活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

介護報酬3%上げ  急がれる処遇改善

2008-11-05 20:53:30 | Weblog
09年4月から介護報酬を3%引上げることを政府・与党が決定した。

00年に介護保険制度がスタートしたが、過去2回報酬が改定されている。いずれもマイナス改定だった。

このため介護労働者の賃金は据え置かれたり、下がったりと長期間の低迷を余儀なくされていた。

労働が過酷の割に、他の業種に比べ賃金への見返りもなかったため、これを嫌気して職を離れる労働者も後を絶たなかった。

介護報酬が低い故の低賃金か、あるいは事業者が労働分配率の底上げを図らなかったのかは意見の分かれるところであるが、世間一般の見方は両方が介在しているように思っている。

この業界においても、儲け本位の事業者が雨後のタケノコの如く乱立した。代表例はコムスンを始めとする大手といわれる事業者が、不正請求に手を染めていたこともあった。業界全体のモラル低下もみられ、国民からひんしゅくを買った時期もあった。

数年前から業界の苦しい立場に理解を示す、民意にも押されこんかい報酬アップが決定されたが、肝心の労働者の給料に反映されなければ、改定した意味はなくなってしまう。実現されなければ、業界が報酬アップ目的のウソの宣伝を垂れ流していたこととなる。

業界は声をからして「人手不足」を訴えていた。報酬アップは賃金アップに繋がらなければいけない。どのような処遇をするのか「正念場」を迎えたといえる。

事業者だけが潤うことのないよう、注意深く監視することが求められる。報酬アップは我々の納める介護保険料アップに結び付くからである。もし、労働者の賃金底上げがなかったら、介護報酬はすぐさま元に戻すべきだ。

無責任銀行に追い銭 金融法案

2008-11-02 23:33:30 | Weblog
金融法案、農林中金などの扱い焦点に 修正で自・民協議(共同通信) - goo ニュース

農林中金と新銀行東京の両金融機関は、いずれも放漫な経営により、こんかいの事態を招いたものである。

農林中金はJAの余剰資金を利用して、国内トップクラスの機関投資家になった。米国発の金融危機による、証券化商品の価格下落という「毒汁」を飲まされ、急速に資産状況が悪化しているようだ。

農水省官僚の天下りを許したため、モラルハザードも起きている。内容が芳しくないのに、理事長をはじめとした天下り官僚たちが、非常識な高額報酬もせしめていた。

一方、経営再建中の石原銀行といわれる新銀行東京については、いつも疑惑が絶えない。石原都知事の元公設秘書の都議が、会社社長から依頼を受け口利きした。このほか相当数の、口利きをしていたことも分かった。

献金してくれた企業に見返りとして融資させ、それに報いていた。多数の都議がこのように口利きしていた疑惑がある。最近では元行員が不正融資したとして、逮捕され、混乱は収まる気配がない。無理なノルマばかりを課していたことから、ずさんな審査と見通しの甘さでつまずいたものである。これこそ無責任銀行の典型である。責任のなすりあいも続いている。

石原都知事「肝いり」で、設立されているため、公的資金投入して、特別扱いする必要はない。他行とは性格を異にしているからである。不健全行への延命策は世論の支持は得られまい。

両金融機関に対し政府・与党は、甘い審査で経営責任を問わずに、公的資金を投入しようとしている。民主党は妥協してはいけない。税金が無駄使いされることが明白だからである。