「こんにちわッ、テディちゃでス!
きょうはァ、はなまつりィ~♫」
「がるる!ぐるーるるー!」(←訳:虎です!祝バースデー!)
こんにちは、ネーさです。
今日4月8日はお釈迦様の誕生日《花まつり》。
古代の日本では、山の神さま、田の神さまを迎える日、でもあったそうです。
佳き日佳き年になぁれと願いつつ、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 神様の次くらいに ――
著者は久住四季(くずみ・しき)さん、
2024年11月に発行されました。
『LION'S LIES AND OTHER STORIES』と英語題名が、
『人の死なない謎解きミステリ集』と日本語副題が付されています。
「ほッほゥ! へいわなァ~みすてりィ、となッ?」
「ぐるがっる!」(←訳:それ乗った!)
この御本には、
『さくらが丘小学校 四年三組の来週の目標』
『ライオンの嘘』
『神様の次くらいに』
『小さいものから消えよ』
『デイヴィット・グロウ、サプライズパーティーを開く』
の5篇が収録されています。
いずれも、重犯罪課の刑事さんが出動する必要のない、
《日常の謎》と呼ばれるミステリ作品ですが、
私ネーさのおすすめは、
表題作品の
『神様の次くらいに』。
「ぷふふふゥ!」
「がるる~!」(←訳:だよね~!)
その日、物語の語り手――
大学生の《俺》こと花房(はなぶさ)くんは、
朝からげっそりしていました。
ガムを踏んでしまって、
スニーカーの底から、ぴったんぴったん、と音がする。
ああ、なんという不快。
そして、こんなことで苛々する自分自身にも腹が立つ。
が、そんな苛々げっそり気分を
吹き飛ばしてくれたのは。
学部棟ロビーで出会った
榛子(はるこ)さんの笑顔。
「すてきなァえがおォ、なのでスゥ!」
「ぐるるっるるる!」(←訳:人気者っぽいよ!)
誰にでも優しく温厚で、
男子にも女子にも人気がある榛子さん。
今まで二人で話をする機会は
あまり無かったけれど、
このチャンスを逃してなるものかと
花房くんは思い切って話しかけ……ただけでなく、
明日って暇ですか。
じゃあ、もしよかったらですけど、
どこか行きませんか。
と、申し出ちゃったりなんかして。
しかも、榛子さんのお返事は、
うん、いいよ。
ですって。
「おおォ~! ぱちぱちぱちィ!」
「がっるぐぅる!」(←訳:やったじゃん!)
やった!とガッツポーズするより先に、
花房くん、不安になりました。
俺はデートに誘ったつもり、なんだが、
榛子さんは解っているんだろうか……。
すると榛子さん、
花房くんの揺れる心にトドメを刺すかのように
こう言ったのです。
それじゃ、テレビを買いに行こうか、花房くん。
「……ふァ?」
「ぐるるぅ??」(←訳:てれびぃ??)
いや。いやいやいや。
テレビだろうと花火だろうと、
榛子さんと一緒にお出かけできるなら
花房くんに不平不満はありません。
ちょうど明日、国道のそばに
家電量販店がオープンするのです。
オープン記念のセールでは、
テレビや冷蔵庫やエアコンも特価になる!とあって、
榛子さんと花房くんの2人は、
開店前の行列に並ぶことに。
“事件”は、そこで起きました……!
「むゥ! そこまでッ!」
「がるるるがる!」(←訳:ネタバレ厳禁!)
人の死なないミステリ、と銘打ってはいても、
最後まで気を抜けない榛子さんと花房くんの
“行列サスペンス“劇場、
ミステリ好きな活字マニアさんに、
エンタ好き&短編作品好きな方々にも
激おすすめの快作ですよ。
ぜひ、一読してみてくださいね~♪
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