パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

お話し

2013-01-30 01:54:11 | Weblog
 どうしても書き込みが長過ぎくなってしまうので、短めに。

 「春闘」がはじまったそうで、NHKニュース(多分、テレ朝をはじめ、どの民放ニュースも同じだろうが)は、連合と経団連の交渉が始まったことを、報じていたが、連合曰く「デフレ脱却のためにも賃上げを」に対し、経団連曰く「いったん賃上げすると下げられないから、できる企業はボーナスで対処したい」。

 どちらの立場も私には関係ないのだが、「デフレ脱却のために賃上げを」というのは、共産党も、社民党も言っていたが、ぎりぎりかつかつで生活しているわけではない、既得権益を現に保有し、そのうま味を享受している正社員の給料が少し上がったところで、そのお金は「将来のため」に貯蓄されるか、ボーナスが増えても、ローン返済に回り、消費に回らないから、デフレ脱却なんてできるわけがないじゃないか。

 と、ぶつぶつ文句を言いながら見ていると、ニュースはその次に、65歳以上の社員が、退職せず、働きたいと希望した場合は、企業はそれを受け入れなければならないという法律ができるという話題に変わった。

 そして、そんな立場になるであろう、一人のベテラン技師が、永続勤務を申し出て、東北の被災地で電話線かなにかの補修作業を若手に教えている。

 教えられていた若手技師は「ありがたいです。勉強になります」と言っていたが、こんなシチュエーションを見て「いい話だなあ」と思う人は少なからずいると思うし、それにケチを付けるつもりもないけれど、こんな話で自分を慰めている限りは、それは「お話」で終わるよ、と言いたい。

 もちろん、それは最初から「お話し」なので、問題はそれに気づくこと、そして、そこから抜け出すことなのだ。