みことばざんまい

聖書を原典から読み解いていくことの醍醐味。この体験はまさに目からウロコ。

#77 基礎教理 Loving Your Enemies, NO.3

2024年08月17日 | 基礎教理

☞ Sinclair Ferguson: Loving Your Enemies

 

24分24秒から33分21秒まで。

◇◇

他の言語でもそうですが、英語を使う時、文法学者が言うように、異なる2つの法を使って言葉を話します。

事実である何かを話す時、直説法で話します。

真実にならなければならない何かを話したい時、命令法で話します。

真実である何か、事実である何か、現実である何か、現実になるであろう何かに関する2種類の態で話します。

福音が分かり始めると、特に若い人たちに、「これが新約聖書と福音を理解するためのシンプルかつ重要な原則です」と教えます。

新約聖書の中で福音が宣言される時は何時でも、福音は独自の文法を有しています。

そして、その文法は、命令形が土台の教えであり、イエスキリストにあって、祝福の内に神がなすことの直説法という形で、私たちの信仰へと到達します。

このことを最も明瞭に例証しているのが、ローマ人への手紙における組み立てです。

1章から11章は、あらゆる偉大な神の祝福の直説法(叙実)、すなわち、如何にキリストにあって、神が私たちを買い取られたのか、如何にキリストにあって、神は私たちを聖化させるのか、如何にキリストにあって、私たちを栄光化するのか、如何にキリストを通して、全歴史を壮大なる完成へと導くのか、如何に個々人に対するご計画だけではなく、国家に対するご計画が頂点に達するのかを説いています。

ここに、神の祝福の力ある叙述があります。

そして、その後に、パウロの「threreforeそれ故、従って、そんなわけで」が続きます。

若かった頃、私たちは次のように教わりました。

パウロの「therefore」と見たら、その意味は何かを自問しなさい。

その答えとはこうです。

これが、キリストにあって、神が私たちのためになさったことです。

それ故therefore、これがキリストとひとつになるということ。

山上の垂訓も、まされにこれと同じことであります。

主イエスが私たちを召し出したのは、舟の舵を自分たちで引っぱり、私たちの義がパリサイ人や律法学者よりも優れるように努めに励み、額に汗するためではありません。

神の贖いの豊満な祝福の中に、自分たちをどっぷりと漬け込むように主は奨励してくれています。

だから、山上の垂訓は、次から次へと繰り出されるこれらの契約の恵みで始まっているのです。

これらの契約の恵みの祝福の中に沈み込むと同時に、力ある命令形が次にやって来ます。

イエスキリストにある恵みの証拠とは、イエスキリストのように汝の敵でさえ愛し始めることです。

この理屈を自分の頭の中でひっくり返して、人は福音を破壊するのです。

私たちが背丈に達して従順になるから、神が慈悲深いのではありません。

背丈に達して従順となれるように、神は慈悲深いのです。

この箇所の教えに関して、これらの教えが真理であることを知るために、時間をかけてテキストを読み込んでいくことは大変重要です。

この箇所の教えに関して、主イエスは、私たちが、私が、あなたが、私たちの敵を愛することができるために十分足る神の恵みの力ある叙述を4つ提示します。

第1に、神のご性質、45節。

Mat 5:45  それでこそ、天におられるあなたがたの父の子どもであるということ。天の父は、悪い人にも良い人にも太陽を上らせ、正しい人にも正しくない人にも雨を降らせてくださるからです。 

イエスのことばに注目して下さい。

主は、まさに主イエスキリストです。

「あなたがたが御父の子どもであるということ。」

主は、「あなたがたが御父の子どもとなるために」とは言ってはいない。

主は特殊な例証を与えてくれます。

私たちの愛する父はあまりにも寛大であり、その一般恩恵は、神の国の境界を超えて拡がります。

神は、日々昇る太陽と日々降る雨を、義人にも悪人にも与えて下さいます。

神の寛容に基づいて、私たちは汝の敵を愛するように命ぜられています。

寛容なる神を信じますか、友よ。

あなたの隣人に対して、類まれなるほど慈悲深い神を信じますか。

天におられる御父としての神を。

彼らは、天の父として、創造主である父として、神を知りません。

しかし、神はあなたの父であり、あなたがたに寛容です。

福音には、大変イライラさせる教えがあります。

神が罪人に寛大でないなら、私もあなたも罪人に寛大になる必要はないという教え。

それはヨナの教えです。

彼が神に腹を立てたことを覚えているはずです。

4章で、彼は、「あなたは憐れみ深い神であるとは知っています。」

あなたが寛大なる神であることは知っています。

だから、私はあなたにいらいらしているのです。

ヨナは、ニネベの人たちにいらいらしていたのでなく、おもに神に対していらついていたのでした。

なぜなら、彼の心は、偉大なる神の寛大さによって溶解していなかったからです。

ここでイエスが言っていることに注目しましょう。

私たちの敵である者たちに対する私たちの反応、私たちに対して敵対心を表明する者たちに対する私たちの反応は、彼らが私の敵であるという事実に基づいているのではなく、神は私の父であるという事実に基づいているのです。

クリスチャンライフの秘訣は、どの方向を向いているかに依ります。

この世や自分の状況、神の摂理、人々における理解の仕方は、パウロが第2コリント5章で言っているように、肉に従っています。

私たちは、霊の目によって、天を見ています、そして、そこにおられる、寛大で、憐れみ深い天の父を見ています。

神は、罪人、不義なる者の上に、あなたを迫害する者の上にさえ太陽と雨を送ります。

私たちの天の父の心の何と寛大なことか。

敬虔であるということは、父に似た者となること、私たちの敵に寛容となることです。

つまり、その命令形は、神の寛大な心、父のご性質に基いています。

再度、44、45節。

Mat 5:44  しかし、わたしはあなたがたに言います。自分の敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい。 
Mat 5:45  それでこそ、天におられるあなたがたの父の子どもであり続けられるように。天の父は、悪い人にも良い人にも太陽を上らせ、正しい人にも正しくない人にも雨を降らせてくださるからです。 

