パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

喫煙はダメでも、○イプは……

2008-08-01 21:45:42 | Weblog
 飲酒や喫煙は駄目でレイプはOKなのか、と言われても仕方がない桐生高校の甲子園大会出場決定。

 未成年の喫煙や飲酒は、まあ、好ましくはないけれど、犯罪ではない。被害者はいないわけだから。(未成年とわかっていて、酒煙草を販売したら、故意に未成年を不良に導いたとか言って、犯罪になるのかもしれないが)一方レイプは、被害者がいるわけで、明らかに犯罪である。福島瑞穂は何してるんだ。こういう時、上野千鶴子は決して出てこない。

 もちろん、連帯責任というものをどう考えるかという問題はあるけれど、従来、喫煙や飲酒が発覚して連帯責任をとわれ、出場辞退にいたったという事実がある以上、「強姦事件」を起こして、連帯責任はなしというのは理屈にあっていない。

 たぶん、喫煙や飲酒で連帯責任をとわれるのは納得がいかないという気持ちが、底流として関係者の間にあってこうなったのだろうが、被害者の有無という点で、問題がまったく異なる。

 ところが、桐生高校の校長は、記者会見で、無神経にも、「大会に出たい」と言い放った。

 なんてバカなんだろう。

 この校長が、自校の出場の是非を決定する権利を持っているのなら、話は別だ。

 「被害者の方には深く謝罪するが、問題を起こした生徒はレギュラー部員ではなく、夢の甲子園大会出場を断念させるには忍びない」って言えばいい。(今、書いてみて、こういう言い方は普通だったらできないなーと思ったが)

 ところが、大会出場の是非を決めるのは高野連だというじゃないか。

 だとしたら、校長が「出たい」なんて言うのは、まさに言わずもがな。蛇足以前の話だ。「高野連の決定にしたがいます」としか言いようがないのに、「出たいです」だなんて、まるで小学生のガキだ。

 高野連の幹部も、「これじゃあ、出場を許可するにしても、校長の発言を受け入れた形になってしまうではないか」と激怒したんじゃないかと思ったが、高野連も桐生高校の校長と同じくらいバカだったみたいで、あっさりと、「許可します」と言った上、連帯責任を問う場合のメドとして、「五人」という数字を上げたんだそうだ。

 今回の事件に当てはめれば、野球部員が五人で少女を襲ったらアウトってわけだ。

 じゃあ、野球部員が五人で少女を襲ったら、野球部の責任 三人だったら野球部の責任とは言えないというのか? 多分、高野連の会長の念頭にあるのは、飲酒、喫煙といった「不祥事」なんだろうが、今回の事件は「強姦」なんだ。それも黒覆面を用意して襲ったという、悪質な事件だ。

 そもそも、聞いた話だが、高野連の憲章に「連帯責任」の項目があるんだそうだ。だったら、この項目を見直しますと言えばいい。「五人以上が関わった場合、連帯責任とする」と。

 しかし、その場合も、「今回の事件は憲章に沿って処分します」と言わなければならない。

 なぜ、ここまで日本の統治階級は無能ぞろいなのだろう。