明日を信じられる時代になって欲しい。日常の活動日記

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新聞の「説明責任」を問う

2010年02月07日 21時48分07秒 | Weblog
新聞の「説明責任」を問う(江川紹子ジャーナル)より

民主党の小沢幹事長は不起訴となった。石川知祐衆議院議員ら、小沢氏の元・現秘書ら3人は政治資金規正法で起訴された。その起訴の内容を見ても、「大山鳴動して……」という印象はぬぐえない。

政治に多大な影響を与えて捜査を強行しながら、この結果。当然、検察に対して厳しい批判の声が上がっても然るべきだろうが、メディアのうえではそうでもない。

 新聞各紙は、
<ある幹部は「心証は真っ黒だが、これが司法の限界」と振り返った>(毎日)、
<特捜部は「有罪を得られる十分な証拠はそろった」として検察首脳との最終協議に臨んだが、結論は「十二分の証拠が必要」だった>(産経)、
<資金の流れ、依然謎>(読売)
など、小沢氏が限りなく黒に近い灰色だと印象づける論調が目立った。
 そして、
<捜査は、小沢氏側に巨額の不透明なカネの出入りがあることを国民に知らせた。その価値は正当に評価されるべき>(朝日)
と、今回の大々的な捜査を評価し、検察をねぎらった。
 そればかりか、
<ほくそえむのはまだ早い><”次の舞台”は「検審」>(産経)
と、検察審査会で処分がひっくり返されて小沢氏が裁かれることを期待したり、検察が捜査を続けて小沢氏失脚につながる法令違反を見つけ出すことに望みを託すような記事もあった。
 前回も書いたように、メディア、わけても新聞はこの間、ずっと検察と同じ方向を向いてきた。それを考えれば、不起訴とはいえ、検察擁護の論調となるのも自然のなりゆき、と言えるかもしれない。

新聞によって、この問題に取り組む動機には差異があっただろう。あからさまに民主党政権の失墜を意図した政治的な動機が読み取れる新聞もあったし、小沢氏を排除することが正義と信じ、その使命感に燃えているかのように見える新聞もあった。そういう動機の違いはあっても、いずれもが検察の正義を信じ、小沢氏の失脚をゴールとする”クビ取りゲーム”に狂奔していたことには変わりはない。

政治的な権力者とされる小沢氏の問題点を探して暴こうというのはいい。読売の溝口烈社会部長が
<政界最高実力者の周辺で発覚した資金疑惑への国民の関心は高く、これに応える報道は高度の公共性・公益性を有する>と書いているのは、まさにその通りだ。

だが、検察も国会議員を逮捕したり失脚させるほどの強い権力を持つ機関だ。その捜査のあり方にも監視の目を光らせる必要があるはず。そういうバランス感覚が、”クビ取りゲーム”に熱中する中で吹き飛んでしまった。

びっくりしたことがある。
この捜査が行われている最中、『週刊新潮』が横綱朝青龍の暴行事件をスクープした。泥酔して暴れた騒動の被害者は朝青龍のマネージャーではなく、一般人であり、しかも鼻の骨を折って全治一ヶ月の重傷だった、という内容だ。全メディアが、この記事の後を追いかけ、被害者にインタビューをしたり、目撃者の証言を報じた。そうした報道で、相撲協会に対する批判が集中し、朝青龍は引退に追い込まれた。

ところが、『週刊朝日』が東京地検特捜部の捜査のあり方に重大な人権侵害、法令違反があると指摘した記事に関しては、どこのメディアも追いかけなかった。石川議員の女性秘書が、押収品を返還すると言われて地検に赴いたところ、10時間にわたって監禁され、小沢氏と石川議員の共謀について供述するよう迫られた、という内用だった。捜査中の事件は石川氏が議員になる前のことで、その秘書はまったく知る立場になかったのに、検事は恫喝的な取り調べを行い、子供を保育園に迎えに行く時間になっても返さず、「せめて電話をさせて欲しい」という哀願も受け入れなかった、とその記事は報告している。これが事実なら、大問題。ましてや、足利事件の菅家さんの再審の真っ最中で、警察や検察の取り調べのあり方が大いに問題になっている時期だ。なのに、なのに……

何日か経って、いくつかの新聞が、「東京地検が『週刊朝日』に抗議文を送った」とする記事を小さく掲載。ただ、これも検察の発表をそのまま記事にしただけ。

朝青龍の騒動の時の熱意はどこにいったのだろう。もしかして、日本のマスコミにとっては、検察が違法な捜査を行っているという告発より、朝青龍の騒動の方が大事なのだろうか?!?!?!?!
  
