パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

古館いわく

2011-06-03 22:34:05 | Weblog
 世間は、鳩山前首相の「菅首相はペテン師」発言で揺れておりますが、実は、その最中、民主党内閣は大変に重要な数字を発表しております。世間から、隠す目的ではないかとも疑われるのであります」と、ニュース23で古館がのたまうので、民主党が隠したい数字とは、どんな数字かと思って見ていると、それは、例のマニフェストにあった「最低保障年金」についてで、民主党は、政権について以来、このマニフェストを捨てておらず、ずっと検討してきたが、非民主党員である与謝野が主張している「税制と社会保障の一体改革」構想に基づき、消費税を10%にあげても、小沢一郎の言っていた、年収1000万円以上の人は年金をカット、もしくは減額するという基本姿勢も実現は難しく、「年収680万円以上」にカットラインを下げざるを得ないというのだ。

 民主党が隠していると、古館の言う、その数字とは、「680万円」だった。

 私は、はっきり言って、「最低保障年金7万円」を期待して、民主党に票を入れたのだった。

 そういう低所得者はきっと多いと思うのだが、古館いわく「年収680万円以上の人は、民主党に裏切られたことになる」という。

 それはそうかもしれないが、問題は低所得者なんだよ。

 低所得者は、能力不足の野生動物が死ぬように、死ねばいい、というのだったら、問題は簡単だが、そうではないのだ。

 人間の場合、低所得者にも、生きる権利があるし、そのように昔から人間の社会はできている。

 身障者に生きる権利があるのと同じだ。

 ちがうか? 古館! 

 と腹立たしく思いながら見ていると、古館は、話題を、「財源」にずらして、脇に控える解説者に話をふった。

 「そもそも、マニフェスト自体、無理だったってことですよね。それを隠そうとしている。民主党は、小沢一郎の発言にいまだに縛られていると思わざるを得ません」と。

 解説者も、「その通り」とうなずいていたが、バカヤロー。

 そもそも、日本では国民年金を25年間払い続けないと、無年金になってしまう。

 私が被雇用者だった期間は、約10年だったが、この間、私は、厚生年金とともに、国民年金を払っていたのだった。

 このことは、ついこの間、社会保険事務所に行って、はじめてわかったのだった。

 私は国民年金掛け金を一度も払ったことがないと思っていたのだが、そうではなかったのだ。

 それはともかく、社会保障では評判の悪いアメリカだったらどうなるかというと、10年払っていれば、月12万円もらえるんだそうだ。

 イギリスは、たしか、11年だったと思うが、北欧や、ドイツ、フランスの大陸ヨーロッパの場合は、10年よりもっとずっと短い。

 韓国も同じ。

 一方、日本では、25年間払い続けて、たったの月6万円強。

 それをわかって、言ってんのか!

 バカ古館にバカ解説者!

 最低25年間というのは、国際的にあまりに突出して長いので、最低10年にするよう、厚労省で検討中と報道されたのは、たしか、今年の4月だったが、残念ながら、それはベタ記事でしかなかった。

 バカマスコミより、役人、政治家の方がずっと勉強してるんだよ!

 バカ古館とバカ解説者は、続いて、日本では財政赤字が深刻で、万が一の事態が生じると、国債の価格が暴落しかねず、それだけは避けねばならないとかなんとか、野田財務大臣と同じことを言っていたが、そんなことは、財政赤字が百兆円になったあたりから、延々と言われ続けている。

