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世界一スタイルの醜悪な戦艦、それはイギリスの戦艦ネルソンと、同型艦ロドニーです。
この2艦は、ワシントン海軍軍縮条約
(35000トン以内、16インチ砲まで)
を忠実に守った戦艦でした。
35000トンという枠内で最強の戦艦となるべく設計した結果が、このスタイルでした。
16インチというイギリス海軍最大の主砲を載せる為には、どうしたら良いか?
それは3基の主砲塔を全部、船体の前部に集中させる事でした。
軍艦で最も重要で、最も守らなくてはならない部分を、バイタルパートと言います。
その最大の部分が主砲、弾薬庫、機関などですが、
主砲を3基ともまとめる事によって、バイタルパートの部分を集中させたのです。
つまり厚い装甲を最小に抑える事により、重量を浮かせたのです。
そして、それほど重要でない部分は、装甲を薄くしたのです。
また、16インチという最大の主砲を採用した事で重量は重くなり、
その分、エンジンは貧弱になり、23ノット(時速42キロ)という低速に甘んじたのです。
重量と攻撃力は、これで完璧でしたが、
次第に欠陥が明らかになってきました。
まず船体の真後ろは攻撃できない。
また主砲3基を後方に向けて発射した所、
上部構造物や甲板を損傷してしまったのです。
この為、前から3番目の3番主砲を後部に向けての発射が制限されたのです。
また、重い主砲群が全部前方に片寄っている為に、
運動性が悪く、時に低速時の運動性は劣悪だったそうです。
このネルソンと同じで主砲を全部、前方に集中させた戦艦に、
フランスのリシュリュー型(35000トン)と、
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ダンケルク型(26000トン)があります。
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しかし、これらフランス戦艦達は、主砲が3基ではなく2基なのです。
つまりイギリスのネルソンの3基に比べ、占有面積が少なくなっている為に、
艦橋が船体の真ん中程度に対し、
イギリスのネルソンは艦橋が船体中央よりかなり後方に有るのです。
この事が、世界一醜い戦艦と感じさせるのです。
とにかく、アンバランスで不格好。
日本でも主砲群を前部に集中させた軍艦がありました。
重巡洋艦の利根と筑摩です。
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この重巡洋艦の主砲は3基どころか4基も有ります。
ですが、重巡洋艦の主砲は、フランス戦艦の13インチ・15インチ。
イギリス戦艦の16インチに比べて僅か8インチ。
主砲、砲塔の大きさがまるで小さいので、
それが4基あろうともそれ程の占有面積は占めていません。
それ故に、艦橋も普通の重巡洋艦とあまり変わらない位置にあるので違和感がありません。
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それにしても、私が大好きな、
世界一美しい戦艦・ドイツのシャルンホルストと比べると、
見るもおぞましい醜悪な戦艦です。
そして、ネルソンと同型艦の、戦艦ロドニーが、
やはり私が好きな戦艦・これもシャルンホルストにそっくりな、
美しい戦艦ドイツのビスマルクを撃沈するに加担するなんて、許せんッ!
たかが戦艦、されど戦艦。
やっぱり何でもそうですが、美しいのがいいね。醜悪なのはね~。
ほんとに不思議なもので、軍艦ひとつとってもお国カラーというのは、ありますね。
私はドイツファンですが・・
迫撃砲を撃っていたなんて、凄いな~。
因みに私の親父は陸軍で砲兵隊だったそうです。