山上の垂訓において、イエスが話しかけている人たちは、(神の)子どもたちです。

神の子どもに対して、子どもであれ、と主は言います。

 

 

 


#42 The Days of Vengeance, NO.42

2024年08月17日 | 報復の日々

p106~
The Spirit Speaks To The Church: Overcome!
The Letters to The Seven Churches  
Part Two: The Seven Letters 
The Days of Vengeance
David Chilton

◇◇

ペルガモ:偽預言者と無神の王に対する裁き

2節12-17
Rev 2:12  また、ペルガモにある教会の御使いに書き送れ。『鋭い、両刃の剣を持つ方がこう言われる。 
Rev 2:13  「わたしは、あなたの住んでいる所を知っている。そこにはサタンの王座がある。しかしあなたは、わたしの名を堅く保って、わたしの忠実な証人アンテパスがサタンの住むあなたがたのところで殺されたときでも、わたしに対する信仰を捨てなかった。 
Rev 2:14  しかし、あなたには少しばかり非難すべきことがある。あなたのうちに、バラムの教えを奉じている人々がいる。バラムはバラクに教えて、イスラエルの人々の前に、つまずきの石を置き、偶像の神にささげた物を食べさせ、また不品行を行なわせた。 
Rev 2:15  それと同じように、あなたのところにもニコライ派の教えを奉じている人々がいる。 
Rev 2:16  だから、悔い改めなさい。もしそうしないなら、わたしは、すぐにあなたのところに行き、わたしの口の剣をもって彼らと戦おう。 
Rev 2:17  耳のある者は御霊が諸教会に言われることを聞きなさい。わたしは勝利を得る者に隠れたマナを与える。また、彼に白い石を与える。その石には、それを受ける者のほかはだれも知らない、新しい名が書かれている。」』 


13節続き。


この最後の名称、皇帝崇拝と神格化された国家主権主義こそ、この箇所の意味の中心なのだが、見落とされている基本的ポイントが多数存在する。

このメッセージにおいて、サタンは、神秘的な宗教を選び、神との契約を破棄した不信仰なユダヤ人共同体であるシナゴーグと一体化した存在と見なされている。

新約聖書全体を通して、主な教会の敵は背教のユダヤ教であり、その代表者たちは、ローマ行政長官の前にクリスチャンを引きずり出すのが常だった。

Act 4:24  これを聞いた人々はみな、心を一つにして、神に向かい、声を上げて言った。「主よ。あなたは天と地と海とその中のすべてのものを造られた方です。 
Act 4:25  あなたは、聖霊によって、あなたのしもべであり私たちの先祖であるダビデの口を通して、こう言われました。『なぜ異邦人たちは騒ぎ立ち、もろもろの民はむなしいことを計るのか。 
Act 4:26  地の王たちは立ち上がり、指導者たちは、主とキリストに反抗して、一つに組んだ。』 
Act 4:27  事実、ヘロデとポンテオ・ピラトは、異邦人やイスラエルの民といっしょに、あなたが油を注がれた、あなたの聖なるしもべイエスに逆らってこの都に集まり、 
Act 4:28  あなたの御手とみこころによって、あらかじめお定めになったことを行ないました。 
Act 12:1  そのころ、ヘロデ王は、教会の中のある人々を苦しめようとして、その手を伸ばし、 
Act 12:2  ヨハネの兄弟ヤコブを剣で殺した。 
Act 12:3  それがユダヤ人の気に入ったのを見て、次にはペテロをも捕えにかかった。それは、種なしパンの祝いの時期であった。 
Act 13:8  ところが、魔術師エルマ(エルマという名を訳すと魔術師)は、ふたりに反対して、総督を信仰の道から遠ざけようとした。 
Act 14:5  異邦人とユダヤ人が彼らの指導者たちといっしょになって、使徒たちをはずかしめて、石打ちにしようと企てたとき、 
Act 17:5  ところが、ねたみにかられたユダヤ人は、町のならず者をかり集め、暴動を起こして町を騒がせ、またヤソンの家を襲い、ふたりを人々の前に引き出そうとして捜した。 
Act 17:6  しかし、見つからないので、ヤソンと兄弟たちの幾人かを、町の役人たちのところへひっぱって行き、大声でこう言った。「世界中を騒がせて来た者たちが、ここにもはいり込んでいます。 
Act 17:7  それをヤソンが家に迎え入れたのです。彼らはみな、イエスという別の王がいると言って、カイザルの詔勅にそむく行ないをしているのです。」 
Act 17:8  こうして、それを聞いた群衆と町の役人たちとを不安に陥れた。 
Act 18:12  ところが、ガリオがアカヤの地方総督であったとき、ユダヤ人たちはこぞってパウロに反抗し、彼を法廷に引いて行って、 
Act 18:13  「この人は、律法にそむいて神を拝むことを、人々に説き勧めています。」と訴えた。 

 (Acts 4:24-28; 12:1-3; 13:8; 14:5; 17:5-8; 18:12-13; 21:11; 24:1-9; 25:2-3,9, 24) 

ヨハネが12-13章で明らかにしているように、教会を破壊するために、サタンはユダヤ人とローマ帝国の背後に力を移している。