 もしかしたら、500兆円あたりで日本国債が暴落していれば、その時点で円安が進行し、あっさり景気も回復していたかもしれない。

 って、わからないけど……財政赤字が百兆円か二百兆円あたりになった時から「これ以上は無理」と財務省(当時大蔵省)が言い続けてきたことは確かだ。

 じゃあ、財源問題は無問題かというと、私が思うに、日々の生活に関わる、最低保障年金については、「無問題」だと思う。

 クーポン券にしてしまえばいいのだから。

 あるいは、地域通貨と言ってもいいのかもしれない。

 いや、国が通貨を発行すればいいのだ、と言っている人は、マスコミは無視するが、民主党にも、自民党にもいる。

 「日銀による、国債引き受け」とか、表現は異なるが。

 話はもどるが、消費税は、社会保障の目的税として、15パーセントくらいにしてもいいと、私は思っている。

 その代わり、食料品等の「生活品」は消費税ゼロにするのだ。

 どこの国でもやっていることだが、マスコミはそのことにあまり触れない。

 触れないこともないが、「これでいくべき」とは言わない。

 常々、なんでかな、と思っていたが、今日のバカ古館とバカ解説者の発言でわかった。

 貧乏人に格別の配慮をほどこすことは、日本社会の「公平性の原則」に反するのだ。

 厚生省の役人の言葉で言えば、日本の福祉の原則は、「救貧ではなく、防貧」、すなわち、「貧乏人を救うのではなく、貧乏人を出さないこと」にある。

 バカ古館とバカ解説者は、この原則に則っているのだ。

 まあ、彼らにしてみれば、「救貧なんてしたら、財源がもたない」とか思っているのだろう。

 それはさて、バカ古館とバカ解説者は、菅が言う「より若い人」は誰かという話になって、野田財務大臣あたりではないかと、菅の心中お忖度していたが、こ、これだけは、勘弁してよ~と言いたい。

 誰が見ても、野田が財務官僚に丸め込まれていることは明らかなのに~。

 バカ古館とバカ解説者は、もはや、「明き盲」と罵倒するしかない。


「当たらない」という予想が当たらなかったら、その予想は当たったことになるのか?

2011-06-03 01:27:05 | Weblog
 菅直人続投決定。

 民主党の議員総会開始直前に、「菅首相、事実上、辞意を表明」とテレビ画面に字幕ニュースが流れたが、が、その後の菅の議員を前に行ったスピーチを聞いた限り、どこが辞意表明なのかわからなかった。

 誰もがそう思っただろうが、スピーチが終わった直後、鳩山が真っ先に手を上げ、「私は、菅首相のお話を聞いて、震災復興のめどが立ったらお辞めになる、と私は解釈しました」とかなんとか、言った。

 「えええええええ?」と思ったが、これで、菅直人続投の「流れ」は決定。

 しかも、岡田幹事長が、「菅首相は、辞めるとは一言も言っていない」と、駄目押しした。

 菅と鳩山は、「当分、同床異夢でオーケー」と話を決めたのか?

 そこまではしていないと思うが、鳩山は、「民主党はオレのもの」という意識が極めて強いらしい。

 だから、分裂だけは避けたいと。

 一方、菅直人は、どうすれば自分が首相の座にとどまることができるのか、「コツ」をつかんだかのようで、いずれにせよ、最悪である。

 救いは、私の予想は「当たらない」ということだが、しかし、「当たらない」という予想自体が、当たらなかったら、どうなるか。

 菅直人は、当分、首相のまま安泰ということになるのか。

 「当たらない」という予想自体が、当たらなかったら、そうなる。

 それはともかく、ニュースの後のNHK「クローズアップ現代」で、「幸福とは何か」をとりあげ、西欧的近代の掲げた「自己実現」ではなく、社会や家族との「絆」を重視すべきだと、言っていたが、これは、事実上「良きデフレ」論である。

 デフレからの脱却をあきらめ、デフレと共存しようというわけだ。

 どうなっても知らんぞ。

 後ひとつ、気になったことがある。

 菅が、「私の後は、若い人に」とか、えっらそうにほざいていたことだ。

 決して、若ければいい、ってものではない。

 まったく、菅てやつは、「知」の使いどころを知らないというか、それが最大の欠点だろう。

 結局、「バカ」ってことか。

 なんか、文章を長くする「コツ」をつかんだみたいな文章で、申し訳ない。