングカーで長崎の平戸を目指すことになります。

その旅は、富山から始まり、飛騨高山、京都、大阪、兵庫県朝来市にある天空の城竹田城趾、瀬戸内の光景、

関門海峡を見下ろす火の山、関門大橋を臨む門司港、そして長崎県平戸市まで続きます。

日本のきれいな情景をバックに様々な人物と出会っていきます。

同じくキャンピングカーで旅をしている曰く付きの杉野(ビートたけし)

各地を転々としながらイカ飯の実演販売をしている田宮(草剛)と南原(佐藤浩市)らと出合い、彼らの心の光と影に触れていきます。

そして、目的地について…ということになるかと思います。

感想的なことを言うと評価ということになってこれから観る人の妨害になるかもしれないので気をつけながら少しだけ語ります。

まず、第一印象は「高倉健さん年取ったな…」という印象です。御年80歳だから無理もありません。

同僚で家族付き合いをしている長塚京三さんと並ぶシーンでは、立っているだけの姿勢だけで14歳違いは否めないものがあります。

全体的に静的な映画なのですが、高倉健さんの動きが抑え気味で、

病気がちだった渥美清さんを思いやった往年の寅さんシリーズを思わせるような撮り方になっているのが気がかりでした。

そうは言っても高倉健さんよりさらに6歳上の大滝秀治さんがシャキッとされている姿は感動ものです。

原作では、たくさんの登場人物の隠れたエピソードがたくさん語られていて、

その人たちの人生を映画の中で描こうとするのは難しく、見ている側に想像させて語らせるような手法になっていると思われます。

私個人的にはイカ飯の実演販売をしている田宮の人生をもう少し観たかったように思います。

この人だけで映画ができそうな気がしました。

もう一つ漁港・薄香の町を歩いている時に偶然に見つけた写真館のシーンが好きです。

種田山頭火の句集が良い味をだしています。

言い忘れました。田中裕子演じる洋子は童謡歌手という設定で彼女が歌う宮沢賢治の「星めぐりの歌」も印象的です。

後日、もう一度細かい感想を提出します。(本当は言いたいことがいっぱいあります。)

 

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「サンザシの樹の下で」を観ました

2012-07-31 21:02:57 | 映画

最近、とみにブログの更新をしなくなっています。

映画を観ていないわけでもないのですが、感想をつぶやくには張り合いがないというか…なかなか気分が乗らなかったのです。

写真日記も反応もなく、まあいいかとパソコンの中に眠っている画像がたくさんあります。

でも、また始めてみるかということで久しぶりに映画の話をしようと思います。

WOWWOWが3チャンネルになってから、映画があまりに多くあふれていて、片っ端から観ている関係で感想も書くヒマがないほどです。

今回はちょっと気になった映画ということで「サンザシの樹の下で」という中国の映画を紹介します。

2010年制作で日本での公開は2011年になっています。

この映画は「初恋のきた道」のチャン・イーモウ監督が、文化大革命真っ只中の中国を舞台に描く切ないラブストーリーということになっています。

主演の女優は、今回の映画がデビューになったチョウ・ドンユィです。

舞台は文化大革命の嵐の吹き荒れる1970年代初頭の中国です。

農村から学べということで、都会の高校生は農村で住み込みの労働体験をさせられます。ジンチュウ(チョウ・ドンユィ)もそんな女子高生の1人です。

ジンチュウの家族は、父親が走資派というレッテルを貼られて、遠く労働学習と称した思想改造の弾圧を受けています。母親も走資派の妻と言うことで職場で労働教育という過酷な労働棚圧を受けています。

ジンチュウの派遣された村には伝説のサンザシの樹があります。その伝説とは、樹の下で亡くなった抗日戦争の兵士の血が染み込み、白い花が赤く咲くという、革命精神を象徴するものでした。

