また札幌のベーヤンから、ショートメールが来ていた。
いつものように、築港ホテルのレストランで昼飯のお誘いだ。
船や車の整備工場が建てられている一角に強引に割り込んできた築港のホテルは、経営破綻した大型量販店を足下にかかえ、その後これを引き継いだ量販店もお荷物とみえて経営意欲がなく、人出もなく、どこかへ売却しようと画策している空気が漂っている。
そんな一角の倦怠感タップリのホテルは、ベーヤンの情事だから調度よいのか・・・。
また、不倫情事でお泊まりかい!?。
ベーヤン「仕事!!」
じゃあ仕事と不倫だねー(笑)。
ベーヤン「否定はしない・・・」
でっ、今度はどんな女?。
ベーヤン「まあ情報システムのプログラマーかな」
少し背が高くて、ロングの髪で、スレンダーなんだ。
ベーヤン「うん、30は過ぎているけど格好はいいよ」
ああっ、よくいるタイプね。女も30すぎると仕事や社会の物事がわかってくるから、つきあいやすいわけだ。
ベーヤン「そういう女って自分に自信はあるけど、意識は欲求不満なんだよ、そろそろ身を固めたい願望があるんじゃないのぉー?」
あっ、それでベーヤンは、独身という触れ込みで誘惑するんだ。
ベーヤン「所帯持だと言うこともある。女にとってみれば、どうせ奥さんにあきているから、もぎとったろと思うんじゃない。そこがこちらの付け目だよ」
でもさあ、ベーヤンが口説く女ってみんな30をすぎているよね。
ベーヤン「つまり、ようやく社会で揉まれて大人の意識にたどり着いた女達だよ。今は、十代のガキ意識がそのままスライドしてくるから二十代といったって頭はガキだよね。だから自分は可愛いなんて勘違いしているのばかり。例えばインスタグラムを見ると、よくわかるよね。二十代のガキ女は妄想の塊だから、こちらは面倒。それが30過ぎてようやく大人の女意識に成長するわけ。つまり万事奥手の社会なんだね」
じゃあ、一番いいのは十代で頭は大人というのがいいわけだ。
ベーヤン「そんなの今のガキ社会でいないでしょう。ガキ頭で社会に出て、仕事でかき回されてようやく大人になった頃には30をすぎていた、というのが今のライフスタイルよ」
そんな話を聞きつつ、この間のツカモッチャン先生の玲香さんを思い出していた。高校時代に彼氏をつくり、看護学校を卒業する頃に出産だもんね。すでに頭は大人の女だった。
玲香さんは、マサヒロ君が、小学校のツカモッチャン先生の美術室を遊び場にしていた頃、マサヒロ君の面倒を見てくれた。マサヒロ君がお漏らしすると、玲香さんが丁寧に拭いてくれて換えのパンツまで探してきてくれたり、具合が悪くなると保健室へつれていってくれたりと、小さい頃から大人意識で面倒見がよかったと、翆の話を思いだしていた。
それに玲香さんは、ツカモッチャン先生のところの7人の子供達の一番上だから、小さいときから子供達の世話をするのが当たり前という意識で育ってきた。下の子が生まれた頃はミルクをつくって飲ませてあげたり、おしめを取り替えたり、ママに変わって買い物にゆき料理もつくっていたと聞いた。それもWEBサイトにアップされているようなママゴト飯ではなく、栄養のバランスがとれた食事だってさ。そんな大人達の仕事を小さい頃からしてきたから玲香さんは、早くから大人の意識が形成されていた。
今は、少子化で一人っ子が多い。だから子供達が子育てや家事をする必要もなく、ひたすらお勉強をしている時代だ。最近のステイホームだと子供がいるからストレスだという話もあった。それは大人になることを猶予された子供達ばかりだから手間もかかり疲れるんだろう。だから二十代を過ぎても大人になりきれないモラトリアム時代の女達が増えた。大学を卒業し社会で揉まれ、ようやく大人の女になる頃には30を過ぎていた。そこがベーヤンのつけどころだが。
あのさぁ、彼女達って、兄姉すくないんじゃないの?
ベーヤン「うん、一人っ子が多いな」
大人になることを猶予されたモラトリアム時代の女達か。いまは若く繕えるから、子供感覚を後ろにずらせてゆくんだろう。
それは、つまり腐ったケーキだ。
ベーヤン「何?、それ」
つまり作りたての新鮮さはなく、半年前に作られて冷凍庫に保存されたクリスマスケーキのようにだよ。
ベーヤン「あたっているね、俺は冷凍庫から取り出してつまみ食いをしているわけさ(笑)」
やはり、玲香さんのように子供の時から家事をし、十代の頃から大人意識になることの方が女としては魅力的だよな。
二十代の頭がガキなんて女は、アホらしくてさぁー。そこがベーヤンと意見が合うところなのだが・・・。
小樽築港
SONYα6600、E18-135mm/F4.0 OSS
ISO800,焦点距離24mm,露出補正-0.3,f/4,1/2500
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