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浜松・聖星高校オータムコンサート

2018-09-12 13:01:47 | 音楽
18.9.9.浜松聖星高校吹奏楽部・オータムコンサート・エンディング


先日行った、浜松聖星高校オータムコンサート。
帰りの駅には吹奏楽を多分やっているのだろう、
中学生や高校生たちでプラットホームはあふれ返っていました。
私達のそばに女子中学生3人が立ち話をしていました。

私は、「君達は吹奏楽をやっているの?」と訊ねました。
「はい、そうです」
私・・「みんな聖星高校に入りたいの?」
「はい、入りたいです」
私・・「この学校の吹奏楽部は有名なんでしょ」
「はい、静岡県ではとても有名です」

そうなんだろうな~。
私だって、もし中学生だったら、絶対に聖星高校に入りたい。
吹奏楽をやるのだったら、他の高校など考えられない。


私の高校時代は、吹奏楽をやっていると言っても、
聖星高校とは、あまりにも違い過ぎて話にもなりません。
私の学校の吹奏楽部員は30名足らず。
おまけに、顧問の先生が名前を連ねているだけで、
指導者など居ない、生徒だけのお粗末さ。
聖星高校は90人近くの大所帯。
そして、何よりもあの土屋先生の指導。
あまりのレベルの違いに呆然とします。

そして、中学生の時から鍛え上げられた優秀な生徒が入部してくるのです。
スタートから次元の違いは歴然です。

私の学校にはスーザフォーン(チューバと同じ音)が、私ひとりだけ。
聖星高校はチューバが5本。
トロンボーンはたった2本、聖星高校は7、8本。
私の学校、ピッコロなど無し。
だからピッコロの名手が居ないと演奏できない、
「星条旗よ永遠なれ」はやりたくても出来なかったのです。
もう、あまりの差に泣きたくなります。

そんな学校でしたが、
私は吹奏楽の虜になったのです。
何と可愛らしい生徒だったのでしょう。
ですから、静岡の吹奏楽をやる中学生達が聖星高校を目指す気持ちは、
分かり過ぎるくらい分かるのです。

浜松海の星高校 吹奏楽部 「木陰の散歩道」


私が、浜松聖星高校を知ったのは、
この「木陰の散歩道」を検索した事からでした。
そして、その素晴らしさに感動したのでした。


浜北文化センターに行くと、既に大勢の人達が並んでいました。
私達も最後尾に並んだのですが、
キップは全部売り切れとかが心配になり、
スタッフの方に「土屋先生から、お出で下さい」と言われているのですが・・
と言うと「チョッとお待ちください」と言われ、
しばらくすると「こちらへどうぞ」と案内されました。
少し行った所に、あの土屋先生が忙しそうに挨拶などされているのが見えました。

私は「赤川です」と名乗り、握手をしました。
浜松駅で買ってきた花束をお渡しし、
本当はもっと話しをしたかったのですが、
こういった日は先生は大忙しなんだろうと、そそくさと会場入り。

場内に入ると、何と入場料は払わなくてもいいみたい。
つまり、招待客という事でただだったのです。
席も、ちゃんと招待席と書かれた席が設けてありました。

そして、いざ開演。

土屋先生が登場し、しばしの挨拶。
そして、感動のドラマの幕が上がりました。

吹奏楽特有の大音量。
吹奏楽器の奏でる、美しくも激しい音の世界。
それを聴いた時、
私は「やっぱり俺は吹奏楽の人間だ、楽器の人間だ」そう思いました。
今では歌声喫茶という声の世界を楽しんではいますが、
やはり私は(声)ではなく(楽器)が好きなんです。

その楽器で(いい音)を追求し、
いい音だけの世界に浸る喜びは、何ものにも代え難い世界です。

そして、何より彼等、高校生たちが、いい顔をしているのです。
楽しそうに嬉しそうに、いい顔で演奏しているのです。
それを見る感動、凄いですね~。

この学校で、土屋先生という良き指導者から、
音楽を教わるという事は、
あまりにもお粗末だった私の時代から見ると、
羨まし過ぎます。
羨ましくて羨ましくて仕方がありません。


聖星高校・吹奏楽部での3年間は、
生徒たちにとって「輝いていた人生」そのものです。

私の約70年の人生で、輝いていた瞬間は3回。
最初は30代半ば、山の世界でした。
次は、妻子と共に行った一か月間の中国旅行。
そして、60歳になってから、はまった歌声喫茶の世界。
高校生の時の吹奏楽部は、残念ながら輝いたとは言えませんでした。

だから、聖星高校吹奏楽部の生徒たちは、
まだ10代の内に、人生で自分が「輝いていた瞬間」を経験するのです。
それは、とっても幸せな事なんですね。
人生の後半になればなるほど、それが分かる様になります。

ただ、長いだけの人生を送ってきて、
ただの一度も輝いた瞬間を経験する事の無い人生なんて淋しいですね。

あの日の感動は、まだまだ余韻となって残っています。
若い人達が情熱をほとばしらせる姿って、本当に感動しますね。





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