Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

番外編8. シンポジウムと作品展から

2008年03月10日 | Nagoya city
 二つの懐かしい場面に出会った。 一昨日の土曜日、 名古屋大学豊田講堂シンポジオンホールで行われた、健康デザイン研究会のシンポジウムに出席した。名古屋市立大学芸術工学部の生みの親である、柳沢先生(初代学部長)が、かねてより主宰されている研究会である。シンポジウム・テーマは病院と大学のファシリティマネージメント(FMと略す)。
 私がFMという言葉に出会ったのが、1990年初めにプロデュースの立場で関わったニューオフィス・プロジェクトであった。当時聞き慣れない言葉だったが、その概念には興味があった。というのも、従来建築はつくられ、引き渡されてハイ!終わり!!というのが通例であった。FMが引き渡し後の建築の運営に、深く関わってゆこうとする点では、私が行ってきたプロデュースと共通点があったからだ。
 現在、病院はもとより、FMは建築の運営には、不可欠の概念であり、私も少なからず余暇研究会を通じてFM研究を細々と行っている。特に独立行政法人化後の大学運営には、FMは重要な運営手法であり、実際名大では、専任のFMマネージャーをおいて、キャンパス環境や施設管理から大学経営迄、統括的にFMが行われ、その社会的評価も高い。
 もう一つ懐かしい場面を紹介しよう。名古屋市市民ギャラリー矢田で先月開催された、芸術工学部卒業・修了作品展の新企画として、OB・OG達の活動を伝える作品が展示されていた。下段の写真は、何れも私のゼミの第一回卒業生である。左の安藤君は、プロデュースに関する卒業論文を執筆し、大学院に進学し、その後日建設計名古屋支社に勤務している。名古屋の街を歩いていると、安藤君が設計に関わった作品を実際にみるようになった。右側の作品は、僕のゼミで建築の卒業制作を行い、中日新聞社に就職し、現在写真記者をしている福沢君の活躍を示している。彼の取材による、建築家黒川紀章の取材記事と取材ノートを展示していた。写真も福沢君が撮影している。しっかりノートの裏にサインをもらってくるあたりの抜け目のなさは、大学時代からの気質だね。(笑)
 そのほかにも、懐かしい顔を思い出す作品に出会った。こうしたOB・OG達の作品群をみていると、随分一緒にコンペもやったし、締め切り時間というプレッシャーのなかで一緒に徹夜もした頃の記憶を思い出す。さすが、一期生だね。
 今では学生が声をかけてコンペをすることも皆無だし、徹夜といっても、昼と夜とが逆転しているだけで、実習室も教員の来ない開放的遊び場と化してしまった。学生気質も随分変わったと思う今日この頃である。
 
RICHO R8
Canon EOS Kiss Didital  F3.5-5.6/EF18-55mm
コメント
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