村長(リー・シュエチェン)の家で暮らすジンチュウは、年上の青年スン(ショーン・ドウ)と出会います。

ジンチュウは家族と離れて暮らす中、自分への好意を隠さず、何かと気に掛けてくれるスンに次第に恋心を抱いていきます。

でも、それは彼女にとって許されぬ恋でした。スンの父親は共産党の指導者です。反革命分子と見なされた自分とは相容れません。

このあたりはよくあるラブストーリーなのですが、文化大革命をバックに描きながらの展開なので、なかなか複雑な構成になっていると思います。

その中でチャン・イーモウ監督の描くプラトニック・ラブは胸キュンの描き方なのです。

反革命分子として迫害されている絶望的な状況にある一家を救う希望は、ジンチュウが学校に残り教師として採用されることでした。

少しでも革命精神に反するとみなされる行為は一家にとっては致命的です。そのためにもジンチュウは一生懸命に思想改造政策に取り組みます。

ジンチュウとスンの恋愛のスタイルがなかなかいいのです。

手もつなごうとしないジンチュウに対して川を渡るのを助けるために木ぎれを通して手をつなぎます。

川を渡ってから二人の手の距離がだんだん近くなって木ぎれを捨てて手をつなぐまでの映像だったり、人知られず密会を重ねる二人の距離感だったり

憎いまでの二人の心の機微を描いていきます。

母親に見つかってしまい、無理やり引き離される時の足の包帯を巻き替えてあげるシーンは唯一のラブシーンかもしれません。

いろいろあって再開してからの二人は、川をはさんで抱擁するシーンは何とも切ないものです。

これ以上書くと全部ストーリーを語ってしまうのでここらへんで。

非常によくできた映画だと思います。




 

 

 

 

