「こんにちわッ、テディちゃでス!
むむゥ! つたじゅうゥ~!」
「がるる!ぐるるるるぅ!」(←訳:虎です!蔦屋さんかぁ!)
こんにちは、ネーさです。
’25年の大河ドラマは蔦谷重三郎さんが主役の『べらぼう』
との報道がありましたね。
横浜流星さんが蔦重! じゃあ北斎さんは?歌麿さんは?
と、さらなる発表を待ちつつ、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― ナポレオンを咬んだパグ、死を嘆く猫 ――
著者はミミ・マシューズさん、
原著は2017年に、日本語版は2022年12月に発行されました。
英語原題は『THE PUG WHO BIT NAPOLEON : Animal Tales of the 18th and 19th Centuries』、
『絵で見る人と動物の歴史物語』と日本語副題が付されています。
神話→民話→シャーマン
という流れで進んできた今週の読書タイムを締めくくるのは、
はい、動物たちの”生きざま”を綴る
歴史エッセイ作品ですよ。
「ひょうだいィさくひんッがァ、もうッ!」
「ぐっるがるるるる!」(←訳:やってくれてます!)
この世にいるのは
人間だけじゃねえぜ!
といわんばかりに私たち読み手を驚かせてくれるのは、
本文のいちばん初めに収録されている表題作品
『ナポレオンを咬んだパグ』。
パグがナポレオンを咬んだ、って
まるで意味不明な呪文のようですが、
これが全くの“事実“なんです。
「あのォだいしょうぐんがッ!」
「がるる!」(←訳:皇帝が!)
「ぱぐにッ??」
ナポレオン・ボナパルトさんの権威が
あまねくフランス全土に及び、
欧州全土をもひれ伏させる勢いであった頃。
最愛のひとジョゼフィーヌ・ド・ボアルネさんとの結婚に
ようやくこぎつけたナポレオンさんは、
目を疑ったのでした。
ジョゼフィーヌさんには、
もれなくパグ犬がくっついてくる……!
新婚の邸宅の、
寝室に、サロンに、あらゆる場所に。
挙句は、イタリアへ遠征したフランス軍の陣中にまで、
パグ犬のフォルチュネくんは、
ジョゼフィーヌさんの“お供”としてやって来ます。
ナポレオンさんが命じてもいないのに。
「もふふふふッ♪」
「ぐるる~♫」
小柄な愛玩犬くんは、
ナポレオンさんのお気に召さなかったようで。
そしてフォルチュネくんの方も、
ナポレオンさんが気に食わなかったようで。
徹底的に気が合わない一人と一匹の物語は、
ワンコ好きな方々にとっては、
苦く、切ない結末に……。
「なぽれおんめッ!」
「がるる!」(←訳:許さん!)
はいはい、落ち着いて。
ナポレオンさんは、一種の”報い”を受けたんですから。
フォルチュネくんを溺愛したジョゼフィーヌさんと離婚して後、
坂を転げ落ちるかのように、
ナポレオンさんは失ってゆきます。
部下を。軍を。
権力を。占領地を。皇帝の冠を。
すべてを。
ワンコが寝室にいるなんて!と憤った日々は、
もはや、遠い夢となりました……。
「きこえるのはァ、あらなみのォ、ひびきィ……」
「ぐるるがるるるがる……」(←訳:セントヘレナの波音……)
ホレス・ウォルポールさんの愛犬トントン。
エミリー・ブロンテさんの愛犬キーパー。
サミュエル・ジョンソン博士の愛猫ホッジ。
世にも美しい栗毛の馬、ホイッスルジャケット。
チャールズ・ディケンズさんのワタリガラス。
テムズ川の……えっ、鰐?
「わにッ??」
「がるるるるぅ??」(←訳:テムズに鰐ぃ??)
ヒトと連れ添い、
何万年もともに歩んできた動物たち。
歴史に名と足跡を刻む彼らの、
泣かされたり、
笑わされたり、
しんみりさせられたりするエピソードの数々は、
ノンフィクション好きな方々におすすめです。
ぜひ、探してみてくださいね~♪
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