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海難史上最大の謎

2024-09-06 14:27:04 | 船舶
1918年3月、第一次世界大戦中、
アメリカ海軍の大型給炭船、サイクロプス号がカリブ海で消息を絶ちました。





サイクロプス号は、14500トン、全長159,1メートル。
給炭船とは、当時艦船の燃料は石油ではなく石炭でしたので、
それを運ぶ為の船は絶対に必要だったのです。

石炭の荷扱いの為、この船は特異な外観をしていました。
船首には簡単な船橋があり、船尾には居住施設があり、
その中間90メートルが石炭庫になっており、搭載量は18000トンでした。



サイクロプス号は1918年2月21日、
ブラジルのバイアでマンガン鉱石18000トンを積み、
ボルチモアへ向け出港しました。
この時、船には帰還する海軍将兵など73名が便乗し、
乗組員233名と合わせて306名が乗り込んでいました。



サイクロプス号は途中何処にも寄港せず、一気にボルチモアに向かう予定だったのですが、
バイア出港後10日の3月3日に、
突如バルバドス島の港に寄港し、燃料炭600トンと、食料18トンを積み込んだのです。
そしてすぐに出港したのですが、その後の消息は一切絶たれてしまいました。

到着予定日を過ぎても連絡のない旨の報告を受けた海軍は、
ただちに捜索を開始しましたが、何の痕跡も見つからないのでした。
サイクロプスの失踪に関しては様々な噂が飛び交いました。
中にはバミューダトライアングルの異常現象により消滅したといった、
奇説まで生まれたりしました。

現在に至るも船と乗組員306名の消息は一切不明のままで、
一切の手がかりも皆無であり、
世界の海難史上最大の謎のひとつとなっているのです。


(追記)
このブログを書くためにサイクロプス号をネットで調べていたら、
ある方の書いたブログが出てきました。
その、あまりにもいい加減な記事には呆れました。

サイクロプス号はアメリカの戦艦であり・・アメリカにそんな戦艦は存在しません。給炭船です。
マンガン鉱石1万トンを積み込んでいた・・1万トンの貨物を積み込める戦艦などあり得ません。
更にバミューダトライアングルの謎にも言及しています。が、
バミューダトライアングルが嘘八百であった事は、全部が解明されています。
(魔のバミューダ三角海域の謎・・2022年2月11日、河童の歌声)
そこに書いた様に現在ではそれを信じる行為は誰もしていません。
ただ油断すると、そういった嘘をさも本当らしく語りたがる輩が出没するのです。
荷崩れしやすい貨物であった為に、連絡など何も出来ない内に、
一瞬にして横転、沈没したという説、これは現在ではそう考えられているみたいです。


海というのは、ある意味恐ろしい世界であり、
死ぬにしても家族たちに、何故死んでいったのか、分かって欲しい。
せめて遺体くらいは身内の手に返して欲しいと思いますね。
何も分からない、手がかりがまるで無いとうのは、切ないですね。


コメント
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