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DVD『毎日かあさん』

2011-10-02 21:41:29 | 映画

今頃になって『毎日かあさん』ですか?とつっこまれそうなくらい映画館に行っていません。

いつものTSUTAYAに行くと新作1週間で並んでいたので、借りてみることにしました。

西原作品は、映画になったものはわりとよく見ていたのですが、

今回は子育て支援のコーナーにポスターが貼ってあったので

仕事柄、少し気が引けていました。

お気楽に観ることができるだろうからと、お気楽にDVDにセットしたら、確かに笑えるのですが、いろいろ気になることがありました。

原作は、毎日新聞に連載されているそうです。

原作の漫画はどうも好きになるようなタッチではないので、読んだことはないのですが、DVDを観た後ではこれは見なければいけない気になりました。

映画のストーリーはアルコール依存症の夫を支える家族の物語になっているんだろうけど、私はそういうとらえ方ができませんでした。

『酔いがさめたら、うちへ帰ろう。』と話は同じで、、あちらは元夫の鴨志田氏による原作で、視点が異なります。

私は子どもたちを取り巻く状況ばかりが気になりました。

映画はいきなり、朝のシーンからスタートします。

漫画家の西原恵理子(小泉今日子)は、仕事場の机で原稿によだれを垂らして眠っていたところを、

高知からサポートにいついてもらっている母親(正司照枝)に起こされます。

その勢いで子どもたちを起こします。

4歳のふみは「おしっこがもれちゃう」ということで慌ててトイレに連れて行きます。

6歳(年長)のブンジがいません。ブンジはファンヒーターの前にいます。見るとズボンがビショビショ。

ブンジの言うには「このストーブ不思議なんだよ。あたればあたるほど濡れてきちゃうんだよ」

自分で着替えたブンジに「自分で着替えられて偉いね」とほめる。ほめて育てる教育方針だそうだ。

それに対してブンジが「お母さん、いつもほめてばっかりじゃダメなんだよ」「おまえを叱ってたらキリがない。お母さんは自分のために叱らないの」

ブンジとの娘フミを保育園に送り届けるのが最初の仕事。

ママ友でもある麦田さん(鈴木砂羽)が5人の息子たちを体育座りさせ点呼をしたりしています。

体育座りは足をシャツの中に入れるのをルールにしているために麦田さんの家の子の上着は伸び報第です。

天使の服というより、貧乏くさいそうです。

子どもを迎えに行くと、泥だらけの水たまりで寝転んで遊んでいるような子ども集団です。

そんな保育園を後にすると、締め切りに追われる人気漫画家は休む暇もなく仕事開始。

優秀なアシスタントの愛ちゃん(田畑智子)と共に夜遅くまで働いています。

仕事が終わると、お酒を飲みたいわけですが、子どもたちは母を離してくれません。

子どもたちに読み聞かせをすることは欠かしません。

子どもたちに絵本(はらぺこあおむし、ぐりとぐら)を読み聞かせながら片手にはいいちこのグラスを持っています。

ブンジの行動が気になって仕方ありません。

先の朝のすぐわかるような嘘をつく、保育園での多動ぶりも気になります。

トイレに水着で入って、ウォッシュレットで遊んで怒られてしまいます。

ごはんの間もなかなか集中することができません。

母親が父親と知り合ったバンコクで虫を食べた話をしたら、チョウチョを捕まえてジュースの中に入れて“蝶汁”だと飲みそうになって止められます。

虫は生で食べられないと知ると、たくさんのミミズをバーベQの鉄板の上に撒いて焼こうとします。

父親に「海の水はどこから来るの?」と聞かれて「いっしょに釣りをした川の水も海に流れてきているんだ。つながっているんだ」と聞いたのを覚えていて

アル中で入院している父親に会いたいと泣く妹を連れて父親に会いに行こうとします。

でも、川にビニールプールを浮かべてそのまま流れて行こうとします。

人の話を鵜呑みにしてしまうことや、行動の特徴からすると、配慮が必要な子どもに見えてきます。

それも、母親が不規則な生活をしている。父親がアル中で家の中で暴れる。

という状態を見ると先天的なものなのか家族の中での問題なのか少し考えてしまいます。

とにかく子どもたちの状態がはちゃめちゃです。

それを全く気にしない親たちも笑えるけど気になります。

見る前と見た後では評価が変わる作品だと思います。

子どもたちの行動をギャグとして笑い飛ばす見方もあるかと思いますが、最近の教育事情からは笑えない一面の方が強いと思います。

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『原爆の子』を観ました。

2011-08-15 18:00:43 | 映画
朝、何気なくテレビを見ていると、WOWOWで『原爆の子』をやっていました。

大学の頃から何度か見たことのある作品です。

福島の原発事故の後だし、先日見た第5福竜丸と併せてなかなかシビアーな作品鑑賞になりました。

監督は新藤兼人さん、主演は音羽信子、周囲の役者たちは細川ちか子、清水将夫、滝沢修、北林谷栄、小夜福子、宇野重吉などの民芸の人々が出演しています。

今から考えると想像もつかないそうそうたるメンバーです。

調べて見ると、1952年8月6日公開だそうです。

原爆が投下されてわずか7年の公開です。

内容的にも非常によくできた社会的な映画になっています。

映画が娯楽の世界だけでなく、人々の心を揺れ動かしているものになっている時代なんだと思いました。

簡単にストーリーを紹介すると…

孝子(音羽信子)は島の小学校の教師をしています。夏休みを利用して、広島に帰ることにします。

船がだんだん広島に近づくにつれて、広島の街そのものは復興し始めています。

孝子はかつての幼稚園の同僚の夏江の家に泊めてもらうことにしています。

孝子の両親と妹は原爆で死亡しています。

夏江は結婚はしていますが、被爆の後遺症で、妊娠できない体になっています。

それでも、助産婦として他人の出産をお手伝いしています。

夏江からかつての教え子が3人だけ消息がわかったことを聞き、尋ねていくことにします。

