(世相を斬る あいば達也)より
田中慶秋法務大臣は外国企業からの政治献金を認めてしまった。
まぁ本当だから当然である。
この人、今までも大臣就任の下馬評にのぼりながら就任出来なかった理由は、外国企業献金に留まらないブラック経歴が多々あるからだ。
暴力団関係者の仲人だったり、その他の外国企業からの政治献金もほじくれば幾らでも出てくるだろう。
常識的に、辞任は時間の問題と云うことになる。
嘗てないほどのボロ糞内閣なのだから、こう云うのが出てきても不思議はない。
それでなくても、臨時国会を開きたくない野田民主党は、さらに開きたくない要因が増えた事になる。
先の参議院における野田内閣総理大臣の問責は、常会が閉じられたので、白紙に戻っている。
臨時国会を開けば、速攻で、あらためて野党による野田首相問責が出されれば、楽チンで賛成多数となる。
そればかりではない。
以下の毎日新聞の報道がすべてとは思わないが、一匹オオカミ的民主党一回生議員7人程度が「民主党復活会議」に出席している議員の他に居る事は周知の事実だ。
11人も?と思うが、そうかもしれない人数だ。
≪ 民主党:与党過半数割れ現実味 1回生議員11人離党含み
民主党の衆院当選1回議員のうち、今後の離党の可能性が否定できない議員が11人に上ることが毎日新聞の全国調査で分かった。
民主党は与党過半数割れまであと8人と迫っており、過半数割れが現実味を帯びてきた。
衆院選に向けた政権の判断にも影響を及ぼしそうだ。
【まとめ・鈴木美穂】
調査は、衆院当選1回議員のうち、参院議員経験者と、すでに離党届を提出した杉本和巳氏を除く計100 人を対象とし、議員本人や後援会幹部などへの取材、会合での発言などを踏まえて意向を探った。
小選挙区選出議員53人中7人、比例復活議員26人中2人、 比例単独議員21人中2人が将来も含めて離党する可能性があると判明した。
関東地方の小選挙区選出議員は「いずれ必ず離党する」と周囲に説明。消費増税法に反対した比例東海の議 員は「党に残るかはよく考えて決めたい」と離党の検討を明言した。
比例東京の議員は10月初旬の後援会会合で「次の選挙も民主党でやりたいが、明日のことは分からない」と語った。
北関東の小選挙区選出議員の後援会幹部は「解散になれば離党する。
準備はしている」と明かす。また11人のうち、3議員が河村たかし名古屋市長が代表を務める「減税日本」への合流を検討し、1議員が日本維新の会への合流を検討している。
11人の議員は特定の党内グループの影響下にはなく、相互の関係も薄い。
離党予備軍の集まりと見られている「民主党復活会議」にも属していない議員が多い。
次期衆院選をにらみ、個別に「生き残り策」を模索している。
党幹部は「1回生議員に離党の動きがあるのはわかっているが、よく知らない議員も多く、把握しきれていない」と懸念する。
みんなの党への合流を目指して離党届を提出した杉本氏の場合も、党執行部は全く離党を想定していなかった。
野田佳彦首相は1回生議員を政務官に登用したが、こうした対策も効果は限定的で、十分に引き留められていない。
民主党が内向きの離党防止対策に終始し、次期衆院選で訴える前向きな政策の柱も示せていないことが背景にある。≫
(毎日新聞)
この一回生議員とは別に、民主党に残り党の原点回帰を目指すと意味不明のアイドリング状態にいる川内博史、山田正彦、福田衣里子の存在が確認されている。
つまり、民主党に在籍の25人前後の衆議院議員は、どちらにでも転ぶポジションに居る、とみて間違いないだろう。
小沢一郎の構想である「国民連合・オリーブの木」の存在価値が又増えることになる。
彼らが、直接的に「生活」入党は選挙区事情などから難しいと判断した小沢は、敢えて曖昧なオリーブの木を用意したと判断出来る。
野田政権は彼らとの接点を模索しているが、驚くことに人脈がない。自民党や橋下らにも、彼らとの接点を持たない。
この25人前後の衆議院議員との接点を持っているのは、実は小沢一郎である。
彼らとしても、どっちつかずの態度に終始しただけに、小沢新党「生活」になだれ込むわけにはいかないので、“オリーブの木があるよ”と云う構想が準備された。
勿論、みんなの党や社民党等々との緩やかな連携をも視野に入れているのは周知の話だ。
このような事情が横たわっている以上、野田民主党は完全に崩壊している。
これを立て直すには、小沢一郎の協力を仰ぐのが一番だ、と輿石幹事長が考えても不思議ではない。
民主党で再びクーデターが起きる可能性も否定できないだろうが、それは少ないだろう。
今さら、小沢が民主党に戻ると云う図式も奇怪なのだが、言下に全否定するのを躊躇うほど政局は混沌カオスの世界に嵌り込んだようだ。
仮に、ここで衆議院解散総選挙が行われれば、全員敗者の選挙結果が生まれるかもしれない。
200議席近くを持つ政党がなくなり、民主も自民も中政党となる可能性が高い。
このような中小党だけが存在する世界で、政権獲得のイニシアチブが取れる政治家は少なくなった。
自民も派閥領袖の存在は意味をなさなくなってきているし、他党は足の引っ張り合い状態になるだろう。
少なくとも、このカオス政治を一定の範囲でまとめられる人脈を持つ現役政治家は小沢一郎一人になるだろう。
ただ、まとめるリーダーの地位は確保するのだが、自らがリーダーとして名乗り出る事は、躊躇われる“まとめ役”なだけに、オリーブの木が実現しても、即刻小沢政治が始められると云う事にもならないようだ。
最も好き勝手な想像を働かせると、“野田内閣総辞職”だけと云うシナリオだ。そして、民主党代表に、小沢一郎と気脈を通じる誰かが代表となる。
その上で、“国民の生活が第一”はじめ「国民連合・オリーブの木」との連立政権をあらためて作りなおす。
その時は、小沢一郎が内閣総理大臣に就任する可能性がある。
民主党Bがその時、どのような行動に出るか不確定要素も多いが、民主党Aと風見鶏民主党議員+「国民連合・オリーブの木」で政権は維持出来る筈である。