パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

買ったか、買わされたか

2006-08-09 22:35:01 | Weblog
 今日、ボーダフォンのワンセグ機能とやら付きケータイを買った。3000円。クーラーの室内機を19800円で買った同じサトームセンだ。秋葉原では、最高値が15000円、次が8000円、そして5000円といった感じで、3000円はダントツに安い。5000円のお店で、「安いでしょう。もっと安いお店ありますか」と店員に言われて、「3000円があったよ」と言ったらちょっとびっくりしていた。ちなみに、価格ドットコムで調べたら、最安が9500円だった。価格ドットコムもあまり当てにならない。

 金を払う前に、ボーダフォンのサーバーとの接続設定に30分ほど時間がかかるということで、時間潰しにふらふら歩いているうち、秋葉原名物の、TVで有名になった……あれはなんて言うのだろう、立て板に水の弁説で商品を売っているおじさんの前でふと足が止まった。私が使っているドイツ製の靴の下敷きを売っているのだ。これは、本当に抜群に、掛け値なしに良い。私は5、6年使っているが、その間、延べにしたらものすごい圧力がかかっているはずだが、まったく形が崩れていないのだ。
 そんなことで、ちょっと嬉しくなって、「これいいよね。オレも使っているよ」と軽口を叩いたら、あちゃー、捕まってしまった。
 「あんた、いい靴はいているのに、汚れてるね。私がきれいにしてあげよう。もちろん、タダだよ」と言い出した。捕まってはかなわぬと、「いや、いいですよ」と断ったが、「何言ってるの、タダだよ。タダ」と言葉巧みに誘われて、つい靴を脱いでしまった。売り物の下敷きは現に使っているわけだし、買わなければならない理由は無い。きれいにだけしてもらって、礼を言ってさよならしようと。すると、おじさんは、まず、同じくドイツ製だという防水剤をシュッシュッと吹き掛け、それに、これもドイツ製の靴油を塗った。そして、その後、水をバシャッと私の靴にかけた。水はきれいに弾けている。うん、これは凄い。靴、靴関連商品については、ドイツにかなう国は無い。かの道化者、ティル・オイレン・シュピーゲルも遍歴の手始めは靴屋奉公だったし。
 おっと、思わず雑学知識が……というわけで、露天商売というと際物イメージがあるが、確かに商品は良さそうだと、なんとなく気持ちがあっちゃって、「ぼくの靴、どこのだかわかる?」と聞いた。すると、おやじは、「わからないね。実は靴をひっくり返しながら、どこのだろうと思っていたんだ。どこの?」と言う。「ロシア製なんだ。珍しいでしょ」「ほー、ロシア製。オレも大概の靴はわかるはずだが、ロシアとは思わなかったな」「とてもいいんだ」「そうでしょ。靴だけは、日本のものを買っちゃだめだね。本場のヨーロッパじゃ無いと」などと、会話が弾んでしまった。ああああ~、ここに及んで何も買わずに「じゃあね」する勇気は私には無かった。防水スプレー、2000円也、お買い上げ。
 本当にうまいなあ。脱帽だ。

 で、ボーダフォンだが、今回、早々と電話を解約してしまったため、引越し中に不都合が頻発して、「ケータイがあればなー」と感じること頻りだったことと、新宿にTVを捨ててきてしまったので、なんか寂しく、特に今夜はオシムジャパンの試合があるしと思って、まあ、この際、3000円だしと思って買ったのだったが、はっきり言いましょう! TVは駄目! 映りが悪いわけでは無いが画面が小さいし、液晶なので、運動選手の動きについて行けない。日本が2点目を上げた時点で切ってしまった。韓国で数年前に大ブレークしたそうだが、その理由が「TVを見れる」だったら、センス悪いぞ、朝鮮人! そもそも、今現在、家電売り場で花々しくデモンストレーションしている性能アップした薄型TVでも駄目と思ってしまうほどだから、最初から気づくべきだった。でも、いいか。「電話」が、こなすべき主な機能なんだし、3000円だし(笑)。