テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ ちっちゃな《猪口》劇場 ~

2024-01-25 22:08:10 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ぶるぶるぶるゥ! こごえちゃうゥ~!」

「がるる!ぐるがるる~?」(←訳:虎です!春はどこだ~?)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ここ東京・八王子では、-6℃。

 南極越冬隊さんの装備一式が欲しくなる朝でした……

 今季最強寒波が早いところ去ってくれるよう願いつつ、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― そば猪口の文様 絵解き事典 ――

 

 

 著者は飯田義之(いいだ・よしゆき)さん、

 岸間健貪(きしま・けんどん)さん、

 2023年12月に発行されました。

 『江戸の《粋》・絵柄の《謎》がわかる』と副題が付されています。

 

 つるるっと、お蕎麦をいただく。

 現代ではごく当たり前の『そば食』は、

 江戸時代中期に一般化し、

 『ちょこ』あるいは『ちょく』と呼ばれる

 『そば食』に適した雑器も

 ともに普及してゆきました。

 

 17世紀には、筒状の猪口や、

 口径が少し大きめの朝顔形の猪口が作られるようになり、

 最大の生産量を記録したのは

 18世紀前半のことだったといいます。

 

「とってもォ~かじゅあるゥ!」

「ぐるるるるがるるる!」(←訳:小さいのがいいよね!)

 

 口径5~8㎝ほど、

 小ぶりで、おそば以外の料理にも応用できて、

 使い勝手のよいそば猪口は、

 骨董品屋さんやアンティークマーケットで

 手軽に買える“雑器“のひとつ。

 

 ところが、近年は人気急上昇。

 器に描かれた絵柄=文様が、美しい、面白い!

 と見做され、

 良質な猪口は入手困難となって、

 コレクターアイテム化しているんです。

 

「きもちはァ、わきゃりまスゥ!」

「がるるぐるがるる!」(←訳:可愛い骨董だよね!)

 

 この御本では、おもに

 17世紀~19世紀に製作された猪口が紹介され、

 それぞれの器の絵柄の意味、時代背景などが

 詳しく解説されています。

 

 歌舞伎の名家の家紋や、

 演目を象徴する事物、

 人気役者さんが好んだことで知られる意匠、

 季節の絵柄、

 伝統の文様をアレンジしたもの、

 名作文学に縁ある文様、

 中には、幸運を招くキャラクターも?

 

「あはァ! うさぎィ!」

「ぐるるがるぐるる?」(←訳:有名なアレですか?)

 

 本文76~78ページに掲載されているのは、

 謡曲『竹生島』の《波兎》文様。

 筆で描かれたウサギ像は、

 どことなく国宝『鳥獣戯画絵巻』のウサギさんを

 彷彿とさせます。

 

 私ネーさは《蛸唐草(たこからくさ)》文様が

 大好きなんですけど、

 ふふふ、本文120~123ページに、ありましたよ。

 いやあ、カワイイ!

 渦巻く唐草文の愛らしさがビシバシ伝わってきます。

 

 他には、龍の文様、鳳凰の文様、流水、

 南蛮人さんに紅毛人さん、唐子ちゃん、

 神社・鳥居・注連縄や、竹、花、野菜……

 

「そんなにィたくさんッ?」

「がるるるぐるがる!」(←訳:なんでもアリかも!)

 

 手のひらサイズの、小さな骨董器。

 

 写真に見入り、

 解説文にも読みふけってしまう

 そば猪口事典、

 近代史好きな活字マニアさんには

 激おすすめですよ。

 アンティーク好きです!

 これから買い集めてみたいんです!という方々は、

 知識を深めるためにも、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

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