新聞は、「検察側のリークによる報道が多い」と批判されると、激しく反発する。たとえば読売の溝口社会部長は、2月5日付紙面でこう書いた。

<民主党の一部議員は、石川容疑者らの逮捕直後から、「不当捜査だ」と主張。定義も定かにしないまま「検察リーク」を声高に叫んで東京地検特捜部の捜査をけん制し、報道を批判する動きも露骨だった。過去の政界捜査で、正直これほどのヒステリーに似た空気を感じたことはない><根拠のない無責任な報道批判に対しては、40人近い記者が「検察リーク」とはほど遠い取材努力を重ねてきたことを、一言述べておきたい>

朝日新聞も、テレビ朝日のサンデープロジェクトに出演した星裕編集委員など、マスコミ批判になるとムキになって反論していた。その様を見るにつけ、新聞の反応の方にこそ「ヒステリーに似た空気」を感じなくもない。

沢山の記者を投入し、地道な取材を重ねていて、検察のリーク頼みのように思われるのは心外、と言いたい気持ちは分かる。しかし、そうした取材の努力が、検察側と目的を共有化する「小沢氏のクビを捕る」という方向にだけ向けられ、検察の捜査のあり方にはまったく振り向けられないことが問題なのだ。

その結果、マスコミは検察の応援団としての役割を発揮した。
新聞などに激しく叱責されて、民主党の議員も捜査批判をまったくしなくなった。鳩山首相も、あれだけターゲットにされた小沢氏自身まで、検察の捜査は「公正公平」などと言っている。メディアが検察批判を封じ込んだ格好だ。確かに与党が検察に圧力をかけることがあってはならないが、不公正だと感じたことを不公正と言うことも許されないというのはいかがなものか。
 
検察批判は許されないという風潮の中、検察に圧力をかけるように見られたくないからと、鳩山政権は選挙の時にマニフェストで約束した、捜査過程の全面可視化まで動きを停滞させている。いくら何でも萎縮のしすぎだ。
  
ただ、小沢氏が不起訴となって、「検察の説明責任」にふれる新聞も出てきた。
朝日新聞は、検察の会見の主な一問一答を紹介。「言えない」「言わない」「コメントしない」「お答えを控えたい」……記者の質問に対する検察官がほとんどまともに応えない様子を伝え、<検察はどこまで説明責任を果たすべきなのか>と、実に遠慮がちに問うている。
 
そうした問いをすることはいいだろう。
だが、私としては、ついこんな問いを発したくなってしまう。
「ところで、ご自分たちの説明責任はどうなっているのですか」
  
検察が石川議員ら2人の起訴と小沢氏の不起訴を発表した記者会見に出席できたのは、朝日新聞など大マスコミで作る司法記者会(記者クラブ)だけ。しかもカメラを入れたいという要請も断られている。カメラの前で堂々と語ることができない検察をなぜ、批判しないのだろう。しかも、匿名で検察幹部が「心証は真っ黒」などと語るのを無批判に載せる。これはいいかがなものか。
 
一方の小沢氏の記者会見は、フリーのジャーナリストなども参加可能で、カメラの持ち込みももちろん可。事情聴取を受けた後の会見は、インターネットで生中継されたりもした。その説明内容は万人が満足するものではないにしろ、検察と比べれば、はるかに開かれた対応をしている。なのに、そのことは伏せて、小沢氏が国民に説明することから逃げているようなイメージ作りをするのは、あまりにもアンフェアだ。検察はあくまで正義、小沢氏はあくまで不透明で閉鎖的というイメージ作りに、マスコミは大きな役割を果たしてきた。果たしてこれが、公正公平な報道と、報じている側は考えているのだろうか。
 
