昨日の午後、「プルサーマル公開討論会を実現させる宮城の会」主催の「プルサーマルの危険な話」(講師 広瀬隆氏)を仙台弁護士会館に聞きに行った。
81年に「東京に原発を!」で衝撃を与えた人。
今回は、女川原発にプルサーマルを入れるというので「誰のためのプルサーマルか・・・何のためのプルサーマルか・・・」という観点で話をしてもらった。
東北電力は、今年に入ってテレビや地元紙の河北新報を使って、頻繁にプルサーマルの必要性を宣伝するようになった。目や耳に余るほど・・・
その理由は、地球温暖化。原因はCO2の増加。そして被害。
では、ほんとにそうか?
小生に限って言うなら、
自分の周辺の動植物の変化からマスコミの報道と照らしてやっぱりそうかと思う反面、長いスパンで観ると地球は幾度となく寒暖を繰り返していて人間の活動は煙がたなびいてちょっと煙たいくらいではないのかと、半信半疑でいるところがあった。
広瀬氏は言う。
『○気温は急上昇するのか?
CO2は激増中なのに、最近の気温は95年をピークに下がってきていると気象庁の公表値を示す。なのに、政府もマスコミも伝えようとしていない。
そしてCO2を悪の物質にし、プルサーマル(原発)の必要性を押し付ける。
○余剰プルトニウムは?
そこには、イギリスとフランスに再処理を委託して取り出させたプルトニウムが余剰となり、「核兵器に転用可能なプルト二ウムを持たない」という国際公約を守ることにはなるが、プルトニウムを使う予定の「高速増殖炉もんじゅ」が稼動できない状態で、プルサーマル計画を持ち出さざるを得なくなった。
○六ヶ所再処理工場は? 核燃料サイクルの崩壊
一方で「再処理工場」を作ってプルトニウムを取り出そうとすることはなぜか?
電力は、「プルサーマル運転のため」というが、原発で発生する放射性廃棄物の処分をどうするかにある。
ところが、「六ヶ所再処理工場」は問題が連発しストップ状態にある。
こうして“再処理→高速増殖炉→プルサーマル”という核燃料サイクルは崩れてしまった。
○原発ごみの一時保管場の現状
全国の一時保管用のプールの残要領は平均7・8年(女川は11年ぐらい)という末期状態にあり、最終処分場計画も絶望的な状況にある。
「中間貯蔵」というのがあるが、以上のことからするとここが永久保存になりそうだ。
○いくらの費用がかかるか?
計画通り「六ヶ所再処理工場」で800トンのプルトニウムを取り出し、MOX燃料を製造すると、全国で毎年200億円という損失が出る。
国内再処理のコストは海外の3~4倍。MOX燃料製造費はウラン燃料の5~11倍にも。
○電事連がプルサーマル見直しを電力各社に要請したのは?
「再処理工場」の運転見通しが立たないためだが、このままだと余剰プルトニウムの原料ができなくなる。
○国からの交付金と東北電力
プルサーマルの受け入れに同意した道県に、各60億円を払う経済産業省の交付金制度が3月末に打ち切られた。
交付が決定しているのは、7道県8基。この中に宮城の女川原発は含まれていない。
もし大事故がおきれば、一瞬にして10兆円を超える半永久的被害となる。
99年9月の東海村JCOの臨界事故で核分裂したウランは目に見えないほど少量の1mg(1gの千分の1)で、現場で被爆した労働者は志望し、地域には大きな風評被害が続いた。
○原発立地自治体の現状
平均的に、次のような悲惨な状況が見えてくる。
●電源立地交付金は、運転開始後10年間のみ。
●交付金の使途は、主に公共事業に回すという制約があるため箱物建設が進み、一見反映しているかのように見えるが、維持管理費などで地方債を発行するようになり、やがて膨大な借金を抱える所も多い。
●原発からの固定資産税は、償却によって急減する。
残るのは、原発に依存し自立できない自治体。
金に狂って家庭が崩壊し子育てに影響。町が荒れ、空洞化が進む。
電力会社から裏金をもらって、企業代理人となる地元の主張。
電力会社が選挙を取り仕切る腐敗堕落の地元政界。
など、電力企業城下町の悲劇は広がる。
言い換えれば、住民を金で飼い馴らさなければ運転できない、もろくて弱い自立できない産業が原発である。
○原発産業に未来はあるか?
原発に使われる部品の品質は、一般の材料とほとんど同じで最長30年の寿命。
従って、30年以上の原子炉は21基。そのうちは色に舌のは3基だけ。
本来、運転寿命に達する前に廃炉にしなければならないのに、寿命を40年以上に延ばそうとしている。
全世界の原発先進国が廃炉ラッシュを迎えている。
○これからのエネルギーの主力は?
