パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

震災後に思う、「貧乏は正しい」

2011-03-26 18:55:40 | Weblog
 昨日、NHKの経済番組に孫正義が出ていて、現今の福島原発問題に関連して、他の出席者がみな「希望的観測」すなわち「願望」を語っていたのに対し、「今後、さらなる被害が報道された場合、日本は崩壊せざるを得ない」と「最悪の事態」を想定して言っていた。

 さすが、在日。

 いや、別に、孫が「在日」だから、心の底で日本の崩壊を望んでいるというのではなく、島国の日本からは慣れることが出来ない日本人よりも、より客観的に、「最悪」のことを考えることが出来るのだ。

 「島国」なんで、しょうがないということもあるが、マスコミはみな「がんばれ、日本!」とか、「一つになろう」とか言っているが、言ってる人は、自分が同じことを言い続けていることに気づいているのだろうか?

 「未曾有の大地震」のずっと前から、バカの一つ覚えのごとく。

 言っている人は、たぶん、「今度こそ本当に、本気で一つにならないとダメだ」という思いを込めて、よりいっそう声高に言っているのだろうが…それって、言っている人の「信念」に過ぎないのだよな。

 それにしても、かつてイザヤ・ベンダサンは、日本人とは日本教徒であると言ったのだったが、本当に日本人は日本教の信者なんだな、と感じることしきりな毎日だ。

 しかし、日本教の信者ではない日本人もいることを忘れないでほしい。

 昨日は、久しぶりに「朝生」を見たが、同番組に出ていた池田信夫氏が、翌日の(ということは今日の)ブログで、福島、宮城、岩手の各県を被災地復興特区とし、ベーシックインカムをはじめとする諸施策を大胆に行えと書いていた。

 私も賛成だ。

 だったら、番組中に言えよ、と言いたいが、それはさて、今回の津波にも耐え得るような堤防を作り、その前提で、従来の市街区を「復興」させることに意味はない。

 むしろ、「特区」をつくって、一から別の「街」をつくるしかないだろう。

 それにしても、福島原発はこの後、どうなってしまうのか。

 一進一退を繰り返しているということは、「客観的」に見れば、「悪化は防いでいる」と解釈できるので、「このまま」は、「このまま」にあらず、「このまま」であるかぎり、事態を「悪化」ではなく、「このまま」におさえている「防衛手段」が功を奏する時がいずれ訪れ、おさまるだろうと希望的に思っているのだが。

 近所のスーパーで、茨城産のほうれん草が「三束百円」で投げ売りされていた。

 けっこう売れていたみたいだが、もちろん、私もゲット。

 「貧乏は正しい」は、こういうことでもあるのだ。