捜査の進展についても、毎日、この問題の報道を読んでいた読者は、小沢氏はゼネコンから裏金をもらっている証拠があり、その裏金を隠ぺいするために小沢氏が石川議員に政治資金収支報告書に嘘を記載するように指示し、当然のことながら起訴されると思っていた人が少なくないのではないか。ところが、東京地検特捜部の徹底した捜査でも、この問題での小沢氏と石川議員の共謀は明らかにされず、裏金の存在も証明されず、小沢氏は在宅起訴もされなかった。
 
記者たちは情報源である「関係者」に騙されて、間違ったネタをつかまされたのか。それとも記者たちが、「小沢のクビを取りたい」と思うがあまり、情報の真偽を判断する目が曇っていたり、独自の解釈を加えてしまったのか。あるいは、小沢氏がカルト以上に強烈なマインド・コントロールを秘書たちにかけているために、逮捕された3人は捜査を混乱させるためにわざと供述を二転三転させ、マスコミをも翻弄した、というのか。そうしたところは、ぜひとも聞いてみたい。
 
新聞によっては、石川議員が小沢氏との共謀を自白したとする記事を大きく掲載したところもある。石川議員の弁護士は「完全な誤報」と主張した。なのに、その新聞では訂正記事は出ていない。いったい、あれは誤報だったのか、それとも弁護士が嘘をついたのか。どうか説明して欲しい。

