みことばざんまい

聖書を原典から読み解いていくことの醍醐味。この体験はまさに目からウロコ。

Coffee Break, #117

2017年11月16日 | コーヒーブレイク
ローマ書4章17節
このことは
彼が信じた神
すなわち死者を生かし
無いものを有るもののように
お呼びになる方の御前で
そうなのです

有名な聖句だ。

この聖句でやや文意が取りにくいが次の箇所。

>死者を生かし
>無いものを有るもののように
>お呼びになる

まずは「お呼びになる」。

敬語を使うから分かりにくい。(大声で)「語り出す」「呼び出す」で良い。或いは、「宣言する」


those things which be not as though they were
(KJV)

この英語訳では、仮定法を使って訳出しているが、原典は仮定法ではない。

一応原典を引用しておく。

καλουντος τα μη οντα ως οντα

2つあるονταはbe動詞に相当し、どちらも現在分詞能動態で対格中性複数。

直訳すると

存在しない事々を存在する事々として呼び出す

次に、「死者を生かし」。

>死者を生かし

これは正確な訳出ではない。

正確には

≫死んでいる者たちを生き返らせ

死んでいる者たちとはどういう者たちか。

今は死んでいて存在しない者たち

要するに

死んでいる者たちを生き返らせる

とは

死んでいて存在しない者を生きていて存在する者として呼び出す

ということだろう。

要は、同じ意味のことを繰り返しているのだ。

この世に存在しない事々を存在する事々としてこの世に呼び出す
死んでいて存在しない者を生きていて存在する者としてこの世に呼び出す

神はこのような奇跡を行なうことができると信じることがアブラハムの信仰だった。

これはまさに信仰の定義(ヘブル11:1)と完全に一致する。

つまり、最初の信仰者は神であるということだ。

神の継承者である我々神の子は、それよりもっと偉大な業ができると主イエスは言われた。