映画も被爆から7年の設定にしています。

三平は、日頃は靴磨きの仕事をして家計を助けています。

孝子が尋ねたちょうどその日、2,3日前から歯茎から血を流していた三平の父親が亡くなった時でした。

敏子は原爆症で寿命もあとわずかという状態で寝ていました。

孤児の彼女は教会に引き取られて看護されていました。

神に原爆で亡くなられた全ての方に祈りをささげると明るい顔をして生きていました。

平太は橋の上から飛び降りるほどの元気さで夏休みを過ごしていました。

親を失って兄や姉の手で養育されていましたが、一家は明るくまじめに生き抜いています。

子どもたちを尋ねて行くうちに原爆ドームの橋のたもとで、物乞いをしている老人に出会います。

見ると亡き父母の下で働いていた岩吉です。息子夫婦を失い、老衰し、目もほとんど見えなくなっています。

孫の太郎を戦災孤児施設に預けて自分は掘っ立て小屋で暮らしています。

その掘っ立て小屋はなんと城の石垣と川の間に立っています。

1952年当時はまだこういう状況だったんだとそに事実に驚いてしまいます。

孝子は、岩吉と孫の太郎を島に連れて帰ろうとしますが、岩吉は納得しません。

何とか太郎だけでも連れて帰ろうとした時に、思わぬ事故で岩吉は亡くなってしまいます。

映画は孝子の目線を追いながら、広島の置かれている状況をリアルな目線で追っていきます。

孝子自身はヒューマニズムのかたまりのような人で、この人にリアリティーはないのですが、非常にすぐれた作品だと思います。

日本の歴史を語るのに外すことのできない映画だと思いました。

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映画「阪急電車」観てきました。

2011-06-19 20:40:56 | 映画

最近観たい映画が全く来ません。

土曜日、日曜日がなぜか様々な会議が入ってくるということもあって映画館からだんだん縁遠くなってしまいます。

「マイバックページ」や「東京公園」が実は観たいのですが、広島までしか来ていないようです。

広島までわざわざ映画を観に行くほど、時間の余裕とスタミナはないものですから、ついついDVDということになってしまいます。

そのDVDもなかなかいいものに会えない。

そこで今回は「阪急電車」を観に行ったということです。

この映画は原作が「阪急電車」有川浩著・幻冬舎文庫がけっこうお気に入りで映画化を楽しみにしていました。

余談ですが、この本の作者が女性だということを最近知りました。

"ありかわひろし"なのでてっきり中年男性だと思い込んでいました。

ところが"ありかわひろ"と読むそうで、れっきとした女性だそうです。

映画の宣伝だと中谷美紀の白いドレス姿が何度も出てきます。

これだけでも観る価値はあるというものです。

映画のできですが、なかなかいい映画でした。ハートウォームな仕上がりで十分楽しむことができます。

原作を読んでいたのでついつい映画と比べてしまいますが、原作を踏まえていながら別の作品に仕上がっていることに満足してしまいます。

映画というフレームの中で表現するといことで、省略することと焦点化していくシーンがいい感じで入ってきます。

それにしても、中谷美紀、宮本信子、南果歩、戸田恵梨香はそれぞれ小気味良いほど見事な演技でした。

中谷美紀の結婚式での招かれざる客のシーンは彼女でなくては演じきれないと思います。

捨てられた男と、会社の後輩の結婚式に白いドレスを着て参加して堂々と座っている演技は神々しいほどです。

人目もあり、プライドもあるがゆえにそういう場には誰も出る人はいないだろうと思われる場面です。

自分でも愚かしく哀しくなるということはわかっていながら、堂々と白いドレスで座っている女性というのはこういうことなんだと思わせるような女性を演じきっています。

その服装のままで電車に乗りこみ、「討ち入りは成功したの?」と宮本信子から声をかけられ、泣きながら話始める。

その泣く演技がまたいいのです。

これだけ感情を殺しながら、観ているものを引きつける演技は中谷美紀ならではの演技だと思います。

やさしく声をかける宮本信子が上品で言い回しが何ともいいのです。

そして、「そういうあなたのことが好きよ。でも気が済んだ時には仕事をやめなさい。それがあなたのためよ」と言います。

「恨み続けて復讐し続けるのはあなたのためにならないよ」と相手を認めながら忠告するシーンもまたいいのです。

こういう話し方ができるといいですね。

この人の自然な演技で救われている感じがします。

孫役で出ている芦田愛菜ちゃんがまた良い演技をするのです。

勧められて、途中下車したした駅のスーパーで全部服を買い換えて、討ち入りの衣装に向かって「ご苦労さん」と捨ててさっぱりした顔をする中谷美紀も小気味良いのです。

DVで悩む若い女性で戸田恵梨香が出てきます。

ホームで彼氏に突き飛ばされ倒れ込んだ戸田恵梨香に宮本信子が絆創膏を貼りながら「くだらない男ね。やめといた方がいいと思う」と言い放ちます。

傍で泣いている孫に向かって「泣くことは悪くありません。でも自分の意志で涙を止められる女になりなさい」と聞こえるように言います。

このシーンもなかなかいいシーンです。

騒々しいオバサン軍団に引き回される南果歩もなかなか内面的な演技が光っています。

もう二組カップルが出てきます。

この二組もハートウォームな仕上がりに一役買っています。

短い短いロードムービーの感じに仕上がっています。

私としてはもう一場面、3年付き合って結婚も考えていた彼氏から突然別れを告げられた中谷美紀が群衆の中で立ちすくむ冒頭のシーンが好きです。

人はそれぞれ皆

いろんなやりきれない気持ちを抱えて生きている。

死ぬほどつらいわけでもないけれども

どうにもなならない思いを抱えていきている。

そして、その気持ちは誰にも言えないのだ。

この映画はなかなか良い映画だと思います。

まだ始まったばかりなのでぜひ観に行くことをお勧めします。

コメント (1)
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