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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 時間旅行の パリへ ~

2021-10-20 23:30:41 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 むむゥ? またしてもォ?」
「がるる!ぐる~!」(←訳:虎です!離脱~!)

 こんにちは、ネーさです。
 2021年秋季ドラマ、
 『日本沈没』に続いて
 『ラジエーションハウス』も
 離脱してしまいました……ので、
 今日10月20日からは『恋です!』に参入します!
 楽しいお話でありますように、と祈りつつ、
 さあ、読書タイムもがんばりますよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
    ―― 藤田嗣治 パリを歩く ――



 著者は清水敏男(しみず・としお)さん、
 2021年9月に発行されました。
 『Dans Paris,à la recherche de Foujita』と
 仏語題名が付されています。

 ある年の暮れのこと――

 と、著者・清水さんは
 冒頭で述べています。

 ダヴォス会議に来ないか、
 というメールが友人から届いたのでした。

「わほほゥ! それッてェ!」
「ぐるがるる!」(←訳:かの有名な!)

 スイスのダヴォスで開催される
 世界経済フォーラムの年次総会、
 いわゆるダヴォス会議。

 その会議の夕食会で
 アートの話をする人材が要るんだ。
 
 お誘いを快諾した清水さんは、
 翌年1月の下旬、
 スイスへ旅立ったのです、が。

 実は、
 心のうちに
 ひそかな計画を抱いての
 出発でした。

「ひみつゥ~でスかッ♪」
「がるぐるがるる??」(←訳:何の計画だろう??)

 清水さんが長年研究している、
 画家・藤田嗣治(ふじた・つぐはる)さん(1886~1968)。

 日本に生まれ、
 1955年にフランス国籍を取得、
 レオナール・フジタとなって
 晩年をフランスで過ごした藤田さんの没地は、
 チューリヒ。

 そこで、清水さんは考えたのです。

 ダヴォスはチューリヒから近い!
 会議のついでに、
 チューリヒへ行こう!

「ないすゥあいでィあッ!」
「ぐっるぅるがっるぅる!」(←訳:行っちゃえ行っちゃえ!)

 文献をもとに、
 訪れたのはチューリヒ州立病院。

 けれど、
 藤田さんが亡くなった病室や病棟、
 フランスに住んでいた藤田さんが
 スイスの病院に入院した理由も
 分かりませんでした。

 なぜ?

 清水さんは、
 さらなる旅へと踏み出します。

 藤田さんの終焉の地・チューリヒから
 時間をさかのぼり、
 パリへ。

 画家”フジタ“を見出し、
 育て、
 世界へ送り出してくれた都市・パリへ。

「でんせつのォじだいィ!」
「がるぐる!」(←訳:黄金時代!)

 本文は、
 パリを旅する12日間と、
 アヴィニョンやランスへ足を伸ばす3日間の
 2つのパートで構成されています。

 《藤田さんのパリ》
 を偲ぶ清水さんの旅日記には、
 藤田さんの作品はもちろん、
 エコール・ド・パリの画家さんたちの絵画、
 街の地図、
 現在のパリの写真など、
 多数の図版も添えられており、
 不思議な気持ちにさせられますね。

「じだいィはァ、かわれどォ~」
「ぐるがるるる?」(←訳:街は変わらず?)

 堅苦しい評論書ではなく、
 こころのまま、
 ただ歩く。

 かつて、
 ひとりの画家さんがしたように。

 旅の本であり、
 絵画を想う本でもある、
 ユニークなノンフィクション作品は、
 アート好きな方々に、
 フランス好きな方々にも
 おすすめですよ。

 書店さんのアート本コーナーで、
 それとも
 旅行ガイド本のコーナーで見かけたら、
 ぜひ、手に取ってみてくださいな♪



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