そうした検証をちゃんとやっておかなければ、近い将来、新聞はまた検察の応援団としての役割を担わされかねない。

石川議員らの公判を、公正な形で報道してもらうためにも、国民が正しい情報を元に政治について論評したり判断したりするためにも、今、新聞の説明責任を問うておきたい。

今週の見通し・米国株 もみ合いの展開

2010年02月07日 21時19分19秒 | Weblog
今週の見通し・米国株 もみ合いの展開

今週の米株式相場は米経済指標と欧州の債務問題をにらみ、もみ合う展開となりそうだ。

先週前半は米景気回復を示す材料で買われた一方、後半は南欧諸国の政府債務が拡大するとの懸念から下げた。

今週も2つの要素に左右される可能性が高い。

先週末の米株式相場は南欧諸国の政府債務が膨張するとの懸念から欧州株式相場が下落する動きに連鎖して下げた後、午後に入って買い戻された。

1月の雇用統計で失業率が市場予想に反して低下し、雇用情勢が改善しているとの明るい見方に市場の関心が移ってきたためだ。

週初から乱高下したダウ工業株30種平均は結局、先週1週間の下落率が1%未満にとどまった。

今週は12月の貿易収支、1月の小売売上高が発表される。

コカ・コーラやウォルト・ディズニーなどの主要企業が決算を発表する予定だ。

ダウ平均は先週の取引時間中に一時、1万ドルの大台を下回った。

再び上昇基調に戻れるかは、欧州の政府債務問題をしのぐような米景気回復の足取りの強さを示す材料が出るかにかかっているといえそうだ。

秀逸な投稿紹介~小沢問題をすっきり読み解く。

2010年02月07日 15時48分11秒 | Weblog
秀逸な投稿紹介~小沢問題をすっきり読み解く。
「政治資金収支報告書は絶対間違っていない」より

「政治資金収支報告書は絶対間違っていない」は、HNが物語るように、
経済政策などについて鋭い指摘を行ってくれるBBS初期からの投稿者なのですが、
今回の検察の言いがかりが如何にひどいものであるか
ともすれば単なる好悪の感情論に陥りがちなこの問題に関する論議に
きわめて単純明快な理解をもたらしてくれると感じました。
ぜひリンク先でスレッド前後の流れにあたっていただきたいのですが、
投稿の核心部分を引用しておきます。

~~~~~~~~以下、引用~~~~~~~~

今回の事をわかりやすいように他の事例に変えます。

選挙事務所を建てる時を事例とします。
X年12月に工事業者に1000万円前払い金を払いました。
資金は政治家個人がとりあえず1000万円用立てしました。
その後、銀行で政治家個人の名義で選挙事務所建設資金として4000万円借入しました。
それは政治家からの借り入れとしました。
政治資金報告書には、まだ事務所は完成していないし使っていないので
政治家から4000万円借り入れたとだけ記入しました。
政治家個人が用立てて支払った手付金だから、
報告書には記載しませんでした。

翌Y年1月に完成し残金3000万円を工事業者に支払いました。
政治資金報告書には、選挙事務所が完成して使用開始したのが1月だったので、
その年に4000万円を事務所費に記載しました。
政治家個人には、その年に他からの収入で4000万円を返済しました。
それも記載しました。

以上が例です。
今回このなかでどこが虚偽記載と言われているかといえば

・政治家個人が一時的に立て替えて払った手付金1000万円をX年報告書に記載しなかった。
・Y年に4000万円を支払ったように記入した。

これを今回の小沢氏の取引に換えてみます。
選挙事務所→秘書の寮
建築代金→土地と建築代金
X年12月→平成16年10月26日
Y年1月→土地登記平成17年1月7日、建物登記平成17年9月14日
手付金1000万円→土地取得費3億4千万円
個人の用立て1000万円→4億円
残金3000万円→建設費用2300万円
選挙事務所使用開始Y年→寮の使用開始平成17年9月14日
政治家個人が銀行借入をして政治団体への貸付4000万円→政治家個人が銀行借入をして政治団体へ貸し付け4億円

どうでしょう、まったく状況は同じです。

経理をしている人なら知っていると思いますが、
費用とするのは実際に使用開始した時点です。
ですから、今回の場合なら平成17年の収支報告書に記載するのが正しい。
したがって、登記も少しずらして17年にもってきたのは登記と使用開始年を統一するためであり理由がある。
土地を平成16年に取得しているが、土地建物一体で見ればまだ使用するには未完成で半分の状態であり、
手付金を払っただけと変わらない。
また不動産は政治家個人での取引にしなければならない以上、
まだ政治団体の支出に載せなくてもよい。
個人の所有であるとい状態であっても不思議でない。

以上、全く報告書の記載は正しい。

石川氏が錯覚してこれが正しくないと思ったかどうかわからない。
でも結果として正しい報告書を作っている。

これを虚偽記載という人は、
もし石川氏が平成16年の収支報告書に事務所費として土地購入代金を記載していたなら、
まだ使ってもいない段階で支出に載せるのはおかしい。
虚偽記載だというでしょう。

どっちにしても虚偽記載だと地検は、いうのにきまっています。
言いがかりにすぎません。

~~~~~~~~以上、引用終わり~~~~~~~~

金額がわれらに縁のない桁であること、
無理やり金の出所がダーティなものであると印象付けようとした(が、失敗した。笑)こと
この2点を除いて考えるなら、
石川議員初め3名の現・元秘書が起訴された件というのは
当にこのたとえ話どおりの<事件>であり、
これを容認してしまっては
それこそ
「権力が罪だといえばそれは全て罪である」
恐怖政治そのものでしょう。

特にこの問題で、
石川議員や小沢幹事長に何らかのアクションを求める方は
この指摘に答える義務ありと考えます。  

マスゴミの世論調査の実態・・・補正技術・・・実際は偽造です

2010年02月07日 09時07分18秒 | Weblog
マスゴミの世論調査の実態・・・補正技術・・・実際は偽造です

僅か、15%の住民の回答を、あたかも "住民全体の意思" の如く報道する。
朝非らしい、 "世論誘導" です。

皆さんは、世論調査ってのを信用なさっていますか?
あんなの信じちゃいけません。

そりゃ、先の選挙戦終盤に実施したような50万人規模での調査は、ある程度の信頼性をおいても良いでしょう。

普段行われる、内閣支持率などの調査は多くても1000人。
少ないときには、200人くらいに聞いた数字を "内閣支持率" として堂々と報道されます。

そのうえ、大手 "まずゴミ" の世論調査には "数値補正" という作業が加えられます。
何だこりゃ? と思う世論調査でしょ。

これは、ある大手 "まずゴミ" の調査責任者、仮にMサンとしておきましょう。
彼から直接聞いたハナシです。

「ウチに限らず、どのマスメディアでも、調査した "ナマデータ" をそのまま公表することはありません。
(筆者意訳: そんなことしたら、時の政権に叱られちゃって、再販制度撤廃や押し紙問題で痛い目にあっちゃいます)

