函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

町会と日本国憲法

2023年03月06日 14時20分25秒 | えいこう語る
▼表題が「極小」と「極大」になったが、町会長の私としては、ちょっぴりオーバーだが、町会が大きくなったのが国家だと考えている。

▼「地方自治は民主主義の学校」という言葉がある。生まれ故郷が北海道で一番小さな“村”だったので、村長はじめ村の幹部職員と親しくさせていただいていた。なので行政の仕組みは良く理解できた。

▼2004年に函館市に吸収合併されたが、市政とは村政、組織が大きくなっただけで、中身がほとんど変わっていないことに気が付いた。

▼村の時は議員とも親しく話していたが、市議ともなれば、めったに話ができない。『よらしむべし、知らしむべからず』とは、行政組織が大きくなればなるほど、実感する言葉だ。

▼町会は行政の【細胞】的存在だが、この最小のコミュニティーで、国家の話を詳しく説明すれば、「地方分権」も強化されると勝手に思い込んでいるのが、町会長歴30年以上の私だ。

▼コロナの侵略やウクライナ侵攻を機に、我が国も『憲法改正』に向け前のめりだ。そこで「国の基本秩序」といわれる【日本国憲法】について、少しは理解を深めてもらおうと、憲法の解説を試みた。

▼月1回、函館市社会福祉協議会が主導する「サロン活動」がある。主旨は高齢者の引きこもり防止で、心身の健康増進を図るという内容だ。

▼私は「地域福祉コーディネーター」なるものに任命され、私の地区のサロンを任されている。昨年は隣町にある「縄文世界遺産」を見学し「SDGs」について、レクチャーした。

▼この研修は、NHK函館放送局の取材となった。次は日本国誕生について「古事記」の説明をした。これは近所の佛教大学出の、若い神主さんの協力をいただいた。

▼対象は高齢者なので、大きな画用紙に、漫画で表現したり、紙芝居的に説明する。結構真剣に聞いてくれる。

▼それに「朗読」も取り入れた。私が名作の朗読を始めると、今では微動だにもせず耳を傾けてくれるのがうれしい。

▼私の父は私が40歳の頃亡くなった。残された母の話し相手は私しかいなかった。テレビや新聞をみて、わからないことをよく質問した。

▼だから一人暮らしの高齢者には、母の面影がダブル。そこで先月から『世の中コーナー』という時間を設け、世の中の出来事をわかりやすく説明した。

▼何から始めようかと思ったが、今の政府の動きから考え『日本国憲法』しかないと、清水の舞台から飛び降りる気持ちで、挑戦したのだ。これが思いのほか反響がよかった。

▼フリップの最後は【21人と3人】にした。これは日露戦争に、我が村から出兵した男性が、21人中3人が戦死したという事実だ。これが「9条」の説明に、重みが増したようだ。

▼実は単純に説明が、うまくいったということではない。この中に息子さんが自衛隊に入っている、お母さんが参加していたのだ。

▼「9条」と自衛隊の説明には相当気を使ったつもりだ。私は自衛隊は国家にとって有益だが、「9条」を改正し軍隊にすれば、戦争に参加させられ、大量虐殺を犯す存在になってしまう。だから、自衛隊は今のまま専守防衛に徹してほしいと話した。

▼その夜に電話が入った。そのお母さんからだ。「会長さんの説明はとても良かった。ありがとうございます」という内容だった。

▼近年民主主義の“多数決”に「同調圧力」が多く混ざり、少し疑問を感じ始めている私だが、一人に褒められる気分は爽快だ。

▼「案ずるより産むがやすし」だ。挑戦してよかったと思う。今日本国民が“日本国憲法”を見つめ直す時代に、差し掛かったのではないかと、ちょっぴり実感したサロン活動だった。

▼さて、お調子者の“腸内快調”?は、次は得意?の原発に挑戦したいと、鼻息も荒い。「好事魔多し」が私の教訓なので、表題は【電気料金と原発】にしたいと考えている。


▼音を楽しむから「音楽」という。学ぶことを楽しむなら【勉楽】ではないかと思う。「少年老い易く学成り難し」という言葉は、子供の頃から心にある。

▼最早すでに遅いが、気が付いた時が、老人が少年に戻れるのではないかと、勝手に解釈している。・・・誰かが横で囁いた気がした。

▼『爺っこ満足ではないか』と。なんといわれてもいい。爺になったローリング・ストンだって「Satisfaction」を歌っているではないか。いつだって満足できないって!。


    満足できないからすすむ
             三頭下