熱と電気を併用できるコジェネレイションと天然ガスを主体とした紺バインドサイクル。
アメリカでは、大幅なコストダウンを実現しているという。
大型風力発電は、自然との調和で問題があるが、ソーラー発電は大いに普及するべきだ。
○これからの生き方
今、この地球に最も求められているのは、
エネルギー消費量を減らし、エネルギー効率を上げ、放射能のような危険物と廃熱を出さない生き方である。』と・・・
具体的な資料をたくさん提示しながらの説明で、2時間超の話を興味を持って聴くことができた。
いい刺激を受けることができた。
81年に「東京に原発を!」で衝撃を与えた人。
今回は、女川原発にプルサーマルを入れるというので「誰のためのプルサーマルか・・・何のためのプルサーマルか・・・」という観点で話をしてもらった。
東北電力は、今年に入ってテレビや地元紙の河北新報を使って、頻繁にプルサーマルの必要性を宣伝するようになった。目や耳に余るほど・・・
その理由は、地球温暖化。原因はCO2の増加。そして被害。
では、ほんとにそうか?
小生に限って言うなら、
自分の周辺の動植物の変化からマスコミの報道と照らしてやっぱりそうかと思う反面、長いスパンで観ると地球は幾度となく寒暖を繰り返していて人間の活動は煙がたなびいてちょっと煙たいくらいではないのかと、半信半疑でいるところがあった。
広瀬氏は言う。
『○気温は急上昇するのか?
CO2は激増中なのに、最近の気温は95年をピークに下がってきていると気象庁の公表値を示す。なのに、政府もマスコミも伝えようとしていない。
そしてCO2を悪の物質にし、プルサーマル(原発)の必要性を押し付ける。
○余剰プルトニウムは?
そこには、イギリスとフランスに再処理を委託して取り出させたプルトニウムが余剰となり、「核兵器に転用可能なプルト二ウムを持たない」という国際公約を守ることにはなるが、プルトニウムを使う予定の「高速増殖炉もんじゅ」が稼動できない状態で、プルサーマル計画を持ち出さざるを得なくなった。
○六ヶ所再処理工場は? 核燃料サイクルの崩壊
一方で「再処理工場」を作ってプルトニウムを取り出そうとすることはなぜか?
電力は、「プルサーマル運転のため」というが、原発で発生する放射性廃棄物の処分をどうするかにある。
ところが、「六ヶ所再処理工場」は問題が連発しストップ状態にある。
こうして“再処理→高速増殖炉→プルサーマル”という核燃料サイクルは崩れてしまった。
○原発ごみの一時保管場の現状
全国の一時保管用のプールの残要領は平均7・8年(女川は11年ぐらい)という末期状態にあり、最終処分場計画も絶望的な状況にある。
「中間貯蔵」というのがあるが、以上のことからするとここが永久保存になりそうだ。
○いくらの費用がかかるか?
計画通り「六ヶ所再処理工場」で800トンのプルトニウムを取り出し、MOX燃料を製造すると、全国で毎年200億円という損失が出る。
国内再処理のコストは海外の3~4倍。MOX燃料製造費はウラン燃料の5~11倍にも。
○電事連がプルサーマル見直しを電力各社に要請したのは?
「再処理工場」の運転見通しが立たないためだが、このままだと余剰プルトニウムの原料ができなくなる。
○国からの交付金と東北電力
プルサーマルの受け入れに同意した道県に、各60億円を払う経済産業省の交付金制度が3月末に打ち切られた。
交付が決定しているのは、7道県8基。この中に宮城の女川原発は含まれていない。
もし大事故がおきれば、一瞬にして10兆円を超える半永久的被害となる。
99年9月の東海村JCOの臨界事故で核分裂したウランは目に見えないほど少量の1mg(1gの千分の1)で、現場で被爆した労働者は志望し、地域には大きな風評被害が続いた。
○原発立地自治体の現状
平均的に、次のような悲惨な状況が見えてくる。
●電源立地交付金は、運転開始後10年間のみ。
●交付金の使途は、主に公共事業に回すという制約があるため箱物建設が進み、一見反映しているかのように見えるが、維持管理費などで地方債を発行するようになり、やがて膨大な借金を抱える所も多い。
●原発からの固定資産税は、償却によって急減する。
残るのは、原発に依存し自立できない自治体。
金に狂って家庭が崩壊し子育てに影響。町が荒れ、空洞化が進む。
電力会社から裏金をもらって、企業代理人となる地元の主張。
電力会社が選挙を取り仕切る腐敗堕落の地元政界。
など、電力企業城下町の悲劇は広がる。
言い換えれば、住民を金で飼い馴らさなければ運転できない、もろくて弱い自立できない産業が原発である。
○原発産業に未来はあるか?
原発に使われる部品の品質は、一般の材料とほとんど同じで最長30年の寿命。
従って、30年以上の原子炉は21基。そのうちは色に舌のは3基だけ。
本来、運転寿命に達する前に廃炉にしなければならないのに、寿命を40年以上に延ばそうとしている。
全世界の原発先進国が廃炉ラッシュを迎えている。
○これからのエネルギーの主力は?
熱と電気を併用できるコジェネレイションと天然ガスを主体とした紺バインドサイクル。
アメリカでは、大幅なコストダウンを実現しているという。
大型風力発電は、自然との調和で問題があるが、ソーラー発電は大いに普及するべきだ。
○これからの生き方
今、この地球に最も求められているのは、
エネルギー消費量を減らし、エネルギー効率を上げ、放射能のような危険物と廃熱を出さない生き方である。』と・・・
具体的な資料をたくさん提示しながらの説明で、2時間超の話を興味を持って聴くことができた。
いい刺激を受けることができた。