世論調査っていうのは、ある程度 "時期" を横並びでやりますので
(筆者意訳: 実施時期については談合で決めますので)
バラバラな数字が出ちゃうと読者が戸惑いますよね。
(筆者意訳: バラバラな数字が表沙汰になると、我々の無能ぶりが白日の下に晒されますよね)

そう言ったこともあり、 "数値補正" が行われるのです。
(筆者意訳: そう言ったこともあり、 "数値偽造" を行うのです)
補正と言っても、決して恣意的に数字を動かすわけではありません。
(筆者意訳: 補正と言いましたが、実際は偽造です。すべて恣意的に数字を動かします)

この補正技術は、各社のノウハウの見せ所です。
年齢による偏り、地域による偏り、調査対象者の職業的な偏り、等を総合的に判断し、各社が持つ過去数十年に及ぶ統計データをコンピュータで再分析して、決定します。
(筆者意訳: この偽造技術こそ、各社の腕の見せ所です。いろんな数字が出てきますが、最終的には、このかたの主宰する会議で数字を取り纏め、何気ない振りして、翌日印刷に廻します。」

指示しているのは、新聞社や自民党の老害達の天の声です。

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ある神社かお寺にあった標語です。

「人間は自分に都合の悪い人を悪い人という」

これは、検察やマスコミが小沢さんを非難することに対してぴったり当てはまると思います。
このことにまだ気づいていない国民が多いことは大変残念です。

現政権が事実と認めた自民政権の外交機密費上納

2010年02月07日 07時12分17秒 | Weblog
現政権が事実と認めた自民政権の外交機密費上納 (永田町異聞)より

外務省のいわゆる外交機密費がかつて、総理官邸に上納されていたのは公然の秘密だった。

これまで、自民党政権は国会の答弁などで、その事実をかたくなに否定してきた。政界工作など、本来の目的を逸脱したカネの使い方をしてきたからに他ならない。

今月5日、鳩山内閣は旧来の政府見解を覆し、日本政府として初めて外交機密費転用があったことを認める答弁書を閣議決定した。鈴木宗男議員の質問主意書に対する公式回答だ。

機密費、正式には報償費。政府がマル秘で使える国家のカネである。領収書が不要で、使途も支出先も明らかにする必要がない。外務省には27億円、内閣官房には15億円程度の機密費予算が毎年、計上されている。

外務省の額が多いのは、在外公館における要人接待、情報交換、情報収集などに使い方うという前提があるからだろう。ところが、こういう資金は機密性があるだけ裏金に化けやすい。検察や警察の調査活動費の私的流用問題も同じことだ。

外務省から官邸への機密費上納が問題になったのは、2001年に外務省の松尾克俊外国訪問支援室長による外交機密費詐取事件が発覚したことがきっかけだった。

松尾が機密費から捻出したカネで、夜遊びやゴルフ三昧にふけった外務官僚のモラルハザードは、公私のカネの区別がつかず、金銭感覚がマヒした官僚天国の病弊の一端をのぞかせた。

実は関係者なら誰でも知っていたのが外交機密費の上納だ。当時55億円といわれた外交機密費のうち20億円を毎年、官邸に還流させていたことが国会で問題になったが、森首相らはそんな事実はないと否定していた。

その後、小泉政権の生みの母ともいえる田中真紀子が外務大臣になり、伏魔殿の実態を暴こうと、外交機密費の上納を証明する資料探しを始めた。それも、外務省幹部が田中真紀子追放を画策する一因になった。

官邸の要請で上納していたのだから、外務省と結託して当時の福田官房長官が真紀子更迭に動いたことは、少しも不思議ではない。さすがにその後、外交機密費の上納はストップした。

そもそも外交機密費の上納は、佐藤政権時代から始まったといわれる。

内閣官房機密費を使いすぎて足りなくなり、佐藤首相は予算の増額を望んだが、やりすぎると目立つので、その分外務省に予算をつけ、秘密裏に官邸が横取りして、官房機密費をふくらませた。それが長年の慣習になっていたのだ。

