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世界の8000メートル峰、14座

2023-05-06 06:16:10 | 登山




世界には8000メートルを超える山が14座あります。
その全てがヒマラヤ山脈とカラコルム山脈にあります。
カラコルム山脈は、広義ではヒマラヤ山脈の範疇であるとも言われます。
ヒマラヤ山脈には9座があり、残り5座はカラコルム山脈にあります。
ヒマラヤ山脈に位置する9座は、東西約500キロくらいの範囲にあります。
そこからカラコルム山脈までは北西に約800キロくらい離れているでしょうか・・
国境で言っても、ヒマラヤ山脈はネパールというイメージですが、
カラコルム山脈となると、パキスタンのイメージになります。

この14座を標高順に記してみます。

   (山名)       (標高) (初登頂) (登頂者数) (死亡率) (危険度)
 1 エベレスト      8848  1953  5656人  3,9%  11位
 2 K2(ケイツー)   8611   〃54   306   26,5   2位
 3 カンチェンジュンガ  8586    55   283   14,1   5位
 4 ローツェ       8516    56   461    2,8  12位
 5 マカルー       8463    55   361    8,6   8位
 6 チョ・オユー     8188    54  3138    1,4  14位
 7 ダウラギリ      8167    60   448   15,4   4位
 8 マナスル       8163    56   661    9,8   5位
 9 ナンガ・パルバット  8126    53   335   20,3   3位
10 アンナプルナ     8091    50   191   31,9   1位
11 ガッシャーブルム1峰 8080    58   334    8,7   7位
12 ブロードピーク    8051    57   404    5,2  10位
13 ガッシャーブルムⅡ峰 8035    56   930    2,3  13位
14 シシャパンマ     8027    64   302    8,3   9位

最も目立つ数字は、
エベレストの登頂者数・・5656人であり、最も危険性の少ないチョ・オユーの3138人です。



エベレストよりはるかに難しく危険性の大きい、標高2位、K2の登頂者は306人。



最も危険性の大きい、標高10位のアンナプルナは、191人しか登頂に成功していません。
私がエベレストは、もう登山禁止にすべきだの理由がここにあります。
登頂成功者が5656人という事は、
その何倍の人間がアタックし、山を汚し続けているのか。



この8000峰14座全部を最初に登り切ったのは、
イタリアの超人、ラインホルト・メスナーです。1986年の事でした。
メスナーはイタリア人と言いながら、名前からみるとドイツ人ですね。
この時点で、世界中の登山家たちの目標は皆無になった、
と言うと言い過ぎかもしれませんが、ほとんど負け惜しみ街道を驀進する羽目になった。
やっぱり、ここまで言っちゃ可哀想かな~・・・



日本人では、たった一人だけの成功者がいます。
竹内洋岳、1971年生まれの彼は2012年に、41歳の時にこれを完遂しました。



竹内氏の後を追うのは、渡邉直子さん(1981年生まれ)の現在42歳で、
彼女は残りあと1つだけに迫っています。
ですから多分、女性として世界で初めて14座完登者になると思われます。

14座の完登者は世界で44人います。
イタリアと韓国が7人でトップです。
韓国が世界でトップというのは、実に意外ですね。
北アルプスに行くと、韓国からの登山者が多いのですが、
韓国には日本の様な(いい山)が無いので、彼等の目は世界を向いているのです。
スペイン6人、カザフスタン3人、ネパール5人がそれに続いています。



メスナーに続いて次の14座の成功者になると言われていたのが、
日本人であり、誰からも愛され、9座まで成し得ていた、
日本最高の登山家と言われていた、山田昇でした。
彼がそうならずに39歳で逝ってしまったのは、本当に残念だし悲しかった。





その頃、日本人として第4登、最年少24歳で初めてエベレストに登り、
メスナーに対抗できるのは彼しかいないと言われたのが、加藤保男(やすお)でした。
ミスターエベレストと言われ、その長身とイケメンぶりで、
まさにアイドルでありヒーローで、多くの女性ファンの心を掴み、
登山家をやめた後は俳優になればいいとまで言われました。
しかし、3度目のエベレスト挑戦を成功させた後に、32歳で行方不明になってしまいました。

世界には8000メートルを超える山は14座しかありません。
その全てを登ってしまった登山家たちは、これから何処へ行けばいいのか?
何を目標にして生きて行ったらいいのか?
かつて(今でもそうなのかも知れませんが)
世界的な高峰を「神々の座」と言いました。
まるで神様が宿る場所という神聖な思いを人々は感じていたのです。
それが今、どれだけ汚れてしまった事か。

もう山を汚しに行くのはやめましょう。
神々の座は、神様だけが存在していればいいと最近、私は思っています。


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