LE REGARD D'ALAIN DELON

アラン・ドロンさんの魅力を探ります。

『MORT D'UN POURRI』(1)

2005-08-20 | THE SOUNDTRACKS
Mort d'un pourri (1977)

『チェイサー』サントラ盤(日本盤LP)です。

数多くあるアラン・ドロン作品のLP、CDの中でも
この日本盤のジャケットのデザインは最も優れた物ではないかと私は思います。
写真、文字の配置、字体、文字と背景の色、全て完璧です。

1978年10月25日に発売されたこのアルバムは、
ロードショー誌第65回推薦サントラ盤として同誌にて詳しく紹介され、
LPの解説文は故関光夫氏が執筆しています。

関氏の解説文は前半が映画のストーリーの紹介で、
後半が曲ごとの映画での使用箇所が書かれています。
現代のようにビデオやDVDが普及されていなかった時代に、
映画のシーンと曲の使用部分とをぴったり一致させて解説できることのすごさを感じます。

この関氏の曲ごとの解説文に敬意を表して、以下に全文をそのままご紹介します。
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A面
(1)「パリ=夜明けの5時」
タイトルからフィリップの訪問まで流れる。

(2)「思い出の数々」
フィリップの依頼を聞いた後、グザビエが、
二人の思い出の写真を観ながら考える場面。

(3)「恋人バレリー」
フィリップの恋人バレリーとグザビエの出会い。
バレリーのフィリップを気づかう心情

(4)「カー・チェイス」
トラックに襲われるグザビエの車。無気味に近づいてくる感じである。

(5)「待機」
バレリーを車で待つグザビエ。しかし追跡者の監視の目が、
彼の動きを見張っている。

(6)「ゲッツ・オン・マニア」
高級クラブでグザビエは、フィリップの妻のクリスチアーヌとその恋人に会う。
ユベール・ロスタンの曲だが、映画の中の曲調とはやや違う。

B面
(1)「チェイサーのテーマ」
映画の第2テーマともいえるもので、
ゲッツを中心にピアノのアンドル・ラバーン、ベースのリック・レイヤーなどのコンボ演奏。

(2)「モンパルナス駅」
グザビエがバレリーと会う約束をした駅の中。
しかしここにも殺し屋の手がのびている。

(3)「カフェテリア」
フィリップの妻の恋人コラールは、文書で一儲けしようと、
グザビエを有力者に会わせる。

(4)「告白」
フィリップがグザビエにセラノ文書について語る。

(5)「ロカンクール」
フィリップは、文書を恋人バレリーのアパルトマンに隠したと言う。
その場所がロカンクール。

(6)「すべては静寂のなかに」
セラノ文書事件は終わった。
部屋の窓から夜明けのパリの街を見下ろすグザビエの淋しい顔。
「悪い奴らはすぐ戻ってくる。
しかし、死んだ友よ、みんな安らかに眠ってくれ」
彼は心の中でこうつぶやく。
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