パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

刺身に胡麻だれ

2011-10-05 10:23:34 | Weblog
 昔,「庖丁人味平」で、日本料理が停滞しているのは、あまりにも醤油が便利なためだ、という記述があって、なるほど、そんなものかなあと思ったことがあった。

 そんな「思い」が頭の頭にあったせいか、私は元来「お刺身」が、大好きなのだが、段々食しないようになっていた。

 金原亭馬生(志ん朝の兄)が、刺身と酒しか食せず、あっさり早死したことも、影響していたかもしれない。

 ともかく、お刺身は、「飲み会」かなにかで口に入れる以外で、食べることは数年、絶えてなかった。

 でも、やっぱり食べたい。

 ということで、先日、カツオの刺身用の切り身が半額セールされていたので、それを購入、たっぷりの大根おろしと、人参とタマネギのスライス、それにこれまたたっぷり以上のショウガを、中華ごまのドレッシングで食した。

 中華ごまの瓶には、サラダの他、冷やし中華,餃子のたれ,焼き肉、冷や奴等幅広いメニューにお使えいただきますと書いてあったが、刺身は推薦されていなかった。

 でも、カツオだったらいいだろう。

 なんか,そんな感じがしたのだが、食べてびっくり、うまい!

 一応、納豆用のたれを一部、つけてもみたのだが、「中華ごま」のほうが断然うまい。

 まあ、大根おろしをはじめ、半ば「お刺身サラダ」という感じではあったのだが、ちょっと話がそれる、というか、本当はこっちの方が言いたかったのだが、なんでもかんでも「日本万歳」の風潮は、本当にいい加減にしてくれと言いたい。

 昨日は昨日で、日本の和服の「着流し」や「浴衣」を世界に広めたいとか言っているやつがいて、あきれた。

 どんなセンスをしているのだろう。

 「着流し」も「浴衣」もアンチフォーマルな装いであって、着ていい場所は基本的に限られている。

 そんなことも知らずに、「がんばれ日本」とか、「絆」とか言っている限り、日本の復興はないんだよ、と言いたい。

 そんな台詞が聞かれなくなったとき、はじめて復興したと言えるはず。