官房機密費は官房長官室の金庫に入っており、官房長官の判断で引き出される。当時の官房機密費15億円ほどに外交機密費からの流用分20億円を足して、35億円もの隠密資金をいったい何に使っていたのか。

国家のインテリジェンスに関わることなら納得もできる。しかし、内閣情報調査室にまわす資金はそのごく一部で、会計検査院から使途のチェックを受けないのをいいことに、多くが自民党の党利党略に使われていたことは政界の常識だ。

たとえば、国会をスムーズに運ぶための野党対策や、党内対策、総裁選で再選されるための工作費、さらには党の選挙にまで使われた。

このカネで飲み食いするのは日常茶飯事で、メディア関係者への接待も含まれていたことが国会の質疑で明らかになった。

ところで、先述したように今回の外交機密費上納を認める答弁書は、鈴木宗男議員の質問主意書に対するものである。

かつて、政界ただ一人の外務省「族議員」だったと自認し、省の内情を熟知している鈴木は、衆院外務委員長への復権を果たしたいま、自分を検察と手を組んで葬り去ろうとした外務省を改革すべく執念を燃やしている。

外交機密費は昔に比べ減額されたとはいえ、まだ毎年27億円もが予算計上されており、私的な不正流用が行われていないという保証はない。

鈴木は著書「汚名」で、外務官僚の生態を暴露しているが、そのなかにこういう一節がある。

「外務省の生き物はほうっておくといくらでも家を集めだす。(中略)大使で二カ国もまわれば億の金が集まるという特徴があるので、どんどん家を買っていくのだ。なかには女ひとり家4軒を買った剛の者もいる(中略)もちろん、給与だけでなく数々の外交機密費が流用されていたはずだ」

在外公館に赴任すると、本俸を超える住宅手当、在勤手当などの別給与がもらえるうえ、外交機密費までが流れ込んでくるとなると、金銭感覚がおかしくなるのは無理もない。

すべて、もとはといえば国民の税金である。政権交代で機密費上納の事実も公表されたいま、外務省は自ら伏魔殿からの脱却を急がねばならない。

「辞職も離党もさせぬ」 小沢氏、石川議員擁護 鈴木代表に意向

2010年02月07日 01時32分37秒 | Weblog
「辞職も離党もさせぬ」 小沢氏、石川議員擁護 鈴木代表に意向

民主党の小沢一郎幹事長は5日、自らの資金管理団体「陸山会」の収支報告書虚偽記入事件で政治資金規正法違反の罪で起訴され、同日保釈された元秘書で衆院議員の石川知裕被告(道11区)について、議員辞職も離党もさせない意向を、新党大地の鈴木宗男代表に電話で伝えた。

小沢氏は、石川議員が秘書時代の虚偽記入で起訴されたことを念頭に「議員ではない時の話で議員辞職と言うのは酷な話だ」と強調。

鈴木代表も「今回の事件は当初言われたゼネコンの裏金などと関係なく、お門違いの捜査だった」と述べ、離党も議員辞職もするべきではないとの認識で一致した。

小沢氏は虚偽記入事件で自らは不起訴となったことから、石川議員の擁護姿勢を鮮明にしても世論の批判をかわせると判断したとの見方も出ている。

<北海道新聞2月6日朝刊掲載>

いまだに虚偽記載なる紙面に憤りを覚えてしまう一方、小沢氏の与党内を一括する発言に、やはり小沢一郎健在を強烈に印象付ける、そしてこれからの、司法の正義、公職選挙法の枠組みを越える働きが、石川議員の肩に圧し掛かっている。

与野党内の反発を逆手に取り、議員としての石川はどうあるべきかを示す最大のチャンスであると思える。

石川議員が検察を非難するのでなく、検察の本来あるべき姿を提示するほど大物になりえる状況に自分が置かれている事を生かした活動が期待される。

石川氏の身の回りで起きた今回の出来事は、彼が語らずとも、検察に対する正常化に向けた圧力となりえる。

石川議員の活躍に期待する支持者が日本全国に相当数存在する事を踏まえ更なる活躍を期待したい。