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冬のレモンのカップケーキ




暖房の効いた部屋でレモンが干からびはじめているので、レモンのカップケーキを焼こう。


英国のケーキの多くは、砂糖の味/どっしり重く/バサっと/荒い。
これをホームメイドとか手作りの味、と呼ぶ。
おそらく家で毎日手早く焼き上げるためにボール1個とヘラ1本だけでできるざっくり簡単なレシピが重宝され、それが定番ケーキの味として定着したのだろうと思う。

味は文化、タデ食う虫も好きずき、だからわたしがとやかく言うことではない。

それに馴染みがあるから、英国人は砂糖の味/重く/バサっと/荒いという条件が揃わなければケーキではない、もの足りない、そのようなケーキ以外好まないのかと思っていた。
だから様々な機会にも、軽くてふわふわのシフォンケーキとかヴィエノワーズのスポンジケーキなどは好かれないかな...と遠慮して、重めのチョコレートケーキなどを焼いていたのだった。

ところが娘が放課後のおやつに持って行く砂糖控えめのグレープシードオイルのカップケーキやロールケーキを味見した少女達が、ふわふわですごくおいしいとお世辞を言ってくれるようになり、最近は遠慮なしでふわふわしっとり甘さ控えめケーキを持って行くようになった。


実は夫のオフィスの連中からもしょっちゅうねだられている。
わたしってきっと絵に描いたような大和撫子だと思われているよね!と夫に言ったら、「そんなわけないじゃないですか。ほとんどの人があなたに挨拶くらいはしたことがありますよ」と言われた。
わたしの挨拶は大和撫子イメージをぶちこわす破壊力があるということですか...

ちなみに日本語の「レモン」にはさわやかとか、フレッシュとかいう新鮮な意味合いがあるが、英語にはよい意味はなく、くだらない、つまらない、間抜け、無価値、魅力のない女... 「フレッシュ・レモンちゃん」というような昭和の男性誌的キャッチフレーズはありえないわけですな。

レモン女。
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